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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/06 12:02, 提供元: フィスコ オートサーバー Research Memo(2):会員制BtoB中古車ECプラットフォーム「ASNET」を運営*12:02JST オートサーバー Research Memo(2):会員制BtoB中古車ECプラットフォーム「ASNET」を運営■会社概要 1. 会社概要 オートサーバー<5589>は、中古車流通市場の活性化を目指し、中古車取扱事業者がインターネット上で中古車を売買することのできる独自の会員制BtoB中古車ECプラットフォーム「ASNET」を運営するテック企業である。すべての顧客会員に「どこよりも売りやすく買いやすい」「安心できる」「便利である」といった利便性の高い中古車流通サービスを提供することを基本理念としている。 2024年12月期末時点で、事業拠点は本社(2024年10月に東京都中央区日本橋室町へ移転)及び豊橋本部(愛知県豊橋市)のほか、営業拠点として札幌営業所(北海道札幌市)、仙台営業所(宮城県仙台市)、金沢営業所(石川県金沢市)、大阪営業所(大阪府大阪市)、広島営業所(広島県広島市)、福岡営業所(福岡県福岡市)、鹿児島出張所(鹿児島県鹿児島市)を展開している。なおオフィス環境整備や従業員の働きやすさ向上を目的として東京本社を移転した。グループは同社、及びオフショア開発拠点として設立した非連結子会社のAUTOSERVER VIETNAM CO.,LTD.(ベトナム)で構成されている。従業員数は113名、総資産は18,154百万円、純資産は11,980百万円、株主資本は11,980百万円、自己資本比率は66.0%、発行済株式数は7,145,900株(自己株式25株を含む)である。 2. 沿革 1997年6月にインターネット利用による中古車流通の効率化を目指して(株)オートサーバー(旧オートサーバー)を設立し、1998年5月に会員制BtoB中古車ECプラットフォーム「ASNET」の運営を開始した。その後、中華圏進出を見据えて2014年1月に台湾・グレタイ証券市場(GYSM市場)に上場したが、経営資源を国内成長に集中させるため2015年11月に旧オートサーバーのMBOを目的とする(株)ASHを設立した。2016年3月に旧オートサーバーが台湾・グレタイ証券市場上場を廃止し、同年6月にASHが旧オートサーバーを完全子会社化するとともに、旧オートサーバーを吸収合併して商号を(株)オートサーバー(現オートサーバー)に変更した。そして2023年9月に東京証券取引所スタンダード市場及び名古屋証券取引所メイン市場へ上場した。 ■事業概要 会員の「オークション代行」と会員間取引仲介の「ASワンプラ」が主力 1. 事業概要 同社は、中古車流通に関わる総合的なサービス・情報を取り扱う「ASNET」をベースとして、会員の中古車オークション代行サービス「オークション代行」と、会員間取引仲介サービス「ASワンプラ」を主力に、その周辺領域の関連サービスも展開している。なお「ASNET」の継続的な機能強化として2010年11月に「ASNET2」をリリースした後、2020年11月に「ASNET3」をリリースし、2022年6月に完全移行した。 (1) 「オークション代行」サービス 「オークション代行」サービスは、全国の中古車オークション会場と接続して出品される車両データを「ASNET」に掲載し、買い手となる「ASNET」会員の落札を代行するサービスである。出品されている車両に対して会員が事前に設定した入札金額に基づき同社が落札を代行する「AA入札」、パソコンにインストールした専用ソフトを通じてリアルタイムに表示されるオークションのセリの状況を見ながら会員がセリに参加できる「ASリアル」、オークションで落札されず業販価格が付された車両を次回オークション開催までの期間に時間優先の原則に従って落札を代行する「AAワンプラ」、会員の車両出品を代行する「AA代行出品」などのサービスがある。2024年12月末現在で国内には160以上の中古車オークション会場が存在するが、「ASNET」はこのうち146のオークション会場の運営事業者と業務提携契約を結びデータ連携している。そして国内のオークションに出品される中古車情報のうち約96%の車両データを掲載している。国内中古車オークション市場において大部分の出品情報を網羅していることが「ASNET」の特徴・強みである。 (2) 「ASワンプラ」サービス 「ASワンプラ」サービスは、同社が運営する中古車BtoBのECマーケットにおいて「ASNET」会員間の中古車売買取引を仲介するサービスである。店頭在庫車両を持つ会員が業販価格を付した車両情報を「ASNET」に掲載し、当該車両を落札したい会員との売買を時間優先の原則に従って仲介する。車両価格によらず取引1台ごとのワンプライス手数料で売買できる取引スタイルが中古車取扱事業者の支持を得ている。中古車の無在庫販売や在庫圧縮を志向する中小規模の中古車取扱事業者にとっては、中古車オークション会場の会員となるよりも低コストで取引できることに加え、店頭での小売販売と並行しながら「ASNET」でEC取引できることもメリットである。さらに「品質基準」や「クレーム制度」など安心して取引できるルールを確立していることも特徴・強みである。 (3) その他のサービス その他のサービスは「ASNET」の付帯サービスとして提供している。「ASNET」会員の落札車両・出品車両の輸送(陸送)の手配を取り次ぐ「陸送手配」、スマートフォンアプリ「みるクル」を用いて会員の中古車販売業務及びカスタマーコミュニケーション業務を支援する「カスタマーコミュニケーション支援」、会員が各種カー用品や各種販促品を「ASNET」上で購入できる「カー用品通販」などのサービスがある。 同社は、会員の利便性向上や小売業務支援・DX促進強化などに向けて周辺サービスの充実を推進している。2024年5月には「ASNET」独自のオートクレジットサービスの提供に向けて(株)アプラスと業務提携し、同年7月にASクレジットサービス「のるmycar(のるマイカー)」の提供を開始した。同社の小売支援ツール「店頭商談NET」とアプラスのクレジット審査システムを連携し、オートローン申込工数削減やスピーディーな審査を実現した。また同年12月には、「ASワンプラ」への出品ツールである“かんたん入力WEB”及び“かんたん入力アプリ”に、自社開発のAI機能を実装した。画像認識AIが車両画像を判別して自動で並び替えるなど「ASワンプラ」への出品工数を削減し、よりスピーディーに出品できる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |