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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/07/16 11:01, 提供元: フィスコ

丸山製 Research Memo(1):2026年9月期中間期は黒字転換

*11:01JST 丸山製 Research Memo(1):2026年9月期中間期は黒字転換
■要約

丸山製作所<6316>は、農林業用機械・工業用機械・消防機械の製造・販売を手掛ける企業である。1895年創業の老舗メーカーで、130年の歴史の中で培った「ポンプ」「エンジン」をコア技術とし、農林業・工業・BtoCにおいて多面的に展開を行う。東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

1. 2026年9月期中間期の業績概要
2026年9月期中間期の業績は、売上高で前年同期比11.2%増の20,349百万円、営業利益で729百万円(前年同期は24百万円の損失)、経常利益で761百万円(前年同期は24百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益で427百万円(前年同期は18百万円の損失)と黒字転換した。農林業用機械では米卸売価格の高騰を背景とした農業用機械全般への需要増加が続いたことに加え、工業用機械では北米において流通在庫の調整が完了したインフラ事業向けの用途が増加したことにより、受注が回復し、農林業用機械・工業用機械の両セグメントともに増収増益となった。なお、売上高は中間期として過去最高を更新した。

2. 2026年9月期通期の業績見通し
2026年9月期通期の連結業績は、売上高で前期比1.8%増の42,000百万円、営業利益で同38.9%増の1,500百万円、経常利益で同27.8%増の1,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同21.1%増の900百万円と増収増益を予想している。農林業用機械では、通期で米卸売価格高騰を背景とした農家の設備投資需要が継続し、工業用機械では、北米での堅調推移を見込んでいる。これら主力2事業によって、同社全体で増収増益を見通している。

3. 中長期の成長戦略
同社は2023年9月期より、5ヶ年の第8次中期経営計画を推進している。最終年度である2027年9月期に売上高48,000百万円、営業利益2,800百万円、ROE7.5%以上、海外売上高比率35%以上を目標に掲げる。前半3年を「種まき」フェーズと位置づけ、2026年9月期から「刈り取り」フェーズへ移行している。重点施策として、1)収益力強化、2)新規事業の確立、3)海外事業の成長、4)既存事業のさらなる成長、5)財務体質・人材育成・リスク管理の強化に取り組んでいる。

4. 株主還元
株主還元については、連結配当性向30%程度を目安に、安定的かつ継続的な配当を行うことを基本方針としている。2025年9月期の配当は記念配当5.0円を含む年間80.0円(配当性向43.4%)を実施し、2026年9月期は年間75.0円(同32.9%)を予想している。また、2021年以来、自己株式取得を継続的に行っており、2025年9月期の総還元性向は96.1%と極めて高い水準だった。今後も自己株式取得を継続する方針である。加えて、株主優待として保有株数に応じてQUOカードを贈呈しているなど、積極的な還元姿勢を維持している。

■Key Points
・2026年9月期中間期は、農林業用、工業用ともに大幅増収増益で黒字回復
・2026年9月期通期でも増収増益見通し、中東情勢を踏まえ予想は据え置き
・「刈り取り」フェーズに移行し、2027年9月期に売上高48,000百万円、営業利益2,800百万円を目指す



■会社概要

創業以来130年超にわたり社会課題に向き合う農林業・工業用機械メーカー

1. 会社概要
同社は、農林業用機械・工業用機械・消防機械の製造・販売を手掛ける企業である。日本で最初に消火器の製造・販売を手掛けたことから始まり、その中核技術であるポンプ技術を応用してエンジンを開発し、農林業用・工業用機械の製造へと事業を拡大してきた。「誠意をもって人と事に當ろう」を社是とし、経営理念「次も丸山」のもと、創業以来130年超にわたり「食・水・環境」分野の社会課題に向き合ってきた。

連結子会社は国内6社・海外6社からなり、生産拠点は国内4ヶ所(千葉県東金市2ヶ所・長野県須坂市・岡山県苫田郡)と海外(タイ・インド)に有している。また、全国25ヶ所の営業拠点と3ヶ所の物流拠点を通じて設計から生産・販売・アフターサービスまでを一貫して手がけている。

2. 沿革
1895年に新潟県で丸山商会として創業し、1937年11月に丸山商会を改組して現在の同社が設立された。1954年6月に丸山熱農具(株)(現 日本クライス(株))を、1956年4月に丸山商事(株)(現 マルヤマエクセル(株))を設立し、事業領域を広げた。1961年10月には東証市場第二部に上場し、1977年3月には東証市場第一部に指定替えとなった。1986年2月に米国にMARUYAMA U.S.、同年11月に西部丸山(株)を設立した。2008年4月にタイにMARUYAMA MFG(THAILAND)を、同年5月に中国に丸山(上海)貿易を設立した。また2015年1月にはタイにASIAN MARUYAMA(THAILAND)を設立し、東南アジアにおける製造・販売体制を強化した。2019年10月にマルヤマエクセルの産業用機械事業を吸収分割により承継し、2022年4月には東証再編に伴いスタンダード市場へ移行した。さらに2023年6月にインドにMARUYAMA MFG INDIAを、2024年1月にM-Innovations(株)を設立した。2025年1月にはコロンビアにMARUYAMA COLOMBIAを設立し、新興国市場への展開を継続している。

3. 市場環境
農林業用機械市場では、農業従事者の高齢化と後継者不足が進行し、機械化・省力化ニーズが構造的に拡大している。農業規模の集約・企業化に伴い大型防除機などへの需要が高まり、自動化ニーズも高まっている。ただし、スマート農機については、農薬散布ドローンで実績が着実に積み上がっている一方、自動操縦トラクターなどは費用対効果の壁から普及が遅れている。もっとも、国の補助金制度の整備が追い風となっており、同農機の販売量は着実に増加している。海外市場においても、農業生産性向上や省力化に向けた機械化ニーズが高まっている。一方で、欧州を中心に環境規制が強化され、従来型エンジン製品から電動化製品への転換が進んでいる。北米では、大規模農業を背景に大型防除機の需要が見込まれている。アジアでは、人口増加や経済成長を背景に農業機械需要の拡大が期待されている。

工業用機械市場では、北米においてコロナ禍の反動による流通在庫のダブつきが2025年に解消され、シェールオイル採掘や都市インフラ維持のための掘削用大型ポンプを中心に受注が回復基調にある。欧州ではドイツ・ベルギーを中心に産業用洗浄機向けとRO装置(純水装置)向けの需要が堅調に推移している。また、カーボンニュートラル対応として農業機械の電動化(バッテリー化)が加速しており、欧州では法規制により2サイクルエンジン製品の販売制限が強まりつつある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)


《HN》

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