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実践的ペアトレーディングの理論―2つの株式で安定収益を獲得する方法ベテラン度:
★★☆
ガナパシ・ビディヤマーヒー,
熊谷善彰,
森谷博之パンローリング A5判 2006年11月発売 本体 5,800円 税込 6,380円 国内送料無料です。 品切れのためご注文いただけません。 (発送可能時期について) Tweet
ヘッジファンドマネジャーたちの基本戦略発見されていない理論や無敵のトレード戦略は無数にあり、市場で大儲けできる機会も無限にある! 安定的収益をもたらすペアトレーディングの神髄が今、明らかになる!
本書は、ペアトレーディングの戦略をさまざまな角度から詳しく説明・検討し、
第1部では、時系列、ファクターモデル、カルマンフィルタなどの重要なテーマを
簡単に紹介し、
第2部では統計的裁定を用いたペアトレーディングを詳しく説明している。
第3部はリスク・アービトラージに関するトレード手法と戦略について説明してい
る。
ボラティリティの高い現代の株式市場では、地政学リスクをはじめさまざまなリス
ク要因のため、
統計的裁定とリスクアービトラージに対してのペアトレーディングを本書では題材と しているが、統計的裁定について書かれた本も稀であることから、トレーディングシ ステムを構築したい人にも役に立つ本である。 本書に書かれていることをマスターし、ぜひ儲かるシステムの構築に役立ててほしい 。また、最近はペアトレード戦略を含んだ個人投資家用のシステムも販売されてい ることから、それとあわせて連略に磨きをかけてほしい。
監訳者まえがき1980年代になると多くの学問の成果が金融市場の分析とトレード戦略の開発、そして価値の評価に用いられ始めた。数学者、物理学者、経済学者、そしてコンピューター科学者が金融機関・研究所で働く機会を与えられさまざまなトレード手法と金融モデルが開発された。そしてそれらの成果としてデリバティブの分野でショールズ教授とマートン教授が1997年にノーベル経済学賞を受賞した。いまでは有名なオプション価格を評価するモデルに対する受賞であった。本書に何度となく出てくるグレンジャー教授とエングル教授も多変量時系列モデルによる因果性検証や、アーチモデルと共和分分析法の確立によって、2003年にノーベル経済学賞を受賞している。また、2002年には不確実性下で活動する人々は常に合理的な判断をするとは限らないという前提で経済や金融をとらえようとする行動経済学を、また心理学的な側面を経済学に応用することで、カーネマン教授がノーベル経済学賞を受賞している。優秀な研究者が次々と輩出し、金融市場の性質が次々と明らかにされている。金融市場の人々が合理的に行動するということを前提としたモデルから、より現実に近く、人々は常に合理的であるとは限らないというモデルへとモデルの幅はより広がっている。まさしく金融市場の秘密が次から次へと暴露されていくようである。 一方、実務の世界ではトレーディングのロボット化が進んでいる。アルゴリズムトレーディングという、大量の株式を売買する際にその売買のタイミングを最適化し、最も低い費用で取引の執行を可能にするシステム、ヘッジファンドが採用する、トレードの判断から取引の執行までをすべて自動化する取引システムなど、モデル化と自動化が進んでいる。このような分野ではノーベル賞級の理論を用いたものや、自らの経験をモデル化したものなど、さまざまな考え方がモデル化されている。 為替の市場では、以前は顧客対応のディーラーはチーフディーラーとよばれる為替のマーケットメークをする人から為替レートを得ていたが、いまでは自動化されたロボットから為替レートを得るようになっている。最近の為替証拠金取引のように、為替を取引する一般の人々はインターネットを通して為替の取引をし、顧客対応ディーラーを通してトレードをしていない。また、必要な情報は自ら掻き集めている。そのため、金融機関の顧客対応ディーラーに今求められていることは、為替を売買する人たちに確かな情報と為替市場で利益を上げられる売買のタイミングを提供することである。顧客対応ディーラーには以前とは比べものにならないほどの高度な技術と知識が要求されている。また、チーフディーラーに求められていることは、ロボットから得た注文を適切に処理することと、ロボットよりも高い利益を上げることである。チーフディーラーにも以前よりもより高い能力が求められるようになっている。さらに、ロボットの開発者にはさらに高い利益を上げることのできるロボットを開発することが求められているのである。 金融に関するノーベル賞級の理論が次々に発見されようと、ヘッジファンドが優れたモデルを開発してどんなに大儲けしようと、まだまだ発見されていない理論は無数にあるし、金融市場で大儲けできる機会も、まだ発見されていない無敵のトレード戦略も無限にあるのである。心配することはない、人々の心が前向きであれば、社会は変わり、そこに生まれる収益機会も新たな仕組みもどんどん増えるのである。
2006年10月
目次序文監訳者まえがき 第1章 序論 第2章 時系列 第3章 ファクターモデル 第4章 カルマン・フィルタ 第5章 概観 第6章 株式市場におけるペアとなる銘柄の選択 第7章 トレードの可能性の検証 第8章 トレードの設計 第9章 リスク・アービトラージの仕組み 第10章 トレードの執行 第11章 マーケット・インプライド合併確率 第12章 スプレッド反転
著者紹介ガナパシ・ビディヤマーヒー(Ganapathy Vidyamurthy)著者は10年近い金融市場での経験のなかで、ニューヨークのRBCドミニオン証券の完全 なリスクマネジメントシステムを構築し、UBSウォーバーグとJPモルガン・フレミング において評価システムと自動執行戦略を作り上げた。今はヒマラヤ・コンサルティングのプリンシパルである。金融以外では、離散化最適化からアルゴリズムを用いた作曲といった幅広い分野に興味を持っている。本文のなかでもこれらの題材が幾つか出 てくる。著者はインディア・インスティテュート・オブ・サイエンスから電子通信の 分野で修士を、また、コラント・インスティテュート・マセマティカル・サイエンス・オブ・ニューヨーク大学から修士を得ている。 (ウィザードブックシリーズ110) そのほかのお薦め
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