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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/08 11:34, 提供元: フィスコ

No.1 Research Memo(4):2026年2月期は過去最高業績を更新。M&Aや人財投資が業績の底上げに寄与

*11:34JST No.1 Research Memo(4):2026年2月期は過去最高業績を更新。M&Aや人財投資が業績の底上げに寄与
■No.1<3562>の決算概要

1. 2026年2月期の業績概要
2026年2月期の連結業績は、売上高が前期比23.4%増の17,529百万円、営業利益が同28.1%増の1,330百万円、経常利益が同34.5%増の1,393百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.3%増の713百万円と大幅な増収増益となり、過去最高業績(親会社株主に帰属する当期純利益を除く)を更新した。

売上高は、前期からの人財育成投資による生産性向上が同社単体の業績の伸びをけん引した。需要が堅調な情報セキュリティ機器の販売がアレクソンとのシナジーや新製品効果もあり好調に推移したほか、「No.1ビジネスサポート」(ストック収益)の積み上げ※1も増収に寄与した。また、当期首より連結した3社※2による連結効果(719百万円の上乗せ要因)に加え、当期第3四半期より連結したアイ・ステーションによる連結効果(1,513百万円の上乗せ要因)が売上高の底上げに大きく寄与した。

※1 「No.1ビジネスサポート」については、保有契約数が5,188件(前期末比118件増)に伸び、平均顧客単価も14,400円(前期末比2,000円増)と大きく増加した。ストック収益全体でも前期比20.5%増の2,700百万円に拡大した。
※2 アイ・ティ・エンジニアリング、S.I.T、コードの3社。

利益面でも、生産性向上により同社単体の売上総利益率が大幅に改善した※。一方、販管費は人的資本経営に基づく人件費やM&A関連費用(のれん償却費を含む)、株主優待費用などで増加したものの、増収による収益の押し上げや売上総利益率の改善によりカバーし大幅な増益を実現した。営業利益率も7.6%(前期は7.3%)を確保した。

※ 同社単体で前期比2.4ポイントの改善、連結では同4.7ポイントの改善となった。

財務面では、積極的なM&Aの影響により、総資産は前期末比61.3%増の14,041百万円に拡大した。そのうち、のれんは3,166百万円(前期末は577百万円)を占める。一方、自己資本は外部流出(自己株式取得や配当金支払い)が内部留保(利益準備金の積み増し)を上回ったことで、同1.6%減の4,386百万円と僅かに減少し、自己資本比率も31.2%(前期末は51.2%)に低下した。もっとも、自己資本比率の低下は、積極的な自己株式取得による資本効率の向上を意図したものであり、財務の安全性を懸念する必要はない。現金及び預金も約30億円を確保しており、今後の活用が注目される。

2026年2月期より公表された主要会社別の業績概要は以下のとおりである。

(1) No.1(同社単体)
同社単体の売上高は前期比7.2%増の9,539百万円、営業利益は同16.6%増の388百万円と順調に拡大した。前期からの人財育成投資による生産性向上が業績の伸びをけん引した。売上総利益率も大きく改善し、大幅な増益を実現することができた。

(2) アレクソン
アレクソンの売上高は前期比4.8%増の5,521百万円、営業利益は同4.9%減の1,009百万円となった。売上高は情報セキュリティ機器や新商品の販売が好調に推移した。一方、利益面では戦略的な人的投資により減益となったものの、計画内での着地である。

(3) その他
売上高は前期比197.4%増の3,599百万円、営業利益は345百万円(前期は160百万円の損失)と大きく伸長し、黒字化を実現した。売上高は前期第2四半期以降に連結化した3社(アイ・ティ・エンジニアリング、S.I.T、コード)の通年寄与が上乗せ要因となったほか、当期第3四半期より連結化したアイ・ステーションがグループ全体の業績を底上げした。利益面でも、業績不振の子会社のリストラクチャリングにより固定費削減に取り組み大幅な損益改善を実現した。

2. 2026年2月期の総括
2026年2月期を総括すると、大幅な増収増益を実現した業績面はもちろん、戦略的な取り組みにおいても、大きな進展を図ることができたと評価できる。相次ぐM&Aが連結業績や財務に与える影響に注目していたが、業績の底上げ及び財務の安全性・効率性についても確認ができた。特筆すべきは、様々な戦略的費用をこなしながら業績の伸びでカバーしているところであり、まさに投資と成長の好循環を生み出していると言えるだろう。また、M&Aを通じた事業領域の拡大や人財育成投資による組織力の底上げ(生産性向上)については、同社グループの構造的な転換点と捉えることもでき、今後のシナジー創出の可能性にも大きな期待が持てる。株主還元の充実(詳細は後述)を含め、中期経営計画「Evolution2027」で掲げた重点戦略の遂行に向けて、あらゆる面で順調な成果を示すことができた。



■主な活動実績

積極的なM&Aを通じた事業領域の拡大や、シナジー創出に向けた体制を構築

1. 戦略的M&Aによる事業領域の拡大
2026年2月期に入ってから、新たに6件のM&A(うち2件は非連結)を実行した。これに伴い、2025年2月期に中期経営計画のスタートを切ってから合計9件のM&Aを実現したことになる。各社ともにM&A方針「グループシナジーと販売チャネルの拡大」に基づく戦略的なねらいが明らかであり、今後の事業領域の拡大に向けて具体的な戦略シナリオが見えてきた。本格的なシナジー創出はこれからであるが、既にノウハウ連携やクロスセル(アレクソン製品の販売等)などで実績が出始めている子会社もあるようだ。

2. 商品競争力の強化
2026年2月期も商品競争力の強化に向けて、アレクソンとの連携等により新商品の創出及び商品ラインナップの拡充に取り組んだ。特に2025年11月には、エネルギー関連のスタートアップ企業である(株)ナチュラニクスと共同開発したBCP対応型ポータブル蓄電池の販売を開始し、順調に立ち上がった。本商品は(株)東芝のリチウムイオン電池SCiBTMと高速充電・再利用技術により、平常時と非常時の双方で活用可能な循環型エネルギーインフラを実現する。「安全性」と「圧倒的な充電速度」が導入を後押しし、販売開始3ヶ月で計画を上回る275台を受注した。今後はグループ販路との連携や大型モデルの投入により、ターゲット市場を段階的に拡大する計画である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)


《HN》

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