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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/07/09 11:05, 提供元: フィスコ サイバートラスト Research Memo(5):2026年3月期は計画を上回る増収増益。リカーリングサービスが伸長*11:05JST サイバートラスト Research Memo(5):2026年3月期は計画を上回る増収増益。リカーリングサービスが伸長■業績動向 1. 2026年3月期連結業績の概要 サイバートラスト<4498>の2026年3月期の連結業績は売上高が前期比12.3%増の8,360百万円、営業利益が同16.0%増の1,649百万円、経常利益が同14.4%増の1,657百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.1%増の989百万円となった。期初計画※を上回る増収増益で着地し、11期連続の増収・営業増益となった。EBITDAは13.2%増の2,256百万円となった。 売上面はトラストサービス、プラットフォームサービスともに増収と好調に推移した。全社ベースのリカーリングサービス売上高は同14.2%増の5,628百万円と拡大し、リカーリングサービス売上高比率は同1.1ポイント上昇して67.3%となった。利益面は人的資本やサービス提供インフラへの投資でコストが増加したものの、リカーリングサービスを中心とする増収効果で吸収した。売上総利益は同9.9%増加したが、売上総利益率は同1.1ポイント低下し47.1%となった。販管費は同5.8%増加したが、販管費比率は同1.7ポイント低下し27.4%となった。この結果、営業利益率は同0.6ポイント上昇し19.7%となった。なお特別損失に本社移転費用及び親会社の吸収合併に伴う移行費用として合計165百万円を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益の増益率は小幅にとどまった。 ※ 2025年4月23日付の期初計画値。売上高8,200百万円、営業利益1,570百万円、経常利益1,570百万円、親会社株主に帰属する当期純利益970百万円。 2. サービス別の動向 トラストサービスの売上高は前期比15.3%増の4,774百万円※となった。リカーリングサービスでは、iTrustが同60.5%増の1,051百万円と飛躍的に成長した。また、金融機関向け本人確認や電子契約サービスのパートナー向け電子署名が伸長した。特に銀行業界での利用拡大を背景に、本人確認サービスの利用件数が倍増した。デバイスIDはクラウド認証サービスを提供しているパートナー経由の利用及び教育分野での利用が伸長した。プロフェッショナルサービスでは、法務省の商業登記電子証明書のリモート署名システム案件などが寄与した。従来は民間企業向けが中心であったが、現在は官公庁案件の獲得も着実に増加している。 ※ 取引形態別の内訳はライセンスが同29.3%減の88百万円、プロフェッショナルサービスが同27.9%増の877百万円、リカーリングサービスが同14.4%増の3,808百万円。 プラットフォームサービスの売上高は同8.6%増の3,586百万円※となった。リカーリングサービスでは、大手事業者や金融機関向けの大型サポート案件獲得などによりLinuxサポートが伸長したほか、IoT機器向けEMLinuxサポートが通信制御機器・車載機器・OA機器向け新規案件獲得により大幅増加した。プロフェッショナルサービスでは、欧州サイバーレジリエンス法関連のセキュリティコンサルティング及び受託開発が伸長した。また、自動車や産業機器等において製品価値の核がソフトウェアへ移行し、オープンソースソフトウェア(OSS)の重要性が高まっていることも追い風となり、子会社リネオソリューションズにおける受託開発案件の増加につながっている。 ※ 取引形態別の内訳はライセンスが同9.4%減の466百万円、プロフェッショナルサービスが同9.3%増の1,299百万円、リカーリングサービスが同13.9%増の1,820百万円。 自己資本比率69.5%と財務は健全。実質無借金で成長投資も継続 3. 財務の状況 財務面で見ると、2026年3月期末の資産合計は前期末比1,131百万円増加して10,708百万円となった。主に流動資産で有価証券が500百万円増加したほか、固定資産では本社移転などのインフラ投資により有形固定資産が246百万円増加した。さらにベンチャー企業への出資によって投資有価証券が147百万円増加した。負債合計は同267百万円増加して3,266百万円となった。主に固定負債で契約負債が395百万円減少した一方で本社移転に伴う資産除去債務が71百万円増加し、流動負債において契約負債が462百万円増加した。純資産は同863百万円増加して7,442百万円となった。主に利益剰余金が804百万円増加した。この結果、自己資本比率は同0.8ポイント上昇して69.5%となった。自己資本比率は高水準にあり、実質無借金経営である点などを勘案すれば、財務面で高い健全性が維持されていると弊社では評価している。 ■今後の見通し 2027年3月期もリカーリングサービスが高成長し、2ケタ増収増益を予想 2027年3月期の連結業績予想は売上高が前期比10.6%増の9,250百万円、営業利益が同12.8%増の1,860百万円、経常利益が同12.6%増の1,867百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同25.3%増の1,240百万円、EBITDAが同11.5%増の2,516百万円としている。リカーリングサービスの高成長がけん引して2ケタ増収増益となる予想である。営業利益率は20.1%へ上昇する見込みで、同社が当面の目標として掲げていた20%を達成する見通しだ。トラストサービス、プラットフォームサービスともに順調に拡大することで、リカーリングサービスの継続的成長に必要な人的資本投資やサービス提供インフラ投資による費用増加を吸収する見込みである。 サービス別売上高の計画は、トラストサービスが同10.6%増の5,280百万円、プラットフォームサービスが同10.7%増の3,970百万円としている。トラストサービスでは、iTrustの高成長が継続することでリカーリングサービス売上高が拡大する見込みだ。プラットフォームサービスでも、AlmaLinuxサポートサービスやEMLinuxサポートサービスの契約数増加により、同様にリカーリングサービス売上高の拡大を見込んでいる。営業利益の増減要因については、変動利益の増加によって829百万円の増益要因を見込む一方、人件費・採用費の増加(207百万円減益)、設備増強・運用費の増加(158百万円減益)、その他費用の増加などにより計618百万円の減益要因を織り込んでいる。DXの進展に伴うセキュリティ意識の高まり、経済安全保障に関わる基準・法規制への対応ニーズ増加など、同社を取り巻く事業環境は良好であり、積極的な事業展開によって、引き続き堅調な業績推移が期待できると弊社では判断している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |