
マーケットタイミングの秘訣を知っていれば、ボラティリティは友となる。CFAのデボラ・ウィーアは、この体系的で分かりやすい本でその秘訣を明らかにしている。彼女がニューヨーク大学に入学したとき、そして、後にウォール街でのキャリアを歩み始めたときにあったら良かったのにと思える内容をまとめたのが本書である。
包括的な原則から実際の売買の例を通して、市場の魅力的なワナを回避し、一般投資家の一歩先を行くしっかりとしたタイムリーな判断を下せるようになる。包括的な本書には図表が豊富に盛り込まれているが、それは無味乾燥なデータを並べた味気ない説明ではない。むしろ、本書は魅力あふれる口伝である。つまり、インサイダーたちが家族や友人や顧客たちと共有しているが、これまで一般にはけっして公開されることのなかった知識である。
本書は、読者を豊かにするロードマップであり、その地図を読み解く鍵は米国債のイールドカーブにあることを明らかにしている。皆さんは、抜け目ない投資家がこの市場の強力な指標をどのように用いて、利益を最大化させる売買のタイミングを計っているかを学ぶことになる。だが、大衆に逆らって投資するにはたった1つの指標だけでは足らない。意思を強固にし、群集心理の影響を回避できるようになるさらなる知見を本書では学ぶことができる。
著者が述べているように、「ファイナンスを実生活に当てはめるとロマンスとなる」。最も重要なこととは、皆さんの将来の物語であり、皆さん自身が紡ぎださなければならない物語である。本書は皆さんが成功と安心と繁栄の物語を紡ぎだすことを可能にすることだろう。
原題 Timing the Market : How to Profit in the Stock Market Using the Yield Curve, Technical Analysis, and Cultural Indicators 1st Edition by Deborah Weir
第1部 イールドカーブ分析(立ち読みページ)
第1章 投資の世界の謎を解く
第2章 大雑把な予測モデル
第3章 マネーマーケットは重要
第4章 事前警告となる長期債
第5章 株式市場の期待リターン
第6章 債券の信用スプレッド
第7章 FFレート
第8章 イールドカーブ分析のまとめ
第2部 テクニカル分析
第9章 市場の幅――ダウ平均の値上がり銘柄数
第10章 VIX
第11章 プット・コール・レシオ
第12章 移動平均線
第13章 移動平均線を利用する――MACD
第14章 レバレッジ――空売りとマージンデット
第15章 テクニカル分析のまとめ
第3部 社会的指標
第16章 女性の美しさの変化
第17章 人口統計
第18章 企業支出
第19章 戦争と戦争のうわさ
第20章 社会的指標のまとめ
第4部 投資対象を選ぶ
第21章 アセットクラス
第22章 投資信託
第23章 ETF
第24章 銘柄選択
第25章 総括
第5部 資本主義の現場
第26章 ウォール街のとんでもない物語
第27章 神よ、アメリカに恵みを与えたまえ
付録と出所と参考文献
本書は、機関投資家や富裕層向けに資産運用および資産配分サービスを提供するグリニッジ・コンサルティング社の社長(原書発行当時)であるデボラ・ウィアーによる『Timing the Market : How to Profit in the Stock Market Using the Yield Curve, Technical Analysis, and Cultural Indicators』の邦訳で、株式市場の長期的な騰落について、イールドカーブ(利回り曲線)の形状をはじめとしたさまざまな先行指標を用いてその変動を説明し、売買タイミングの計り方を示したものである。(中略)
しかし、第1部で展開される「金利の変化が株価の変化に先行する」という主張は、いつの時代であっても妥当で信頼に足る考え方である。正確に言えば、金利は株式の理論価値を決定する直接的な説明変数であることに加え、中央銀行の政策や経済状況に応じて金利が変化し、その影響が実体経済に波及するより前に、株式市場が未来を織り込んで反応するのである。
さらに、金利(債券)は株式市場の先行指標であるだけではなく、それ自体をトレードすることも可能である。(続きを読む)
本書は、私が長年にわたり利用している投資要件のリストから生まれたものだ。私自身が用いるそれらのアイデアをまとめたものが本書である。これらのマーケットタイミングのベンチマークはウォール街では広く実践に用いられているが、これまで本になることはなかった。世界中の成功している証券会社や資産運用会社で休憩中に共有されている共通認識なのだ。
これら投資にまつわる知見は3つの形を取り、本書ではそれぞれを1つの部にまとめている。本書では十分な知見を持つ経験豊富な投資家が説明を飛ばして読めるように、それぞれの部の最後にまとめの章を記している。
第1部はイールドカーブ分析で、本書の中核である。クリーブランド連銀は国債のイールドカーブの形を景気予測に役立てている。何百万もの投資家がイールドカーブを用いて株式市場を予測している。これは最も強力で、最も広く用いられている指標の1つである。
第2部のテクニカル分析は投資家の強欲と恐怖の水準を測るものである。これはフロイトの大衆心理に関する考察に基づいた行動心理学の応用である。テクニカル分析を大衆の感情を評価するいくつかのベンチマークに簡略化している。そして、われわれは群集心理の影響を利用して利益を得ることができる。
第3部の社会的指標では、なんとしても計算を避けて右脳で考える人々向けに経済と株式市場を分析している。世界には環境を把握する方法を知っている直感的な投資家がたくさんいるし、エコノミストも逸話に基づく証拠を用いて考えることが多い。(続きを読む)
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