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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/31 17:54, 提供元: フィスコ 31日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で続落、テック指数は2.0%下落*17:54JST 31日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で続落、テック指数は2.0%下落週明け31日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比307.02ポイント(1.31%)安の23119.58ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が89.96ポイント(1.05%)安の8516.55ポイントと続落した。売買代金は1437億9310万香港ドルとなっている(28日は1317億2150万香港ドル)。 外部環境の不透明感が重しとなる流れ。米経済のスタグフレーションが警戒される中、先週28日の米株市場では、主要株価指数が大幅に3日続落した。また、米政権が貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」の発動を4月2日に控えていることも、気がかり材料として意識されている。 一方、寄り付き直後に公表された国家統計局による3月の中国景況感指数に関しては、製造業PMIが50.5と市場予想(50.4)を上回った。非製造業PMIも50.8と市場予想(50.6)を上回っている。相場に対する影響はそれほどみられていない。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が7.2%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が5.1%安、マカオ・カジノの金沙中国(1928/HK)が4.5%安と下げが目立った。 セクター別では、ゼネコンなどインフラ建設関連が安い。中国中鉄(390/HK)が10.0%、中国鉄建(1186/HK)が4.2%、中国交通建設(1800/HK)が3.4%、中国建築国際集団(3311/HK)が3.1%ずつ下落した。28日のミャンマー大地震により、タイ・バンコクで建設中の高層ビルが倒壊。中国の国有企業が施工に携わったとの報道が不安視された。 半導体やクラウド、スマートドライブの銘柄群も急落。英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が8.5%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.8%安、金山雲HD(3896/HK)が3.9%安、万国数拠HD(9698/HK)が2.0%安、地平線(9660/HK)が9.4%安、速騰聚創科技(2498/HK)が4.9%安と値を下げた。テック銘柄に売りが広がる中、ハンセン科技(テック)指数は2.0%安と他の主要指数をアンダーパフォームしている。 半面、中国の銀行セクターはしっかり。中国建設銀行(939/HK)が2.7%高、中国銀行(3988/HK)が2.2%高、中国工商銀行(1398/HK)が0.9%高で取引を終えた。大手銀の資本増強がセクター全体の支援材料となっている。中国建設銀行、中国銀行、交通銀行(3328/HK)、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)の大手4行は3月30日、資本増強計画を発表した。財政部などを引受先とするA株の第三者割当増資を実施し、総額で最大5200億人民元(約10兆7300億円)を調達するという。銀行が金融緩和による利益縮小や不良債権の増加に直面する中、資本増強による経営の安定化が期待された。 他の個別株動向では、石油グループ大手の中国石油天然気(857/HK)が2.1%高。通期決算の増益と、配当の増額方針が好感された。 本土市場も続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.46%安の3335.75ポイントで取引を終了した。インフラ建設が安い。不動産、消費関連、医薬、素材、ハイテク、軍需産業、証券なども売られた。半面、銀行は高い。エネルギー、公益、運輸の一角も買われた。 亜州リサーチ(株) 《CS》 記事一覧 |