
「突出して優れた原油トレーダーのインタビューから、ビジネスチャンスがどのように見いだされ、実行されるかを、トレードの背後にある理想と現実を直接の体験談から学ぶことができる」――リカルド・レイネリ(エネルギー専門家、コンサルタント、IAEE前会長)
「本書は、原油トレーダーによる40件の最高のトレードのコレクション集である」――ポール・チャップマン(HCグループ、マネジングパートナー兼共同代表)
原油トレーダーの日々のトレードは、通常は部外者には公開されることはない。原油トレーダーがどのような経歴の人たちで、どのように市場にアプローチし、どのように利益を上げているのかを、専門家以外で理解している人はほとんどいない。
本書は、「ウィザード」と呼ばれるに等しい実在する40人のトレーダーが行った独創的な取引や戦略の実例を紹介することで、原油トレードの世界を鮮やかに描き出している。各章は、さまざまな地域や市場において原油トレーダーがどのように仕事をし、どのように考えているかについて比類ない洞察を与えてくれる。原油トレードが現在の形に発展したのは1980年代だが、本書はそれ以前の初期のころから現在までのケースを紹介している。
ここで紹介するトレードは、その性質と、その成功トレードが応用可能なスタイルによって、アービトラージ、地政学的な影響、ロジスティックスと貯蔵、短期トレードと長期トレード、新しい原油グレードの扱い、原油デリバティブのトレードに分類されている。
本書は、現在と将来の原油トレーダーやアナリストに多くの洞察を与えてくれる。また、研究者にとっても、ビジネススクールのケーススタディーとしても、原油市場という世界で最も重要な商品市場で活躍する人たちについて知りたい人にとっても役に立つことだろう。
オウェイン・ジョンソン(Owein Johnson)
CME(シカゴマーカンタイル取引所)グループのリサーチ部門責任者。『ザ・プライス・リポーター――ア・ガイド・トゥ・PRA・アンド・コモディティ・ベンチマーク(The Price Reporters : A Guide to PRAs And Commodity Benchmarks)』の著者。
「商品先物・運用・金融に関心のある方は、この業界が過去50年間にどのように進化してきたかを手に取るように分かるだろう。必読書である」――ジャン・ワンドリル・メシェ(ガソリントレーダー)
「トレーダーは、自分のトレードについては非常に秘密主義である。そのため、原油トレードの世界を新たなる角度から深掘りした魅力的な1冊になっている」――アレッサンドロ・リベラティ(BBエネルギー原油取引部門元責任者)
第1部 アービトラージ
第1章 シベリアへの夜間飛行(コリン・ブライス)
第2章 おいしい話(フィリップ・コウリー)
第3章 現物原油とペーパー原油のトレード(カート・チャップマン)
第4章 偽りのアービトラージ(アディ・イムシロビッチ)
第5章 ロシアのアービトラージ戦略(トリム・ノードハス)
第6章 現地の知識を生かす(ラルフ・ダイエター・ポス)
第7章 グローバルで最適化を目指す(マノシュ・サハ)
第2部 マクロトレードとミクロトレード
第8章 暴落の予想(エリック・ルーベンスタイン)
第9章 不幸から学ぶ(ツイ・ゼンチュウ)
第10章 不可抗力条項に直面して(アン・デブリン)
第11章 マクロ情報を使った売買(シルビア・ロウ)
第12章 原油トレーダーへの融資(フィリップ・コーエン)
第13章 「なぜやらないのか」から始める(アレッサンドロ・リベラティ)
第3部 スポットトレードとタームトレード
第14章 情報漏洩(リズ・ボスリー)
第15章 ロシアに変動価格を導入(エレーナ・ロボディナ)
第16章 NOC モデルを刷新する(ファン・カルロス・フォネグラ)
第17章 供給の柔軟性(モハメド・ミンカラ)
第18章 弱みを強みに変える(マイケル・ダグデール)
第19章 粘り強さの価値(ジーナ・マルカーニ)
第4部 物流と貯蔵のトレード
第20章 パイプラインの経済性を維持する(ジョン・クラス)
第21章 アメリカのパイプライン狂騒曲(アン・サマーズ)
第22章 興味深いニッチを探す(マイケル・ハッキング)
第23章 ロジスティックスを最適化する(クリス・デル・ベッキオ)
第24章 取引と海上貯蔵(ダフネ・テオ)
第25章 戦略的な貯蔵資産にかかわる取引(ジャスタス・バン・ダー・スパーイ)
第5部 新しい原油グレードのトレード
第26章 最初のブレント原油を売り込む(リチャード・ジョンストン)
第27章 柔軟な製油所(ラジャラマン・ジャヤラマン)
第28章 ノルウェー産原油を初めて製油する(ブライディー・トービン)
第29章 新しいグレードを売り出す(デビッド・ジョベナゼ)
第30章 バスラ原油の分離(トーマス・ロビンド・アンダーセン)
第31章 アジアの高硫黄原油への移行(アンドリュー・ドッドソン)
第6部 原油デリバティブのトレード
第32章 WTI 市場の確立(トーマス・マクマホン)
第33章 フロアからスクリーンへ(スティーブ・ロバーツ)
第34章 ブレント原油の価格を画面に表示する(ミラン・クラッカ)
第35章 不透明な市場でのトレード(グレッグ・ニューマン)
第36章 存在感をアピールするトレード(ゲイリー・キング)
第37章 成功するためのチャート(ケビン・マコーマック)
第7部 原油のオプショントレード
第38章 国民のためのトレード(ジェラルド・ロドリゲス)
第39章 合成貯蔵の発明(イリア・ブチャオエフ)
第40章 石油メジャーの変革(リチャード・フラトン)
参考文献と資料
環境への懸念が高まるなかでも、原油は現代の経済と個人のライフスタイルを支え続けている。しかし、原油が企業間でどのように売買され、油田から製油所に運ばれてガソリン、軽油、ジェット燃料、そのほかの私たちが利用する製品になるのかを理解している人はほとん どいない。
しかし、この認識不足には理由がある。石油会社は批判的に評されることがよくあり、それにはたいてい正当な理由がある。その結果、原油トレーダーはできるかぎり、スポットライトを避けようとする傾向がある。ただ、この仕事は性質上、対人スキルが必要なので、実際 の原油トレーダーは実はオープンで社交的な人が多い。私は仕事で20年以上、原油トレーダーと話をしてきたが、正直に言って退屈な人物はほとんどいなかった。彼らはみんな非常に知的で、分析力と意欲があった。(中略)
40のトレードは、戦略やトレードの種類(アービトラージ、デリバティブ、ロジスティックスと貯蔵など)でまとめてあるが、ほかにもさまざまな分け方ができる。
時系列順に読むと、リチャード・ジョンストン(第26章)が「今日のような原油トレーダーの仕事も原油市場も存在しなかった」と言う1960年代から、今日の高速電子トレードに至るまでの原油市場の発展が分かる。(中略)
時系列順に読む以外に、地理的な視点で読むこともできる。
原油業界の影響は広大な地域に及び、それは本書に登場する40人の国籍が23カ国に及ぶことからも分かる。ただ、3つの主要な市場がロンドンとジュネーブ(ブレント原油)、ヒューストンとニューヨーク(WTI原油)、シンガポール(オマーン原油とドバイ原油)にあるため、イギリスとアメリカとシンガポールの出身者が比較的多くなっている。
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