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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/03/10 18:00, 提供元: フィスコ

10日の香港市場概況:ハンセン1.9%安で続落、消費とテックに売り

*18:00JST 10日の香港市場概況:ハンセン1.9%安で続落、消費とテックに売り
週明け10日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比447.81ポイント(1.85%)安の23783.49ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が189.02ポイント(2.12%)安の8725.01ポイントと続落した。売買代金は3018億1460万香港ドルとなっている(7日は3831億6630万香港ドル)。


投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国のデフレが警戒されたほか、米中貿易戦争のエスカレートも不安視された。9日に公表された2月の中国物価統計では、消費者物価指数(CPI)が前年同月比でマイナス0.7%となり、昨年1月以来のマイナスに転じている。生産者物価指数(PPI)のマイナスも続いた。一部のアナリストは、内需は依然として弱く、中国のデフレ圧力はこれからも続くとの見方を示している。米中の通商問題を巡っては、中国政府が10日付で、米国から輸入する大豆やトウモロコシなどに最大15%の追加関税を課した。米国が4日、対中追加関税を20%に引き上げたことに対する報復措置となるが、トランプ米政権は対中関税を更に引き上げる構えもみせている。中国経済対策の期待感などで指数はプラス圏に浮上する場面がみられたものの、上昇の勢いは続かず、中盤から下げ幅を拡大させた。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.4%安、通信キャリア大手の中国聯通(762/HK)が4.9%安、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が4.8%安と下げが目立った。


セクター別では、消費関連が安い。申洲国際のほか、茶飲料の奈雪的茶HD(2150/HK)が20.7%、酒場の海倫司国際HD(9869/HK)が19.6%、スポーツ用品の李寧(2331/HK)が4.5%、フィギュア・玩具の泡泡瑪特国際集団(ポップ・マート:9992/HK)が3.7%、食品・飲料の統一企業中国HD(220/HK)が3.2%ずつ下落した。


半導体やAI(人工知能)技術、クラウドなどテック関連も急落。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.7%安、華虹半導体(1347/HK)が3.2%安、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が27.7%安、京第四範式智能技術(6682/HK)が4.6%安、金蝶国際軟件集団(268/HK)が7.4%安、金山雲HD(3896/HK)が2.3%安で引けた。


半面、レアメタル・非鉄の一角は高い。ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が14.9%、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が8.3%、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が7.1%、ニッケル大手の新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.3%、非鉄金属・鉱石の五鉱資源(1208/HK)が2.6%ずつ上昇した。中国当局が一部レアメタルの輸出規制を実施する中、足元ではレアメタル相場が動意づいている。非鉄市況の先高観が市場に広がった。


一方、本土市場も続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.19%安の3366.16ポイントで取引を終了した。金融が下げ主導。消費関連、通信、不動産、公益なども売られた。半面、ハイテク関連は高い。資源・素材、医薬も買われた。

亜州リサーチ(株)





《CS》

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