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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/24 12:09, 提供元: フィスコ RIZAP−G Research Memo(9):chocoZAPの故障・不具合対応で大きな進捗*12:09JST RIZAP−G Research Memo(9):chocoZAPの故障・不具合対応で大きな進捗■成長戦略・トピックス 1. 中期経営目標 RIZAPグループ<2928>は2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進中である。2026年3月期の同社連結の営業利益目標は30,000百万円であり、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)は24,000百万円、その他既存事業は9,500百万円である。また2027年3月期の営業利益目標は40,000百万円、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)は32,000百万円、その他既存事業は11,500百万円である。chocoZAP事業のKPIとしては、会員数で2026年3月期に275万人、2027年3月期に350万人を前提とする。店舗数は2026年3月期末に2,800店舗、2027年3月期末には3,800店舗を目指す。 2. 故障・不具合への対応で大きな改善 マシン故障対応に関しては、サポートセンターの設置(2022年7月〜)、故障カード導入(2023年9月〜)、チェックシート導入(2023年11月〜)など段階的に対応を強化してきた。2024年12月に導入されたのが、「お店の状況わかるナビ!」及び「QRコード導入」である。「お店の状況わかるナビ!」は全店舗のマシンの故障・対応状況、清掃状況、備品補充状況などが一覧できるWebページである。「QRコード導入」は各マシンに貼られたQRコードから誰でもすぐにスマホで連絡が可能であり、修理完了予定日もひと目で分かる。既に全店舗に配備済みであり、これらにより全国の店舗からマシンの故障状況や各種不具合等、顧客の声が即時に届く体制が整った。修繕・メンテナンス実務に関しては、ちょこっとサポート人員(社員)やセルフメンテナンス会員制度などを活用して迅速に対応できるマンパワーを確保した。また、ノウハウをマニュアル化し専門業者並みの作業品質に近づける取り組みも行う。上記の結果として、故障率は6.1%(2024年11月末)から約4%改善し、1.7%(2025年2月末見込み)まで低減した。コスト面でも、メンテナンスの内製化により修繕費は35%低減した(導入前の月と比較)。 3. “スキルシェア”を事業モデルに組み込む「サポート会員制度」 chocoZAPでは、顧客が「サポート会員」として店舗環境の向上に貢献している。人材獲得が難しく、人件費が高騰する社会経済情勢のなかで、社外人材(顧客)が本来サービス提供側が果たす役割を担っていることは、本事業のユニークな点である。視点を変えると、人材のスキマ時間のスキルやマンパワーをシェアしていると考えることもでき、成長市場である“スキルシェア”を事業モデルに組み込んでいるとも言える。サポート会員は、清掃を主体とするフレンドリー会員と修繕を行うセルフメンテナンス会員に分かれており、現在は本格的な展開が始まっている。サポート会員には月額割引やギフトカードが進呈される。地域社会に参画することによる自己実現や孤立抑制にも役立っており、注目すべき施策と言えるだろう。 4. SOMPOグループとの連携などにより法人の福利厚生市場の開拓が本格化 進行期は個人会員に加え、法人会員の開拓を本格化している。人的資本経営、健康経営を推進する企業が増えるなか、フィットネスを福利厚生に取り入れる企業はまだ少なく、逆に言えば今後のポテンシャルは大きい。フィットネス補助のある企業は、業績の向上や社員の働きやすさが向上するという調査結果もある。chocoZAPの法人会員者数も増加しており、2024年3月に95社であったが、2024年12月には260社まで増えた。資本業務提携を行うSOMPO社とは、重層的な取り組みが開始されている。一例を挙げると、SOMPOからの紹介でchocoZAP法人会員プログラム、健康セミナー等の導入が始まっている。また、SOMPOグループ企業のウェルネス・コミュニケーションズ(株)の健康管理システム「Growbaseネクスト」とchocoZAPを組み合わせた新プランがリリースされた。さっそく成果が現れており、2025年2月時点で19社(合計従業員規模1,500名以上)と成約済みとだと言う。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《HN》 記事一覧 |