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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/12/24 11:56, 提供元: フィスコ 日空調 Research Memo(6):目標達成に向けて順調に進捗(1)*11:56JST 日空調 Research Memo(6):目標達成に向けて順調に進捗(1)■新日本空調<1952>の中期経営計画「SNK Vision 2030 Phase II」 1. 中期経営計画「SNK Vision 2030 Phase II」の概要 同社は2020年に、2030年を見据えた長期経営方針となる10年ビジョン「SNK Vision 2030」を発表し、その基本方針として「新日本空調グループは、持続可能な地球環境の実現と、顧客資産の価値向上に向け、ナレッジとテクノロジーを活用するエンジニア集団を目指す」を掲げている。数値目標としては「事業規模1,300億円〜1,500億円、営業利益率10%以上、ROE10%以上」を目指す。さらに、この基本方針を実現するための5つの基本戦略として、「事業基盤増強戦略」「収益力向上戦略」「デジタル変革戦略」「企業統治戦略」「人的資本戦略」を発表している。 「SNK Vision 2030」は、2021年3月期にスタートして2023年3月期に第1ステップが終了した。それを引き継ぎ、2024年3月期には第2ステップとなる新たな中期経営計画「SNK Vision 2030 Phase II」(2026年3月期最終年度)を策定したが、2025年3月期以降の手持ち工事量や、事情動向、働き方改革等の現状を踏まえた結果、数値目標を見直した。以下はこの計画の数値目標と現在までの進捗状況である。 2. 「SNK Vision 2030 Phase II」の目標 経営数値目標と投資計画 Phase IIの最終年度である2026年3月期の経営数値目標は、受注工事高155,000百万円、完成工事高144,000百万円、営業利益12,000百万円、経常利益12,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益8,800百万円、ROE10.0%以上としている。しかし前述のように、2026年3月期の業績予想がこの目標を上回っており、中期経営計画の最終目標を達成するのはほぼ確実と言える。 3. 「SNK Vision 2030 Phase II」の進捗状況 (1) 取り組み事例1 ・現場生産性の向上を目指す現場業務の効率化と省力化 ・サプライチェーンの強化 同社独自の物流・加工ネットワークシステムによる物流および加工場などの一括管理 1) 現場工数を10〜30%削減 2) 「SNK-SOLNet(R)」の全国展開に向けた取り組みを開始 3) 既存倉庫の拡大 4) SNK-SOLNet版WMS(倉庫物流管理システム)の開発 (2) 取り組み事例2 ・減災レジリエンス分野における技術開発 ・産学官、地域連携による新技術の確立 (千葉大学災害治療学研究所との共同研究) 1) コンテナ医療ユニットの被ばく対策 感染症や放射能汚染環境下での運用を検討 「コンテナ陽圧化システム」(特許出願完了) 各種防災イベントへ出展予定 2) 多用途型簡易クリーンブース「DiverCell(R)」 (一社)レジリエンスジャパン推進協議会主催の「第11回 ジャパン・レジリエンス・アワード(強靱化大賞)2025」で優良賞を受賞 (3) 取り組み事例3 ・技術革新の推進 ・生産性の向上 (新型天井裏調査ロボットの開発) 現行機のVoOEでは、ロボット操縦者と写真撮影者の2名体制から、改良された新型機では操縦者1名で調査が可能。新型機では、LiDARセンサーを搭載し、点群データを取得することで、図面作成やシミュレーションへの活用が可能。調査作業の効率化と品質向上を実現。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《MY》 記事一覧 |