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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/01/08 11:31, 提供元: フィスコ 冨士ダイス Research Memo(1):超硬耐摩耗工具業界の国内トップ企業*11:31JST 冨士ダイス Research Memo(1):超硬耐摩耗工具業界の国内トップ企業■要約 冨士ダイス<6167>は、1949年の創業以来、超硬耐摩耗工具業界において国内30%超のシェアを維持する企業である。独自の粉末冶金技術と超精密加工技術に強みを持ち、原料粉末の調整から焼結、超精密加工、製品検査までを一貫して手掛ける体制とオーダーメイド対応力を武器にして、多品種少量・高付加価値製品を直販するビジネスモデルで高い収益性を確保してきた。創業以来黒字経営を継続しており、2026年3月期中間期末の自己資本比率も79.6%と極めて高い水準にある。 2026年3月期中間期の業績は、売上高8,417百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益322百万円(同10.7%増)、経常利益306百万円(同22.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益196百万円(同21.5%減)となった。売上高は、鉄鋼関連の重要減により熱間圧延ロールの販売が低調だったことに加え、半導体封止材向けの混錬工具の需要が減少したが、次世代自動車向けの電池関連金型・モーターコア用金型や製缶工具、海外向けの超硬素材販売が好調だったことにより増益となった。利益面では、原材料高騰や人的資本・IT投資の増加が重荷となったものの、売上増に加え、生産性向上施策の寄与や棚卸資産増加などの影響により、営業利益は増益かつ計画超過で着地した。 2026年3月期通期の連結業績予想は、売上高17,670百万円(前期比6.5%増)、営業利益600百万円(同22.9%増)、経常利益700百万円(同16.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益460百万円(同8.0%増)と、期初予想を据え置いた。下期は、人件費や原材料費の増加などにより利益が圧迫される見込みだが、前期に引き続き好調な工具・金型向けの素材販売、自動車生産の回復、価格改定の浸透、中国・東莞拠点の寄与などにより、計画達成を目指す構えである。 同社は、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」において、売上高200億円、営業利益20億円、経常利益21億円、ROE7.0%の達成を目標としている。「経営基盤の強化」「生産性向上・業務効率化」「海外事業の飛躍」「脱炭素・循環型社会への貢献」「新規事業の確立」の5つを重点施策に掲げ、自動化・DX投資や海外事業の拡大に加え、レアメタル使用量を大幅に抑えた新合金「サステロイ STN30」などの新製品開発や、超硬耐摩耗工具・金型のリサイクル事業などにも取り組んでいる。 ■Key Points ・超硬耐摩耗工具業界において国内30%超のシェアを維持する企業 ・2026年3月期中間期は、次世代自動車向けの電池関連金型・モーターコア用金型や製缶工具、海外向け超硬素材販売などが好調で1.7%増収。営業利益も売上増などの影響により10.7%増で着地 ・2026年3月期は、前期に引き続き好調な工具・金型向けの素材販売、自動車生産の回復や価格改定の浸透、中国・東莞の寄与などを見込み、期初計画を据え置き。売上高6.5%増及び営業利益22.9%増を見込む ・2027年3月期に売上高200億円、営業利益20億円、経常利益21億円、ROE7.0%を目指す ■会社概要 開発力・技術力と一貫生産体制、オーダーメイド製品の直販が強み 1. 会社概要 同社は、ダイヤモンドに次ぐ硬度を持つ「超硬合金」を用いた耐摩耗工具・金型の製造販売を主力とする企業である。独自の粉末冶金技術と超精密加工技術に強みを持ち、国内市場において30%超のトップシェアを長期にわたり堅持している。開発力・技術力に加え、原料粉末の調製から焼結、超精密加工、製品検査に至るまでの一貫生産体制を敷き、顧客の生産プロセスに合わせたオーダーメイド製品を直販で提供している点が特長だ。これにより、多品種少量生産による高付加価値製品を提供し、素材販売が中心の競合他社と差別化を図っている。 自動車、鉄鋼、電子部品、製缶など多くの業種にわたる約3,000社に及ぶ顧客基盤を持ち、特定業種の景気変動リスクを分散できる点も強みだ。創業以来黒字経営を継続しており、自己資本比率も79.6%(2026年3月期中間期末)と財務的にも高い安全性を示している。 現在、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」の下、海外事業の拡大と成長分野への新製品投入に注力し、「変化に対応できる企業体質への転換」を進めている。 2. 事業内容と製品区分 同社は超硬合金製を中心とした工具・金型(耐摩耗工具)製造に特化している。耐摩耗工具関連事業の単一セグメントであるが、製品は4つの区分に分類される。2025年3月期における各区分の売上構成は、超硬製工具類25.2%、超硬製金型類25.7%、その他の超硬製品25.7%、超硬以外の製品23.4%である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健) 《HN》 記事一覧 |