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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/12/05 13:02, 提供元: フィスコ CSSHD Research Memo(2):「スチュワード」「フードサービス」「空間プロデュース」を展開*13:02JST CSSHD Research Memo(2):「スチュワード」「フードサービス」「空間プロデュース」を展開■会社概要及び事業概要 1. 会社概要 CSSホールディングス<2304>は、東証スタンダード市場に上場する純粋持株会社である。同社の名称は、「Central Service System」の頭文字に由来する。連結子会社7社を擁し、「スチュワード」「フードサービス」「空間プロデュース」の3つの事業領域を展開している。同社グループでは「質の高い“おもてなし”の創造」を理念とし、「最高の“おもてなし”」を実現するための「最適なサービス」を提供している。同社グループはホスピタリティ業界を中心に、顧客の個々のニーズに最適な“おもてなし”を提供するバックサポートのプロフェッショナル集団である。事業を通じて“Happy & Hospitality”を提供することで、グループ全体の成長を目指している。 同社グループでは、ミッションに“Support the Hospitality”を、ビジョンに“Create Together”を、そしてバリューに“Go Beyond!”を掲げている。2025年9月期末時点で連結従業員数7,448人、うちパート・アルバイト6,820人であり、正社員がマネジメントや顧客折衝を担い、現場の作業はパート・アルバイトが中心となって担っている。 2. 沿革 同社は1984年12月にスチュワード業務の業務請負を目的とする(株)セントラルサービスシステムを設立し、その後フードサービス事業、空間プロデュース事業へと事業領域を拡大してきた。2008年4月には会社分割により純粋持株会社に移行し、現社名へ商号変更した。現在は傘下にスチュワード事業を行う(株)セントラルサービスシステム及び(株)セントラルホテルサービス、フードサービス事業を行う(株)センダン、空間プロデュース事業を行う東洋メディアリンクス(株)、音響特機(株)及びMood Media Japan(株)、グループの人事や総務などの事業を担当している(株)CSSビジネスサポートの7社が連結子会社である。 設立当初は東京都品川区に本社を構えたが、事業拡大とともに数度の移転を経て、2012年7月には東京都中央区日本橋小伝馬町に移転し、現在に至る。2002年6月に東証JASDAQ市場に上場し、2022年4月より東証スタンダード市場に移行した。2024年12月には創業40周年を迎えた。 3. 事業概要 (1) スチュワード事業 グループの祖業であり、ホテル・レストランにおける食器洗浄を中心としたスチュワード業務や、ホテル・レストランの客室・パブリックスペース・厨房等の清掃も手掛けている。特にスチュワード業務では、高価な食器や銀器が使われることがあるため、専門的な管理が求められる。同社グループの従業員は、ホテル・レストランのバックヤード業務にチーム体制で常駐し、シフトに基づき業務を一括して遂行している。このため同社グループでは採用・教育・組織化に注力しており、その結果、年間1,000人程度の従業員が入社している。そのうち1割を外国人が占めるため、言語マニュアルを活用している。また、6割が女性である。 同事業はグループの中核事業として全国展開しており、特にホテルでは売上高で上位30社のうち約半数と取引実績がある。顧客は固定客であり、契約は単年または複数年を区切りとして見直される形態である。2025年9月期の同事業は、売上高48.0%、営業利益57.8%(「その他」や「調整額」を含まない。以下、同)を占めている。 (2) フードサービス事業 ホテルの朝食レストラン運営、従業員食堂運営及び高齢者施設の食事提供など、フードサービスに関わる総合給食事業を全国展開している。国内では観光客の活発化に伴い需要は大幅に拡大し、コロナ禍前の水準を大きく上回っている。なかでも宿泊特化型のホテルにおける朝食サービスの需要が拡大している。食材コストの高騰に対しては、調理企画部門がメニュー開発及び無駄の排除や調理の工夫を推進する一方、開発企画部門は顧客との提供価格の交渉及びコスト管理の強化などに取り組んでいる。 スチュワード事業と同様に顧客は固定客で、契約は単年または複数年を区切りとして見直される形態である。2025年9月期の同事業のシェアは、売上高23.6%、営業利益9.6%である。 (3) 空間プロデュース事業 防犯カメラやAV機器等の販売・保守、BGM・香りのサブスクリプション、BGM・映像によるブランディング支援、大型・プロ仕様音響機器の卸販売等を、幅広い顧客層に展開する事業である。案件は、施工会社の営業活動に則って、設計や調達・施工に関わり、納品をもって完了する。一方で、その後の管理・メンテナンス・コンテンツ制作など、継続性を伴うサービスも提供している。同事業はコロナ禍における設備投資の冷え込みによって業績が縮小したが、執行体制の刷新、大規模イベントや展示会の活用再開などにより復調傾向にある。特に、監視カメラ関連や音響設備の更新需要が堅調である。 2025年9月期の同事業のシェアは、売上高で28.4%、営業利益で32.6%である。なお、同事業では3月決算の顧客が多いことから中間期に利益が集中する傾向にあり、通期の営業利益シェアは中間期に比べて低下する。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《HN》 記事一覧 |