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配信日時: 2025/04/03 18:03, 提供元: フィスコ

3日の香港市場概況：ハンセン1.5％安で続落、トランプ関税で心理悪化

*18:03JST 3日の香港市場概況：ハンセン1.5％安で続落、トランプ関税で心理悪化
3日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比352.72ポイント（1.52％）安の22849.81ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が111.37ポイント（1.31％）安の8420.14ポイントと続落した。売買代金は2894億9250万香港ドルに拡大している（2日は2165億9830万香港ドル）。

投資家のリスク回避スタンスが強まる流れ。米高関税政策が世界経済を冷やすと危惧されている。トランプ米大統領は2日（日本時間3日早朝）、貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」について詳細を発表。国別では、中国に34％、韓国に25％、日本に24％、EU（欧州連合）に20％などと税率は想定を超えたとの見方が広がっている。中国にはすでに20％の関税が課せられているため、あわせて54％の関税。トランプ氏が大統領選で公約に掲げていた中国への関税賦課60％に近づいたことになる。米中対立の激化も警戒。トランプ氏は2日、中国本土と香港からの小口輸入品（800米ドル以下）に対する関税免除措置を廃止する大統領令に署名した。また、外電は2日、「中国が国内企業による米国投資を制限しているもよう」などと報じている。なお、清明節の祝日で、香港市場と本土市場はあす4日が休場。週明け7日に取引再開する。(亜州リサーチ編集部)

米向けに製品を輸出する銘柄群に売りが先行。ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD（2313/HK）が14.1％安、電動工具メーカー大手の創科実業（669/HK）が12.4％安、家電メーカー中国大手の海爾智家（6690/HK）が8.0％安、パソコン（PC）世界大手の聯想集団（レノボ・グループ：992/HK）が7.8％安と下げが目立った。

セクター別では、海運が安い。海豊国際HD（1308/HK）が11.6％、中遠海運HD（1919/HK）が7.0％、中遠海運能源運輸（1138/HK）が6.8％、東方海外（316/HK）が5.3％ずつ下落した。

自動車セクターもさえない。長城汽車（2333/HK）が4.1％安、蔚来集団（9866/HK）が3.0％安、広州汽車集団（2238/HK）が2.8％安で引けた。そのほか、自動運転向けAI（人工知能）の速騰聚創科技（2498/HK）が5.0％安、知行汽車科技（蘇州）（1274/HK）が3.8％安、地平線（9660/HK）が2.6％安と値を下げている。

スマートフォン部材・組立の銘柄群も急落。高偉電子（1415/HK）が17.8％安、瑞声科技HD（2018/HK）が12.8％安、丘タイ科技（1478/HK）が8.7％安、舜宇光学科技（2382/HK）が6.6％安、比亜迪電子（BYDエレクトロニック：285/HK）が8.7％安で取引を終えた。テック銘柄の下げがきつく、ハンセン科技（テック）指数は2.1％安と他の主要指数をアンダーパフォームしている。

半面、中国不動産セクターの一角は逆行高。建発国際投資集団（1908/HK）が5.5％、万科企業（2202/HK）が3.8％、融創中国HD（1918/HK）が3.4％、華潤置地（1109/HK）が1.7％ずつ上昇した。

本土市場は3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24％安の3342.01ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。海運、自動車、医薬株、資源・素材株なども売られた。半面、消費関連の一角は高い。銀行、不動産、公益も買われた。

亜州リサーチ(株）

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