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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/16 13:01, 提供元: フィスコ リソル Research Memo(1):インバウンド需要を背景にホテル運営事業が業績をけん引*13:01JST リソル Research Memo(1):インバウンド需要を背景にホテル運営事業が業績をけん引■要約 1. 施設運営と投資再生を2軸とする6つの事業でシナジーとポートフォリオ効果を発揮 リソルホールディングス<5261>は、施設運営と投資再生の2軸により、ホテル運営事業、ゴルフ運営事業、リソルの森事業、福利厚生事業、再生エネルギー事業、投資再生事業という独自性ある6つの事業を展開している。グループ全体のシナジーを意識したポートフォリオ戦略で多角的に展開しているのが、同社の特徴である。また、三井不動産<8801>やコナミグループ<9766>と連携して相乗効果を発揮することも同社の大きな強みとなっている。 2. インバウンド需要をさらに獲得するため、施設運営でソフト・ハードの両面を強化 ホテル運営事業では、「リソルホテルズ」ブランドを中心に、観光需要を意識した“ツーリストホテル”としてのブランディングを推進しつつ、複数ブランドによる宿泊施設の展開を進めている。ゴルフ運営事業では、企画やサービスといったソフト面に加え、施設のリニューアル・コースメンテナンスなどハード面における品質向上に注力している。リソルの森事業では、「グランヴォー スパ ヴィレッジ」の施設拡充などを通じて、リゾート型宿泊ニーズへの対応を強化している。また、インバウンド需要の取り込みの強化を進めている。福利厚生事業では、「充実したメニュー」「精算ビジネスモデル」「カフェテリアプラン(プラスユアチョイス)」「従量制プラン」「グループ直営施設」を強みに、顧客に積極的な営業活動を展開している。再生エネルギー事業ではソーラーカーポートの設置を中心に事業展開を図っている。投資再生事業はグループ全体の収益安定化を補完する役割を担っており、現在は運営事業が好調なため新規運営施設の仕入れに注力している。 3. 2025年3月期業績はインバウンド需要拡大の恩恵を最も受けたホテル運営事業がけん引 2025年3月期の業績は、売上高が28,400百万円(前期比10.4%増)、営業利益が2,681百万円(同26.3%増)となった。インバウンド需要獲得に向けたマーケティング施策、ニーズを捉えた商品・プランの開発、ブランディング強化などにより既存事業の成長を図る一方、滞在型貸別荘「リソルステイ事業」、高級ゴルフリゾート「フェアウェイフロントヴィラ事業」、プライベート温泉とドッグランを備えたリソルの森の「ペットヴィラ事業」など新たな事業を推進した。この結果、ホテル運営事業が旺盛なインバウンド需要を取り込み好調に推移した。また、差別化戦略やメニュー開発が奏功した福利厚生事業も順調な伸びとなった。 4. インバウンド需要の好調継続を見込み、施設数の拡大や宿泊サービスの多様化を推進 2026年3月期について、同社は売上高30,000百万円(前期比5.6%増)、営業利益3,000百万円(同11.9%増)を見込んでいる。中長期のインバウンド観光客数は4,000万人超が見込まれ、インバウンド需要は今後も引き続き好調に推移すると見られている。こうした環境下で同社は、インバウンド需要の取り込みを加速するため、施設数の拡大や、フェアウェイフロントヴィラを中心に新たな宿泊施設の開発を進めるなど宿泊サービスの多様化を推進する方針である。利益面では、事業規模の拡大に伴う人員増の一方、業務の効率化や省人化を図り、2ケタ増益を確保する計画である。中期的には引き続き、ホテル運営事業で“ツーリストホテル”としてブランディングを推進するほか、ゴルフ運営事業では上質なゴルフ場の獲得を進める。リソルの森事業では運営部門に加え、不動産部門や新規事業でも収益を積み上げる方針である。 ■Key Points ・施設運営と投資再生の2軸、独自性の強い6事業によるシナジーとポートフォリオに特徴 ・2025年3月期業績はインバウンド需要拡大に向けサービスやハードを強化し大幅増益 ・2026年3月期もインバウンド需要の獲得に向け、施設の拡大やサービスの多様化を推進 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》 記事一覧 |