基礎から学ぶ外国為替相場 FXマーケットの仕組みと取引の実際
林康史
日経BP
A5判 256頁 2007年7月発売
本体 1,800円 税込 1,980円
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円安・円高はなぜ起きるのか? どう読んで売買すべきか?
銀行間(インターバンク)市場から外国為替証拠金取引まで――FXマーケットの基本から実践まで――価値ある一冊。外国為替のプロのディーラーとして実績をもつ著者が、外国為替市場(FXマーケット)の基本的な仕組みから、ドル円・ユーロ円・ユーロドルなどの実践的な売買方法までを平易に語った入門テキスト。
- 外国為替とはドルと円、ユーロとドルなど異なる通貨を交換することです。交換レート(=為替レート)はマーケットにおける需要と供給で決まります。
- 外国為替には取引所がありません。世界中の銀行などが取引している銀行間(インターバンク)市場とは、24時間動いている電子ネットワーク上のマーケットです。
- 個人投資家が外国為替市場に参加するには「外国為替証拠金取引」が最も手軽な方法です。少ない資金でレバレッジを効かせ、安い手数料で、買いからも売りからも取引できます。
- 外国為替取引で利益をあげるためには、自分のスタンス――短期の売買益を狙うのか? 長期で金利差を狙うのか?――を明確にしておくべきです。
- マーケットの予測は簡単ではありません。よい予測をするためには、自分なりのシナリオ分析が必要です。景気(経済)を予測したいのか、マーケット(相場)を予測したいのかによって、経済指標の読み方も違ってきます。(本書より)
著者
林 康史 (はやし・やすし)
立正大学経済学部教授。大阪大学法学部卒、東京大学修士(法学)。クボタ、住友生命、大和投資信託、あおぞら銀行を経て、2005年4月より現職。主な著書・訳書に、『投資の心理学』(監訳、東洋経済新報社)、『13歳からの投資のすすめ』(共訳、同)、『冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行』(共訳、日本経済新聞社)、『人生と投資で成功するために 娘に贈る12の言葉』(監訳、同)、『基礎から学ぶデイトレード』(日経BP社)、『デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術』(監訳、同)、『天才数学者、株にハマる』(共訳、ダイヤモンド社)、『株価が読めるチャート分析入門』(かんき出版)、『金持ち父さんの投資ガイド 入門編・上級編』(共訳、筑摩書房)など多数。
目次
第1章 外国為替の基礎知識
1-1 外国為替とは
1-2 円高・円安とは
1-3 円高・円安になる理由
1-4 円の需要と供給はどのように決まるのか
1-5 外国為替相場(レート)とは
1-6 外国為替市場とは
1-7 東京外国為替市場のメンバー
1-8 対顧客のレートはどのように決まるのか
1-9 通貨も一物一価
1-10 メディアの表現にも誤解がある
1-11 市場における需要と供給
1-12 円高・円安の良し悪し
円高のメリット・デメリット
円安のメリット・デメリット
1-13 外国為替相場と景気
[COLUMN]市場を難しく考えない
第2章 外国為替市場のプレーヤー
2-1 外国為替市場はどこにあるのか
2-2 外国為替市場のプレーヤー
2-3 銀行間市場とは
銀行間市場の参加者
銀行間市場の取引の仕組み
2-4 ブローカーとは
2-5 世界の外国為替市場
2-6 外国為替市場とその他の金融・証券市場との関係
2-7 通貨当局とは
[COLUMN]円の誕生と名称の由来
第3章 外国為替レートの仕組み
3-1 銀行間市場と対顧客市場
対顧客市場
銀行間市場
銀行間市場と対顧客市場の関係
3-2 公表相場の仕組み
仲値
電信相場
一覧払手形相場
現金売相場
公表相場の変更
3-3 相場表の見方
[COLUMN]プロとアマの違い
第4章 外国為替取引の仕組みと構造
4-1 外国為替の種類
買為替と売為替
並為替(送金為替)と逆為替(取立為替)
直物と先渡し
スポット・レートとは
4-2 スポット・レートとフォワード・レート
4-3 フォワード・レートはどのように決まるのか
4-4 スワップ・レートとは
4-5 フォワード・レートの計算
為替予約の変更
4-6 クロス・レートとは
4-7 クロスのフォワード・レート
4-8 デリバティブとは
4-9 通貨オプションとは
オプションとは
オプションの価値
オプション利用の具体例
4-10 通貨インデックス
4-11 新聞のレート表を読む
[COLUMN]エコノミストの時間・外国為替ディーラーの時間
第5章 外国為替証拠金取引の仕組みと取引方法
5-1 外国為替証拠金取引とは
5-2 外国為替証拠金取引のポイント
売りから入ることができる
ツーウェイ・クォート
スプレッドの広さ
スワップ・ポイント
レバレッジ
5-3 外国為替証拠金取引に臨むスタンス
為替差益狙い
金利差狙い
5-4 複利を考える
5-5 実際の運用
5-6 金利差の変化と戦略
5-7 オーダーの出し方
[COLUMN]リスクシナリオ・ラバー症候群
第6章 外国為替相場が変動する理由
6-1 外国為替相場を動かす要因
さまざまな要因
さまざまな決定理論
要因を見るヒント
6-2 ファンダメンタルズと外国為替相場
6-3 国際収支説
国際収支説とは何か
経常収支と相場の因果関係
Jカーブ効果
6-4 景気
6-5 金利、インフレ
6-6 購買力平価説
6-7 アセット・アプローチ
6-8 政治情勢
有事のドル買い
6-9 投機
スペキュレーションと提灯買い
6-10 為替心理説
ケインズの美人投票
サンスポット
コンセンサスとサプライズ
材料を後から探す
6-11 ビッグプレーヤーの手口・噂
6-12 通貨政策
マサチューセッツ・アベニュー・モデル
政策の組み合わせ
米国政府の通貨政策
経常収支の影響低下
6-13 変動要因のまとめ
[COLUMN]ジム・ロジャーズの教え
第7章 外国為替相場の予測
7-1 よい予測とは
7-2 予測手法の分類
投影法
類推法
計量法
7-3 マーケット予測とは
相場変動を読むとは
真剣に考える
ビギナーズラックとは、直観とは
他人の予測を予測する
7-4 マーケット予測を行う前に
思考体系(マーケットの認識)の認識
目的の明確化、スタイルの確率
スキルの習得
リスク許容度の認知
予測期間の限定
情報交換
他人の立場の重視
予測の検証
7-5 経済指標を読むポイント
注目度に注目する
注目されていないものにも注目する
指標の持つ意味
時間差を意識する
経済メカニズムの理解
7-6 マーフィーの法則とは
7-7 思考経済の法則とは
7-8 材料はファクター・ローテーション
7-9 テクニカル分析とは
7-10 予測のチェック・ポイント
7-11 マーケット予測の実際
目先の予測〜コンセンサスの調査
実際の動き
中期的な予測
[COLUMN]高橋亀吉の相場哲学
【付録】外国為替の基本用語
【付録】主要通貨レートの長期トレンド
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