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File 014 『ETF 世界を舞台にした金融商品で資産運用』浅川夏樹氏
File 014 『ETF 世界を舞台にした金融商品で資産運用』
Q. 海外ETFで登場してくる商品ラインナップは、これから起こることを想定して設計されているのでしょうか。 A. 設計者ではないのでわかりませんが、日本にはないスキームや販売されていないETFは沢山あります。 国内の商品だけに目を向けていると見えないこともあります。ETFは保有銘柄や投資先を公開して おり、ミューチュアルファンドやヘッジファンドよりも透明性が高いので、日本株を取引されている方 にもグローバルな比較ができます。
A. 銘柄によって異なります。株式などは、ミューチュアルファンドはファンドマネージャーの裁量で現金(Cash)部分が多かったファンドや米政府の救済プログラムや介入が成功すると判断してMBS (不動産担保証券)を積極的に購入していた債券ファンドは、ベンチマークを上回るものもあります。 ミューチュアルファンドは、ファンドマネージャーが著名であれば、どのような投資を行っているのか インタビューや発言がニュースで報じられるのでわかりやすいのですが、投資先の透明性という点で 比較すれば、ミューチュアルファンドよりもETFのほうに軍配が上がると思います。
A. ハイテク関連企業とエマージング諸国、コモディティ関連企業ですね。ハイテク企業はキャッシュリッチであり、Google、Apple、Microsoft、IBM・・と米国だけで収益があるわけではないので、先月ぐらいから海外のレポートで推奨されていました。
A. 株式、債券、コモディティと多種多様なETFを集めてひとつのETFで運用できるものです。ETF of ETFs には、10米ドル前後で投資ができますので、小額で分散投資ができます。ETFは透明性がありますから、簡単にその構成銘柄が見ることができます。ポートフォリオの勉強にもなります。 また、リタイアメントプログラム型のETF of ETFs も紹介しましたが、年齢によって 資産配分が異なるので参考になると思います。
A. 個人投資家はどうしても限られた資産の中で最大のリターンを得ようとします。本書でもお伝えし ましたが、プロの機関投資家は資金力があるので相場を作るか、データやリスクなどあらゆる比較をして 「相対的」に投資先を選ぶかのどちらかですが、個人投資家の投資先の選び方は「絶対的」であることが 多いです。その結果、ボラティリティが高い投資先やリスクが高い投資先に偏ってしまっている方もいます。 一概にリスクが高い投資がいけないとは思いませんが、日々のリスク管理が難しく、安定運用を望むので あれば、リスクは分散することしかできませんから、運用期間によってもその投資先を見直すきっかけに なればいいと思います。
A. 本書で紹介した米国債のショートETFです。いずれ長期金利は上がると思い、昨年の暮れに購入しましたが、年初来で+35.8%(09年7月30日)ぐらい上昇しています。2年ぐらい放っておこうと思っています。
A. 積立投資はドルコスト平均法と思われがちですが、積立は中長期で「ファンドのユニット数を増やす」のが戦略です。積立に向いているのは 騰落があり購入タイミングが難しいけれど、将来期待できる投資先のほうが、価格が右肩上りになる銘柄よりもユニット数が増える可能性があります。したがって、新興諸国や資源エネルギー関連のミューチュアルファンドに目を向けています。 ETFはファンドの手数料は低いですが、株式と同じなので取引する金融機関の手数料が別途かかることから 小額の積立投資にあまり向いていません。少額の積立投資であれば、ミューチュアルファンドのほうが、 購入手数料が優遇されている金融機関のほうが多いですし、銘柄のラインナップも豊富です。 一方、まとまった資金を投資して長期で保有する場合は、配当がしっかりしているグローバル企業や社債など 「利回り」に注目しています。ETFは利回りが簡単に調べられますのでポートフォリオに組み入れています。 株式、債券、REIT、MBS(不動産担保証券)などは株式の配当やクーポンがありますので、現金を定期的に もらえます。
A. Bloomberg 、Morningstar、FT で簡単に運用成績やパフォーマンスのランキングが調べられます。また、海外の運用アドバイザーは昨年からETFを組込んだポートフォリオを提案してきていますので、セクターの選び方は参考になります。 [ ETFのパフォーマンスランキング ]
A. 世界の証券取引所は合併やシステム統合が進んでいます。いずれ、東証でもNYSEに上場している商品を取引できるようになると思われますので、上場商品であるETFの種類を知っておくのはいいと思います。海外の金融機関の口座を開設するというのは、単に投資環境を手にいれているだけです。 大切なのは与えられている投資環境の中でタイミングを待つ心構えと覚悟でしょう。わたしは未だ修業中ですが・・・
ETFは、大きな変化に対応できるように商品を設計してきています。
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