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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/04/16 12:03, 提供元: フィスコ アイル Research Memo(3):リアルとWebの融合でBXを支援(1)*12:03JST アイル Research Memo(3):リアルとWebの融合でBXを支援(1)■アイル<3854>の事業概要 1. サービス概要 同社は、基幹業務管理システム「アラジンオフィス」シリーズを主力とするシステムソリューション事業、クラウド型でサービス提供する複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」や実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」を主力とするWebソリューション事業(CROSS事業、その他Web事業)を展開している。顧客企業のビジネスプロセス変革を支援すべく、リアルとWebの融合で「BX」を推進する。 (1) システムソリューション事業 システムソリューション事業では、顧客企業に対して基幹システム設計・開発、ハードウェア保守、システム運用サポート、ネットワーク構築、セキュリティ管理などをほぼ自社で提供している。5,000社以上の導入実績を誇る「アラジンオフィス」シリーズを主力として、ファッション業界向け店舗管理システム「アラジンショップ」、企業間取引特化型のBtoB EC・Web受発注システム「アラジンEC」、データセンター運用型IaaS※「アラジンクラウド」などを展開している。このほか、ICC大阪校・東京校を運営している。 ※ Infrastructure as a Serviceの略で、仮想サーバーやネットワークなどのインフラをインターネット経由で提供するサービス。「アラジンクラウド」では、「アラジンオフィス」を従来のオンプレミス型ではなく、データセンターにて運用している。 同社は顧客企業の属する業種・業態に適合したシステム開発、柔軟なカスタマイズ、各業種に特化した製品バリエーションの充実などによって競合優位性の確保を図っている。また販売後も保守・運用サポートで継続的に収入を得るストック型ビジネスに注力している。2006年にIT企業として初めて関西ねじ協同組合の賛助会員に認定されたことをはじめ、複数の組合の賛助会員として認められ、つながりを活用した営業活動を展開している。 (2) Webソリューション事業 Webソリューション事業はCROSS事業及びその他Web事業からなる。CROSS事業は「CROSS MALL」及び「CROSS POINT」を主力として、2023年11月にはバックヤードプラットフォーム「BACKYARDTM」の提供を開始した。 その他Web事業は、人材派遣会社向けスタッフ管理クラウドシステム「CROSS STAFF」(2016年開始)、BtoC EC支援やWebマーケティング支援(企業ホームページ制作・運用支援、ECサイト構築支援、顧客の事業分析・事業戦略コンサルティング、プロモーション、ホームページ制作後のログ解析結果を基にした更新・改良)などを提供している。 2. 主要製品 主要製品及び主要導入企業例は以下のとおりである。なお、同社が提供するサービスは、2024年5月に経済産業省「IT導入補助金2024」の対象ツールに認定(2020年度から5年連続)された。 中堅・中小企業向け基幹業務管理システム「アラジンオフィス」シリーズは、販売・在庫・生産・店舗管理など企業における業務管理をデジタル化し、業務効率化による働き方改革推進や内部統制強化による経営力アップを支援する。主要導入企業例として、シャツ・ネクタイのメーカーズシャツ鎌倉(株)、ストッキング・靴下の福助(株)、レディスファッションのANAPホールディングス<3189>、高級革靴のマドラス(株)、機能性食品素材開発・販売のファーマフーズ<2929>、老舗料亭と総菜・弁当販売の(株)なだ万、宅配水や用品レンタルのナック<9788>、学校給食用食材提供の大阪府学校給食会、鋼材専門商社の藤原鋼材(株)、金属部品加工・精密機械部品の(株)佐竹製作所、電動工具などプロツール専門商社の印藤産業(株)などがある。 BtoB EC・Web受発注システム「アラジンEC」は、企業間・社内間などの受発注業務管理をデジタル化し、業務効率化による働き方改革推進や他社差別化による売上アップを支援する。主要導入企業例として、食品商社のPRECO GROUP(グループ統括会社(株)プレコフーズ)、酒類・酒類関連備品販売のサントリーマーケティング&コマース(株)、家具インテリアメーカーのフランスベッド(株)、サラダチキンなど加工食品製造・販売の(株)アマタケ、給食受託・食材販売のHITOWAフードサービス(株)、化粧品や美容健康器具・機材の(株)コンフォートジャパン、ヘアケア製品のテクノエイト(株)、乳製品・洋菓子の黒川乳業(株)、自転車のRITEWAY(ライトウェイプロダクツジャパン(株))、メンズ・レディスアパレルの(株)ゲストリスト、医療機器販売のシーマン(株)などがある。 複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」が、各種ECモール・ECカートなど複数ネットショップを一元管理し、業務効率化による働き方改革推進やEC展開強化による売上アップを支援する。主要導入企業例として、クラフトビール製造・販売の(株)ヤッホーブルーイング、スポーツ用品販売の(株)ムラサキスポーツ、スニーカーショップのatmos、メンズファッション通販のSilver Bullet((株)ピー・ビー・アイ)、環境に優しい製品の輸入・卸のイーオクト(株)、呉服卸・ネット通販「きもの京小町」の(株)マルヒサなどがある。 実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」は、実店舗・ECのオムニチャネル化やスマートフォンアプリ活用などにより、実店舗とECの顧客・ポイントを一元管理し、オムニチャネル化による売上アップやブランディング強化によるファン層拡大を支援する。主要導入企業例として、靴製造・販売のリーガルコーポレーション<7938>、シャツ・ネクタイのメーカーズシャツ鎌倉、ストッキング・靴下の福助、ベビー服・子供服・ママ服のBRANSHES(ブランシェス(株))、カジュアル婦人服のw closet(ダブルクローゼット:(株)ウェアーズ)、レディスファッション通販「flower」の(株)ソラオブトウキョウ、カバンなどアパレル企画製造販売のCOO COMPANY LIMITED.((株)クー)などがある。 バックヤードプラットフォーム「BACKYARDTM」は、日々複雑化するバックヤード業務を卸・小売やECなどの業態を超えてボーダレスに支援し、業務効率化だけではなく、バックサイドから変革することにより「BX」を実現するクラウドサービス(2023年11月より提供開始)である。ボーダレス化と複数チャネル化に対応する管理機能と連携機能、自動処理による効率化とデータ融合により、ネットショップの範囲だけではなく、すべての業態を含めたバックヤード業務全体の一元管理を実現する。5つの管理機能(CROSS/連携管理、ORDER/注文管理、ITEM/商品管理、STOCK/在庫管理、COMMUNICATION/接客支援)で構成され、「自動化」「見える化」「カスタム」「コミュニケーション」をテーマにした機能実装により、バックヤードチームや顧客とのコミュニケーションを促進することで「ONE by 1」※を実現する。 ※ 「ボーダレスな1つのプラットフォームでオンリーONEなショップらしさを実現する」という、「BACKYARDTM」が目指す新しいスタンダードとなるビジョン。 なお「BACKYARDTM」は、当初は「CROSS MALL」の次世代サービスと位置付けていたが、EC消費行動の変化や多様化するニーズに対応し、大企業を含む幅広い業種・業態向けに展開することを検討している。具体的には、サービス対象企業をEC業態から小売・卸売・製造業へ拡大するEC業態のネットショップ管理に留まらず、小売業態の実店舗管理、卸業態の受発注管理や販売管理、接客支援の問い合わせ管理など、市場で課題となっているボーダレスな業務管理の実現に向けて機能拡張を継続する。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |