リスクテイカー
◆リスクテイカー
川端 裕人 四六判 357頁 1,762円
感想
ヘッジファンドを旗揚げした3人の若者が、
後ろ盾となった伝説的ヘッジファンド・マネージャーの
「壮大な実験」の実行に、大活躍。
時代設定は1996年から99年までで、
LTCMの破綻、マレーシアの「スーパー・トレーダー」のことなど、
事件・背景が、うまく織り込まれています。
もちろん金融用語も、下手な『ヘッジファンド』本よりも
分かりやすい解説があり、抵抗なく読めます。
個人的にヘッジファンドには、リスクだけでなく
ロマンを感じていることもあって、
情熱的に主人公たちがぶつかってゆく姿には、
容易に感情移入しやすかったです。
テーマは「マネーへの問題提起」だそうですが、
(あのようなオチにしたのは、わざとでしょうか?)
むしろ、ヘッジファンド業界の世代交代を、
テーマに感じてしまいました。
(紹介者 T.S)
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