フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/03/18 17:13, 提供元: フィスコ

18日の中国本土市場概況：上海総合0.1％高で3日続伸、医薬とハイテクに買い

*17:13JST 18日の中国本土市場概況：上海総合0.1％高で3日続伸、医薬とハイテクに買い
18日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比3.63ポイント（0.11％）高の3429.76ポイントと3日続伸した。約3カ月ぶりの高値水準を付けている。

前日までの好地合いを継ぐ流れ。中国経済対策の期待感が相場を支えている。国家発展改革委員会などは17日の記者会見で、国務院（内閣に相当）が公表した国民の所得向上と消費回復に向けた一連の措置について説明した。合理的な賃金引き上げや子育て世帯への支援などが盛り込まれている。ただ、上値は重い。「トランプ関税」に端を発した貿易戦争のエスカレートに対する警戒感は根強く、景気下押しの不安もくすぶっている。(亜州リサーチ編集部)

業種別では、医薬の上げが目立つ。無錫薬明康徳新薬開発（603259/SH）が8.8％高、昭衍新薬（603127/SH）が4.7％高、馬応竜薬業（600993/SH）が3.3％高で取引を終えている。創薬支援の無錫薬明については、同社の通期決算が13％減益とさえなかったものの、特別配当の実施方針を示したことが刺激材料だ。

ハイテク株も物色される。IT業務アウトソーシングの浙大網新科技（600797/SH）がストップ（10.0％）高、ディスプレー部品の彩虹顕示器件（600707/SH）が5.0％高、透明導電膜（ITO膜）ガラスメーカーの凱盛科技（600552/SH）が2.9％高、電子機器メーカーの方正科技集団（600601/SH）が2.8％高、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体（603290/SH）が2.5％高で引けた。素材株、証券株、海運株、自動車株なども買われている。

半面、食品飲料や酒造の消費関連はさえない。仏山市海天調味食品（603288/SH）が1.5％、東鵬飲料集団（605499/SH）が1.4％、内蒙古伊利実業集団（600887/SH）が1.0％、山西杏花村フェン酒（600809/SH）が1.8％、今世縁酒業(603369/SH）が1.5％ずつ下落した。銀行株、公益株、エネルギー株、軍需産業株なども売られている。

一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.49ポイント（0.18％）高の274.57ポイント、深センB株指数が1.77ポイント（0.14％）高の1241.68ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株）

《CS》