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第65回 日本株は、米国株の下げ止まり待ちか2023.10.30 <著者プロフィール> 浜口準之助(はまぐち・じゅんのすけ) 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年10月16日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が2週間後、株価が10月13日時点、右はその2週間後、株価が10月27日時点のデータです。 この二週間の断面で見れば、銀行株・商社株とも下落していることがわかります。背景には米国株の下落に引きずられたことがあると考えます。この点、後述します。 ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、総合商社・メガバンクなどでデイトレを行い、今年に入り負けなしです。ただしここもと、小枚数で行っている点に注目してください。10月後半にかけては、これら銘柄も米国株下落の影響を受ける可能性が避けられず、従い、リスクは低く抑えるべきと判断したからです。 日本株の相場観については、長期的には今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。「浜口の相場観は、いつも同じだよな」と受け止められている向きも多いことでしょう。しかしながらこのことは、現在の日本株市場が私が想定した通りに推移している証左と受け止めていただきたいと思います。 一方で当面の間は、下落基調にある(少なくとも上昇基調にはない)米国株の影響を受けてしまう。その点には注意が必要でしょう。 以下にお示しする10月27日時点の 8316 三井住友FG の株価推移からも見て取れますが、同銘柄は長期トレンドこそ右肩上がりを維持していますが、9月半ば以降は調整局面となっています。 三井住友フィナンシャルグループ 前回の当ブログで「米国10年債金利が上昇した影響から、日米ともグロース株株価は大きく下落、その損を埋めるべく、評価益になっていた銀行株等のバリュー株も売られるという負のスパイラルが日米株式市場で発生した」と書きましたが、この傾向は、足元でも続いていると思われます。「米国株の特にグロース株は二番底を迎える可能性もあります」とも書いていますが、どうやらこの考えは甘かったように思われます。やはり後述します。 このような中、日本株の当面の焦点は、2023年中間決算発表になると考えます。8316三井住友FGの決算発表日は11月15日ですが、順当にいけば好決算が期待され、当面の日本株はなお不安定な株価が想定されるものの、特に当ブログで説明している銘柄群については、徐々に右肩上がりのトレンドを回復するものと考えます。 さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。 日本株は、米国株の下げ止まり待ちさて、ここからは今回のテーマである「日本株は、米国株の下げ止まり待ち」について。 NYダウ このグラフは、最新の、つまり10月27日時点のNYダウの日足です。10月初頭につけた安値に対しこのたび二番底をつける動きが期待されましたが、残念ながらそうはなりませんでした。下値模索と言わざるを得ません。日本株、特に当ブログで紹介している銘柄についてはこのような動きになっていませんが、やはり間接的に、NY株式の影響を受けざるを得ない。NY株式の下落については、ここもとの米金利の上昇、加えて本格化してきた米上半期企業業績発表結果が背景にありますが、「相場は相場に聞け」の格言を踏まえれば、株価が下げ止まったとは言えない。どこで下げ止まるのか。それを注視していく展開にならざるを得ない。そう考えます。 当ブログを見ながら株式市投資をしている方の多くは、買い玉に利が乗っていると思います。その分については、ほったらかしで問題なしです。ただしレバレッジをかけている分がもしあるとすれば、それはポジション縮小を検討することをお勧めします。 いずれかの時点で相場が底入れしたら、そこから買いで入り直せば良い。株式投資なんて、それだけの話です。 以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。 |
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