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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/11/13 15:15, 提供元: フィスコ フルハシEPO---2Q増収・営業利益増益、バイオマテリアル事業・資源循環事業の売上高が順調に伸長*15:15JST フルハシEPO---2Q増収・営業利益増益、バイオマテリアル事業・資源循環事業の売上高が順調に伸長フルハシEPO <9221>は12日、2026年3月期第2四半期(25年4月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比8.8%増の48.73億円、営業利益が同13.6%増の5.04億円、経常利益が同24.8%減の4.98億円、親会社株主に帰属する中間純利益が同17.2%減の3.68億円となった。 バイオマテリアル事業の売上高は前年同期比9.1%増の35.59億円、セグメント利益は同4.0%減の4.50億円となった。建物の解体時に発生する廃材のほか、使用済み木製パレットや梱包材、街路樹の剪定枝等の木質廃棄物の処理を受託し、紙パルプや木質繊維板用の原料チップ、木質バイオマス発電やバイオマスボイラー等における燃料チップとして再資源化を行っている。木材チップの需要状況においては、輸入燃料価格の変動が落ち着く中、カーボンニュートラル需要を背景にリサイクルチップの需要は引き続き増加している。同社が製造する高品質な木材チップはCO2削減に寄与することから持続可能なエネルギー利用を推進する企業を中心に、依然として高い需要がある。木材チップの原料調達については、建築基準法改正の影響により住宅着工件数が減少するなど厳しい市況環境ではあったが、新規顧客獲得や既存顧客との取引拡大に注力した結果、数量面では堅調に推移した。愛知県名古屋市に開設を進めていた「名古屋CEセンター」が2025年9月に稼働を開始し、昨年10月に開設した「愛知第八工場(一宮)」も順調に稼働を続けている。これら両拠点の稼働により、原料調達体制の一層の強化と供給の安定化が図られた。単価面では2025年1月に実施した調達単価の改定効果が継続して寄与し、当中間連結会計期間の売上拡大につながった。木材チップ販売は原料調達数量の増加に伴う生産量増加により、増収となった。 資源循環事業の売上高は同14.6%増の8.16億円、セグメント利益は0.35億円(前年同期は0.10億円の損失)となった。住宅建設の際に発生する木くず・廃プラスチック類・金属くず等の建設副産物(廃棄物)を再資源化し、資源循環型社会の実現を図っている。同事業では住宅市場の動向を注視することが重要であり、直近の住宅着工件数は、住宅資材の高騰等による住宅価格水準の高騰に加え、2025年4月に改正された建築基準法による申請・承認業務の遅れなどの要因により、前年度比17.4%減となった。量的拡大についてはエリア展開強化、安定的な工事着工数を維持している建設会社へのシェア拡大、地域密着型の建設会社への営業活動に注力した。加えて、継続的に新規顧客獲得にも取組み、取引開始に至る成果を得た。これらの営業活動により取扱数量は前年同期比12.9%増となった。 その他の売上高は同4.4%減の6.86億円、セグメント利益は0.24億円(同0.06億円の損失)となった。環境物流事業では、木製パレット等の物流機器の製造・仕入・販売を展開している。同社を取り巻く物流業界では、約24兆円規模ながら、人件費や燃料費の上昇、労働時間規制強化などにより「人手・コスト・環境」の課題が顕在化している。同社グループは、こうした環境変化を踏まえ、不要物流機器の買取を多数実施し、物流資材のリユース・リニューアルサービスに注力した。特に木製パレットはリユース販売に加え、独自のリメイクによる仕様変更提案を強みとし、販路拡大と顧客ニーズへの対応に大きく寄与している。環境コンサルティングサービス事業では、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーに関するコンサルティング、それらを推進する人材育成及び統合報告書の作成支援等、環境に特化したコンサルティングサービスを提供しており、当中間連結会計期間においても受注獲得に向け注力した。 2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比10.0%増の103.22億円、営業利益が同13.1%増の13.03億円、経常利益が同6.8%減の13.35億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.4%減の9.05億円としている。 《AK》 記事一覧 |