トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/08/22 11:02, 提供元: フィスコ

1stコーポ Research Memo(2):「造注方式」が強みの分譲マンション特化型ゼネコン

*11:02JST 1stコーポ Research Memo(2):「造注方式」が強みの分譲マンション特化型ゼネコン
■ファーストコーポレーション<1430>の会社概要

1. 事業内容
同社の創業は2011年6月で、資本金40,000千円でスタートした。以来、分譲マンション建設に特化したゼネコンとして、「より良質な住宅を供給し、人々の豊かな住環境に貢献する」を社是とし、「安全・安心・堅実」をモットーに良質で安価な住宅を供給してきた。報告セグメントは、「建設事業(建築工事)」「不動産事業(不動産売買・仲介・販売代理)」の2つである。

主要事業エリアは、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県である。全国的に人口減少が進むなかでも、これらの首都圏エリアは人口が増加し、いずれも転入超過となっている※。また、同社によると、マンション販売価格は都区部を中心に高騰しているものの、住宅購入意欲は依然底堅いという。したがって、今後も首都圏におけるマンション需要は堅調に推移することが見込まれる。

※ 出所:総務省統計局公表の「住民基本台帳人口移動報告」。

国土交通省の建築着工統計調査報告によると、2015年以降の首都圏(1都3県)のマンション建設の着工戸数は、2017年の64,755戸をピークとして、右肩下がりの傾向にある。ただし、コロナ禍で経済・社会活動が停滞した2021年の49,962戸をボトムとして、その後は50千戸台に回復している。2024年は50,990戸(前年比3.3%減)で、2025年も同程度の水準となる見通しである。

また、(株)不動産経済研究所の発表資料によると、首都圏の分譲マンション供給戸数は、2024年の23,003戸がボトムであったが、2025年の上半期は前年をさらに下回る水準で推移した。しかし、下半期は増加に転じ、通期では前期比横ばいの23,000戸※となる見通しである。供給戸数は、着工戸数から2〜3年遅行する指標となっていることを踏まえると、2026年以降も2024年・2025年と同水準で推移すると考えられる。一方、首都圏の分譲マンションの平均価格は、2015年以降5,000万円台から6,000万円台へと緩やかな上昇が続いていたが、2023年に8,101百万円(前年比28.8%増)へと急激に2,000万円近く上昇した。2024年は、7,820百万円(前年比3.5%減)に下落したものの、今後も8,000万円程度の高値圏で推移する見通しである。東京23区では、2023年に11,483万円と1億円を突破し、2024年の平均価格も11,181万円となった。資材価格が高止まりし、労務費が上昇している環境を踏まえると、分譲マンション販売価格は今後もさらに上昇していく見通しである。郊外については、物件の立地などによって差が出始めているが、大きく下がることは考えにくい。

※ (株)不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2025年上半期(1〜6月)」に記載の予想値。

同社は事業用地を開発し、デベロッパーにマンション建築プランを提案する造注方式を主力事業モデルとしており、積極的にデベロッパーへの営業活動を推進することで、収益アップを実現する方針である。

同社は、この造注方式を武器に急速に成長した。2015年3月には東証マザーズに創業からわずか3年9ヶ月で上場し、2016年12月には東証1部に指定替えとなった。その後、2022年4月に東証の再編により東証プライム市場へ移行し、2023年10月には選択申請により東証スタンダード市場へ移行した。今後は分譲マンション自社ブランド「CANVAS」の開発推進、再開発事業、アクティブシニア向けマンションの建設など業容に厚みを加え、成長を加速させる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)


《HN》

記事一覧

  • 2025/08/22 14:08:東京為替:ドル・円は小高い、ドル売り後退
  • 2025/08/22 14:06:日経平均VIは小幅に上昇、イベント控え市場心理は一方向に傾かず
  • 2025/08/22 14:03:米国株見通し:下げ渋りか、FRB議長が中立的なら売り先行
  • 2025/08/22 13:52:日経平均は43円安、イベント控え積極的な買いは見送りムード
  • 2025/08/22 13:48:出来高変化率ランキング(13時台)〜メディアリンク、クシムなどがランクイン
  • 2025/08/22 13:44:東京為替:ドル・円はじり高、米金利の小幅上昇で
  • 2025/08/22 13:42:メイホーホールディングス---固定資産の取得(新本社ビル)
  • 2025/08/22 13:41:菊池製作所---反発、政府研究開発事業の受託による助成金受領を発表
  • 2025/08/22 13:40:プロディライト---主要KPI(2025年7月度)
  • 2025/08/22 13:40:芝浦電子---反落、ミネベアアツミネが同社へのTOB計画に変更がない旨を発表
  • 2025/08/22 13:39:東北銀---続伸、SBIホールディングスとの戦略的資本・業務提携に関する合意を発表
  • 2025/08/22 13:38:コーユーレンティア---2030年末までにグループ全社員約900名が「eco検定」取得へ
  • 2025/08/22 13:38:メルカリ---続伸、ソニーGとNFT・デジタルコンテンツ普及促進の合意書締結
  • 2025/08/22 13:21:Trends---続伸、自社株買い実施を発表
  • 2025/08/22 13:18:Zenmu---急騰、ハウディとネットワーク非接続環境での安全なデータ転送に向けた協業を開始
  • 2025/08/22 13:14:東京為替:ドル・円は小高い、底堅い米金利で
  • 2025/08/22 13:11:WTOKYO---ストップ高買い気配、事業目的の追加・変更等について、定款の一部変更を発表
  • 2025/08/22 12:58:後場の日経平均は23円安でスタート、信越化やリクルートHDなどが下落
  • 2025/08/22 12:47:日経平均寄与度ランキング(前引け)〜日経平均は小幅に4日ぶり反発、ソ日経平均寄与フトバンクGが1銘柄で約48円分押し上げ
  • 2025/08/22 12:38:後場に注目すべき3つのポイント〜方向感に乏しい横ばいの推移