携帯版 |
![]() |
![]() |
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/02/27 11:03, 提供元: フィスコ P−京橋アートレジ Research Memo(3):不動産開発創造事業とESG関連事業を展開(1)*11:03JST P−京橋アートレジ Research Memo(3):不動産開発創造事業とESG関連事業を展開(1)■京橋アートレジデンス<5536>の事業概要 1. 事業セグメント 同社は不動産開発創造事業とESG関連事業を展開しており、不動産開発創造事業では主力の新築マンション開発事業のほか、マンションのリノベーション再販や戸建住宅・宅地開発などの企画・開発を行っている。ESG関連事業では、太陽光発電施設の保有運営及び住宅や店舗といった生活関連施設の保有運営などを行っている。売上高構成比(2024年11月期)は不動産開発創造事業が96%、ESG関連事業が4%、そして不動産開発創造事業のうち約7割が新築マンション開発事業となっている。なお、同社グループは、同社及び連結子会社1社((株)L-CUBE)と非連結子会社1社により構成されている。連結子会社のL-CUBEは集合住宅や戸建住宅の企画デザイン監修及び工事監理などを行っており、同社の不動産開発創造事業をサポートする位置付けにある。 新築マンション開発を主軸にリノベーション再販などを展開 2. 不動産開発創造事業 不動産開発創造事業では、新築マンション開発を軸に、リノベーション再販、新築戸建・宅地開発、新築テラスハウス開発、事業用地販売、コンサルティングなど様々な事業を展開している。 (1) 新築マンション開発事業 新築マンション開発事業では、資産形成を目的とする企業オーナーや富裕層、相続税対策を目的とする資産家や安定経営を目指す一般事業法人、さらに日本の低金利と円安を享受したい海外投資家などに向けて、資産形成のための一棟収益マンション「CASA:カーサ」シリーズを提供している。東京23区内の住環境や生活利便性、賃貸需要の高い立地を厳選し、100m2前後の比較的狭い敷地に4〜5階建てで8〜14戸のマンションという、ニッチで価格を抑えた物件の開発を行っているうえ、融資や分散保有などの条件も考慮しているため、主要な顧客層にとって高利回りで購入しやすい商品となっており、需要は非常に活発である。 特に価格面では、一般的に鉄骨造のマンション(耐用年数34年)で3億円以下、鉄筋コンクリート造で5億円超という収益マンションの供給が多いなか、「CASA:カーサ」シリーズは鉄筋コンクリート造(耐用年数47年)にもかかわらず価格が3億円〜5億円となっており、優位性が高い。さらに商品面でも優位性があり、鉄筋コンクリート造のため耐火性や遮音性、耐震性、耐久性に優れているのはもちろんだが、デザイン性や居住性、機能性にもこだわっており、TVモニター付きオートロックシステムや宅配ボックス、浴室TV、エアコンなどを標準装備している。また、物件によっては各住戸専用のトランクルームを設置したり防音仕様を施したりと、ユーザーにとってもオーナーにとっても安心・快適で、付加価値や資産性の高いマンションとなっている。このため、2019年3月の第1号物件「Casa Bianca(東京都江東区)」販売開始直後から「CASA:カーサ」シリーズは高い人気を誇り、同社の成長をけん引する事業となった。 新築マンション開発事業の特徴は、供給エリアや一貫した開発体制にある。供給エリアは、東京23区のなかでも「新宿、高田馬場」「池袋、練馬」「渋谷、世田谷」「品川、大田」「上野、日暮里、浅草」「江東、城東」の6エリアに絞って効率的な開発を行っている。各エリアのなかでも、学生や社会人の賃貸ニーズの高い駅周辺の徒歩10分圏内や、大型商業施設、人気の商店街など生活の利便性を重視した開発を基本とするなど、施工効率と販売効率を考慮し事業展開している。また、土地の権利調整から厳選した土地の仕入れ、同社建築企画部など内製化された企画・設計・工事監理機能による魅力的な企画や質の高いプロジェクト進行、協力会社のネットワークを活用した設計、施工、販売、賃貸管理と、同社がバリューチェーン全体に関与する一貫開発体制をとっている。 こうした特徴を背景に、収益性の高い鉄筋コンクリート造マンションを低価格で供給できるだけでなく、開発〜販売のリードタイムが1年半〜2年と短いうえ、新築マンション開発事業の事業収支率が業界平均に対して非常に高くなっているようだ。加えて、仕入も販売も小ぶりの物件が多いのでさほどの競合がなく、建築費などが上昇しても賃料を上げられる物件であることから、継続性のある高い利回りを享受できる。近年、急速に実績が増え信用が高まり認知度も向上しており、不動産仲介業者のほか、銀行や証券会社、税理士事務所、会計事務所などの紹介による仕入・販売が増えてきた模様である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》 記事一覧 |