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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/09/17 11:01, 提供元: フィスコ 網屋 Research Memo(1):2025年12月期中間期は、営業利益が大幅増益*11:01JST 網屋 Research Memo(1):2025年12月期中間期は、営業利益が大幅増益■要約 網屋<4258>は、サイバーセキュリティ製品やサービスを開発・製造・販売するセキュリティの総合プロバイダである。国産メーカーとして開発したログ管理製品「ALogシリーズ」、通信インフラのクラウドサービス「Network All Cloud」などを提供している。自社でサイバーセキュリティ製品を開発できる技術力が強みである。 1. 2025年12月期中間期の業績概要 2025年12月期中間期の業績は、売上高2,746百万円(前年同期比22.9%増)、営業利益486百万円(同87.2%増)、経常利益478百万円(同73.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益325百万円(同66.2%増)となった。好調な業績の背景には、国のサイバー対策強化要請があり、経済産業省がサプライチェーンを含む企業全体にセキュリティ対応を求めたことが受注増を後押しした。また、例年業績が低調となりやすい第2四半期(4月〜6月)が大きく改善した。従来は買い切り型モデルで販売していたため、クライアント企業の決算期に該当する3月に駆け込み需要が発生し、その反動やそれに対応する作業が4月〜6月に残ることで業績に影響を及ぼしていた。しかし、サブスクリプションモデルへの切り替えにより売上の平準化が進み、第2四半期の収益性が改善された。サブスクリプション化の谷を抜け、利益の顕在化が始まっていることが重要な転換点と言える。 2. 2025年12月期の業績見通し 2025年12月期業績見通しについて、同社は2025年7月30日に通期連結業績予想の修正を行った。売上高5,750百万円(前期比20.6%増)、営業利益780百万円(同48.2%増)、経常利益770百万円(同42.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益530百万円(同37.7%増)としている。売上総利益率の低いネットワークインテグレーションの売上が減少した一方で、「ALog」並びに「Network All Cloud」などのサブスクリプションモデルの高収益事業が好調に推移した。その結果、売上計画は据え置かれたものの、営業利益率が想定を上回り、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益が期初業績予想を上回る見通しとなった。オールサブスクリプション化による安定した収益基盤の確立、顧客定着率の大幅改善という成長ドライバーを兼ね備え、2025年12月期中間期は、営業利益486百万円と、期初通期予想に対して81.1%という好調な進捗となった。上方修正の実施や足元の需要も旺盛であることから、第3四半期以降も増収増益基調を継続し、通期予想達成の蓋然性は高いと弊社では見ている。 3. 中期経営計画 同社は2023年3月30日に2023年12月期から2025年12月期までの3年間を対象とした中期経営計画を発表した。最終年度の2025年12月期には、売上高6,000百万円(2023年12月期実績は3,559百万円)、営業利益600百万円(同363百万円)を目指す。これにより、対象期間中の売上高成長率(CAGR)は年率25%を超える成長が見込まれる。業績目標を達成するため、「新成長戦略のスタート」「主力製品の収益モデル転換」「提携/M&Aによる複合事業化」の3つの骨子を掲げた。特に、主力製品のサブスクリプション化を中心としたストック売上の大幅拡大を目指している。中期経営計画最終年度である2025年12月期のARRはデータセキュリティ事業では2022年12月期比300%、ネットワークセキュリティ事業では200%の成長を目標としている。2025年12月期中間期の営業利益は期初予想に対して81.1%、上方修正後も62.4%の進捗と想定以上の伸長となり、中期経営計画の目標達成に向けて順調に進捗していると弊社では見ている。 ■Key Points ・2025年12月期中間期は増収増益。営業利益が期初予想の81.1%の進捗を達成 ・2025年12月期は中間期の好業績を受け上方修正。通期業績達成の蓋然性は高い ・中期経営計画の最終年度。目標達成に向け、好調な進捗 (執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司) 《HN》 記事一覧 |