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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/07/24 11:01, 提供元: フィスコ テリロジーHD Research Memo(1):2026年3月期は大幅増収増益予想*11:01JST テリロジーHD Research Memo(1):2026年3月期は大幅増収増益予想■要約 テリロジーホールディングス<5133>は、独立系ITテクノロジー企業グループとしてネットワークセキュリティ関連やソリューションサービス関連を中心に展開し、産業や社会のDXに貢献するとともに、M&Aも積極活用しながら「独立自尊を旨とするユニークなICT事業集団」の形成を推進している。 1. ネットワーク部門、セキュリティ部門、ソリューションサービス部門を展開 同社グループは事業区分を、ネットワーク関連製品の販売・保守などを展開するネットワーク部門、同社グループ開発製品を含めたネットワークセキュリティ関連製品の販売・保守などを展開するセキュリティ部門、同社グループ開発ソフトウェアの販売・保守、ITサービス、インバウンド関連プロモーションなどを展開するソリューションサービス部門としている。ネットワーク部門とセキュリティ部門は海外新興IT先端企業の製品取扱が主力である。同社グループの特徴・強みとしては、創業以来30年以上に及ぶ豊富な実績とノウハウの蓄積、時代の流れを的確に捉える市場対応力、海外新興IT先端企業を発掘する目利き力、輸入技術と同社グループ独自技術を組み合わせたソリューション力などが挙げられる。 2. 2025年3月期は円安影響等で営業利益横ばいだが大幅増収と順調 2025年3月期の連結業績は売上高が前期比25.8%増の8,653百万円、営業利益が同0.3%増の273百万円、経常利益が同17.6%減の327百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.7%減の176百万円となった。営業利益は為替の円安影響によって輸入商品の仕入価格(ライセンス料)が上昇したほか、人的資本投資に伴う費用の増加などで同横ばいにとどまったが、売上面は各部門の需要が堅調に推移したほか、ソリューションサービス部門におけるM&A効果(ログイット(株)の新規連結)も寄与して大幅増収と順調だった。事業別の売上高はネットワーク部門が前期比6.2%増の1,657百万円、セキュリティ部門が同12.3%増の3,375百万円、ソリューションサービス部門が同56.4%増の3,620百万円となった。 3. 2026年3月期は大幅増収増益予想、セキュリティ部門がけん引 2026年3月期の連結業績予想は売上高が前期比12.1%増の9,700百万円、営業利益が同64.7%増の450百万円、経常利益が同37.5%増の450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同59.1%増の280百万円と、大幅増収増益予想としている。売上面は高水準の需要を背景に各事業とも伸長し、特にセキュリティ部門の大幅伸長がけん引する見込みだ。利益面は引き続き人的資本投資に伴って人件費などが増加するが大幅増収効果で吸収する。為替レートについてはおおむね前期並みの水準を前提としている。なお米国関税政策の影響については、同社グループにとって直接的な影響は小さいものの、世界的な景気動向の不透明感を考慮して各利益はやや保守的な予想としている。需要が堅調であり、為替が前期よりも円高・ドル安水準で推移していることなども勘案すれば、好業績が期待できると弊社では考えている。 4. グループ事業ポートフォリオ拡充やストック型ビジネスモデルへの転換を推進 同社グループは事業環境の変化に対応すべく、毎年度改定するローリング方式によって中期経営計画の目標数値見直しを行っている。2025年6月に公表した2026年3月期〜2028年3月期を対象年度とする「テリロジーグループ新3ヵ年中期経営計画」では、目標数値として2026年3月期の売上高97億円、経常利益4.5億円、2027年3月期の売上高110億円、経常利益6.0億円、2028年3月期の売上高120億円、経常利益10.0億円を掲げている。目標達成に向けての重要施策としては(1) グループ連携によるストック型事業モデルへの強化・人材育成、(2) グループ事業ポートフォリオのさらなる拡充・拡大、(3) グローバルな事業展開を推進する。そしてROE(自己資本利益率)を重要な指標と捉え、中長期的にROE10.0%を目指す方針だ。 ■Key Points ・ネットワーク部門、セキュリティ部門、ソリューションサービス部門を展開 ・2025年3月期は円安影響等で営業利益横ばいだが大幅増収と順調 ・2026年3月期は大幅増収増益予想 ・グループ事業ポートフォリオ拡充やストック型ビジネスモデルへの転換を推進 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |