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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/07/10 11:07, 提供元: フィスコ

四電工 Research Memo(7):「中期経営指針2030」を策定、施工能力拡大を推進

*11:07JST 四電工 Research Memo(7):「中期経営指針2030」を策定、施工能力拡大を推進
■成長戦略

1. 「中期経営指針2030」
四電工<1939>は2021年7月に策定した「中期経営指針2025」(2022年3月期〜2026年3月期)の数値目標として、最終年度2026年3月期に売上高1,000億円、営業利益60億円、ROE8.0%を掲げた。そして2025年3月期の実績が売上高105,877百万円、営業利益8,073百万円、ROE8.2%となり、目標の全項目を1期前倒しで達成した。また2026年3月期の実績は売上高99,448百万円、営業利益8,822百万円、ROE11.0%となった。売上高は前期の大型案件の反動で減少したものの、営業利益は引き続き拡大し、ROEは特別利益計上も寄与して11.0%まで上昇した。これは、建設需要が高水準に推移して受注採算性の改善が進展したことに加え、原価管理部門が資材調達も担当し原価管理を徹底するなど、同社の継続的な取り組みの成果と言える。

そして2026年1月に「中期経営指針2030」(2027年3月期〜2031年3月期)を策定した。数値目標として最終年度2031年3月期の売上高目標を1,200億円(内訳は、建築設備工事・他が首都圏・関西圏で370億円、四国・近畿圏で360億円及び送配電設備工事(四国・近隣圏)が470億円)、営業利益は110億円、ROEは10.0%とした。キャッシュアロケーションは、対象5年間で創出するキャッシュ・フロー550億円に対して、人材確保・育成等の人的資本投資に200億円、事業投資等(M&A投資、ESG・DX投資、維持更新投資)に150億円、株主還元に200億円としている。

2030年に向けて取り組むべき7つの重点テーマとして、成長の持続に向けた中長期的な施工力の確保(計画的な人材の確保、DX・AI活用を含めた省力化や生産性・収益性向上など)、大都市圏での施工力の拡大(建設需要が旺盛な首都圏・関西圏の受注拡大に向けた施工力拡大など)、電力需要の増加に伴う送配電設備増強への対応(四国域内の電力設備更新・増強需要に対応した施工力拡充、新技術・新工法による省力化など)、資機材価格・外注費上昇や調達困難化等のリスク軽減(受注時前提条件の確認、価格交渉の徹底、原価管理・調達戦略の強化、直営施工力の確保など)、設備工事を通じた脱炭素社会実現への貢献(再エネ・省エネ設備建設需要の取り込み、再エネ関連投資による発電事業の展開など)、DX・AIの活用による付加価値創出・生産性向上(収益力強化や作業効率改善等に資するAI技術の活用、DX投資など)、ESG経営の実践(持続可能性を前提とした経営判断・ガバナンス実践など)を掲げた。

また基本方針として、人的資本強化への持続的な取り組みを基本に据え、四国エリアでの安定的な収益を確保しつつ、成長エンジンとして首都圏・関西圏での建築設備工事の収益を大幅に拡充することで、事業の成長と企業価値の向上を目指す。建築設備工事では、首都圏・関西圏での収益基盤拡大を目指し、現地採用や協力企業の確保を含めた施工力の拡大、中長期的な収益性強化に資する受注ポートフォリオの確立、空調・管工事分野の受注・施工体制の確立、情報通信工事の新規受注先開拓などを推進する。四国内においては、一定レベルの売上・利益規模を中長期的に確保するため元請受注の確保・拡大、施工収益性に優れた案件への注力、空調・管工事分野の受注・施工実績の積み上げなどを推進し、事業深化を図る。また、送配電設備工事では、送配電設備更新投資の漸増傾向を見据えた計画的な技術者採用や効果的な育成などによって施工体制の拡充・収益力強化を図る。

施工力拡大に向けた人的資本投資として、長期的な在籍人員見通しや年齢構成の推移を踏まえた計画的採用、技術者の早期育成・技術レベル底上げに向けた教育施策・OJTの充実、生産性向上に資する技術者最適配置の実現、就業環境の改善や経営成果の還元・再投資を通じた従業員エンゲージメントの向上を推進する。なお人的資本投資の主要KPI及び2031年3月期目標としては、総従業員数2,450人(2025年3月期実績2,158人)、1級施工管理技士有資格者数750人(同696人)、経営業務管理責任者有資格者数65人(同61人)、従業員1人当たり営業利益3,700千円(同3,145千円)、平均時間外労働時間数18時間/月(同21.9時間/月)、平均有給休暇取得日数15日(同13.4日)、女性従業員数・比率250人・10%(同193人・8.9%)、中途採用者数・比率10人・8.9%(同7人・5.8%)、女性管理職比率3.6%(同3.4%)、男性育休取得率85%(育児目的休暇を含めると100%)(同34.5%、同89.7%)を掲げている。なお首都圏・関西圏での施工力確保に向けて、人材の地域間異動を活性化するため人事制度を見直した。また2028年初旬を目途に老朽化した社員研修所の移転・新築を予定している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)


《HN》

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