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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/07/23 12:09, 提供元: フィスコ クオールHD Research Memo(9):大型投資で2030年度に売上高5,000億円、営業利益350億円を目指す*12:09JST クオールHD Research Memo(9):大型投資で2030年度に売上高5,000億円、営業利益350億円を目指す■今後の見通し (1) 薬局事業 クオールホールディングス<3034>の薬局事業では、2031年3月期に売上高で前期比1.7倍増の3,146億円、営業利益で同1.7倍増の129億円を目指す。大型M&Aを実現することで、店舗数は1,600店舗以上になることが予想される。「深化」の取り組みとして専門性、利便性、収益性の向上を図る。より質の高い医療サービスを提供すべく、薬局の機能として健康相談やセルフメディケーション、未病予防など健康を支援する機能を拡充するほか、在宅調剤の取り組みも引き続き強化する。利便性向上の取り組みとしては、QOLお薬便やオンライン薬局などITを活用したサービスの提供や、LINE公式アカウントを活用したサービス提供、再来店施策の強化などに取り組むほか、パートナー企業との連携を強化する。収益性向上施策としては、DXの推進(電子薬歴クラウド利用等)や業務フロー改革(処方箋遠隔入力支援、オンライン服薬指導支援など)により店舗の生産性向上を目指す。 一方、「進化」の取り組みとして薬局の機能集約・分担化(対人業務に専念できる環境整備)を進めるほか、新規事業として集約した自社機能を地域薬局向けにサービス化して提供(アポプラスキャリアと連携して拡販)するなどプラットフォーマーとして地域医療に貢献していく。また、必要に応じM&Aによって機能やサービスの強化を図る。 (2) BPO事業 BPO事業では、2031年3月期に売上高で前期比1.4倍増の224億円、営業利益で同1.7倍増の31億円を目指す。M&Aも活用しながらそれぞれの事業規模を拡大する戦略だ。CSO事業ではオンコロジーなど成長領域への営業拡大、人材紹介会社との業務提携やM&Aの実施により人的リソースの拡充を図り、CMR数で1,000名超を目指す。CRO事業では、クリンクラウドのグループ化によりCRO業務の強化が図られ、特に需要が拡大している食品領域での案件獲得に注力する。紹介派遣事業では、薬剤師のスポット展開のシーズを掘り起こしていくほか、顕在層及び潜在層の集客拡大に取り組むことで持続可能な成長力を醸成する。 「進化」の取り組みとしては、グループ横断での重点顧客選定により営業の効率化を図るほか、顧客ごとの営業方針を策定し、成約件数の拡大につなげる。また、地域医療支援の強化・拡大に向け、薬局事業で集約化した情報を活用し、医療機関向けの支援サービスを展開していくほか、自社薬局や地域医療との関係を生かして製薬企業向けに医療機関のニーズ情報の提供や、マーケティング支援等のサービス展開を進める。 (3) 製薬事業 製薬事業では、2031年3月期に売上高で前期比1.6倍増の1,645億円、営業利益で同2.7倍増の200億円を目指す。「深化」の取り組みとして、既存AG製品のシェア拡大やGE製品のラインナップ拡充、自社主導によるGE製品の開発、体外診断キットの開発、藤永製薬における製造ラインの生産性向上を図り、収益基盤を強化する。また、新規領域ではリポジショニングやオーファンドラッグ、新規剤形などの開発に注力するほか、医療機器や医療アプリなど患者目線での製品開発を進める。また、長期視点となるがバイオシミラーの開発にもチャレンジしていく。 「進化」の取り組みとしては、研究開発、生産、流通、販売等をグループ間で連携・協力しながらバリューチェーンの最適化を図るほか、薬局事業を通じて患者や医療関係者のニーズを収集し、医薬品開発に生かしていく。 ■株主還元方針 新たに配当性向30%超を目安に累進配当を行う方針を発表 株主還元については、将来の事業展開や経営基盤強化のための内部留保の確保を考慮しつつ、株主への安定した利益還元を継続することを基本方針としている。従来、公約配当性向などの基準は設けていなかったが、中期経営計画において、2031年3月期に向けて配当性向30%超を目安に、累進配当を行う方針を明らかにした。同方針を踏まえて、2026年3月期の1株当たり配当金は前期比16.0円増配の50.0円(配当性向25.3%)を実施し、2027年3月期も同4.0円増配となる54.0円(同26.0%)を予定している。 また、株主優待制度も導入しており、毎年3月末の株主を対象に保有株式数や保有年数に応じて、自社グループのPB商品を中心とした商品を選べるカタログギフトを贈呈している。そのほか、同社は2026年6月26日付で「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship(R))」の再導入を決定した。従業員に対する同社の中長期的な企業価値向上へのインセンティブの付与を目的としたものである。これにより2026年7月1日から9月14日までの期間に2,052百万円を上限として、取引市場より同社株式を取得する。6月26日終値となる1,822円で取得したと仮定すると約112万株(発行済み株式数の2.9%)の買い需要が発生することになる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |