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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/07/03 12:43,
提供元: フィスコ
アイナボHD Research Memo(3):2026年9月期中間期は営業増益。利益率の高い大型工事が寄与
*12:43JST アイナボHD Research Memo(3):2026年9月期中間期は営業増益。利益率の高い大型工事が寄与
■業績動向
1. 2026年9月期中間期の業績概要
(1) 損益状況
アイナボホールディングス<7539>の2026年9月期中間期の連結業績は、売上高48,258百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益1,744百万円(同9.5%増)、経常利益1,935百万円(同9.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,202百万円(同10.9%増)となった。なお、2024年12月に子会社化した(株)上埜タイルの業績が、2026年9月期期首からフルで寄与している。
全社の売上総利益率は、利益率の高い大型工事の比率が上昇したことで、前年同期比1.1ポイント改善し、16.0%となった。販管費は働き方改革に伴う人件費増などにより同8.7%増となったものの、売上総利益の増加額(630百万円)を下回る水準にとどまったため、営業利益は増益を確保した。住宅市場全般が厳しい環境下において、堅調な業績を維持したと言える。
営業利益の増減内訳は、増収による売上総利益の増加が67百万円、新規連結による増加が73百万円、売上総利益率の改善が286百万円、販管費の増加による減益が275百万円となった。この結果、営業利益は前年同期比151百万円増となった。
(2) セグメント別状況
a) 戸建住宅事業
戸建住宅事業の売上高は40,448百万円(前年同期比2.5%増)、セグメント利益は1,880百万円(同8.5%増)となった。サブセグメント別売上高は、外壁工事が9,223百万円(同5.6%増)、住設工事が12,494百万円(同0.1%増)、建材販売が8,713百万円(同2.4%増)、住設販売が10,016百万円(同3.0%増)となった。
外壁工事は、石材及びサッシ類が好調に推移したことで増収となった。住設工事は、新築マンション向けが低調であった影響により前年同期比でほぼ横ばいにとどまった。建材販売と住設販売においては、木質材及びタイル関連が堅調に推移したことに加え、特に主要子会社であるアベルコの健闘が寄与して増収となった。
セグメント利益に関しては、比較的利益率の高い外壁工事及び建材販売の増収率が高かった。これにより、人件費をはじめとする経費の増加を吸収し、セグメント利益は増益を確保した。
b) 大型物件事業
大型物件事業の売上高は7,810百万円(前年同期比2.4%減)、セグメント利益は821百万円(同15.9%増)となった。サブセグメント別売上高ではタイル販売・工事が3,455百万円(同19.4%増)、住設販売・工事が4,355百万円(同14.7%減)となった。
タイル販売・工事は、首都圏における進行基準案件が進捗したことに加え、前期に完全子会社化した上埜タイルの業績が期首からフルに寄与したことで増収となった。一方で住設販売・工事は、新築マンション向け案件が低調であった影響により減収となった。しかしながら、利益率の高い温調技研の業績が堅調に推移したことが収益面を下支えし、セグメント全体の利益としては増益を確保した。
(3) 事業会社別業績
主力子会社のアベルコは、売上高30,723百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益1,304百万円(同2.9%減)となった。新築住宅市場の低迷に伴う影響を一定水準にとどめたものの、大阪支店をアベルコイマムラへ移管した影響もあり、減収減益となった。
インテルグローは、売上高7,020百万円(同3.2%増)、営業利益92百万円(同48.4%増)となった。厳しい市場環境において、サッシ、石材、及び木質などの需要を着実に取り込み、増収増益を維持した。温調技研は売上高1,384百万円(同16.9%増)、営業利益411百万円(同76.4%増)と大幅に伸長した。空調関連の需要獲得が進んだことに加え、温調技研の展開する事業は収益性が高く、グループ全体の利益押し上げにも貢献している。
アベルコイマムラは、アベルコの大阪支店を吸収し、新体制へ移行した。売上高は2,535百万円(同23.4%増)と大きく伸長した一方で、組織再編等に伴う販管費の増加により、営業利益は14百万円(同73.1%減)にとどまった。アルティスは売上高322百万円(同21.1%増)と増収となり、収益性の改善によって営業利益13百万円(前年同期は14百万円の損失)を計上し、黒字転換を果たした。
マニックスは、売上高5,018百万円(同3.2%増)、営業利益78百万円(同62.5%増)と堅調に推移した。マリストは、商業施設関連の需要回復を背景に売上高638百万円(同17.1%増)となり、営業利益10百万円(前年同期は30百万円の損失)と黒字化を達成した。ミックは、売上高618百万円(同7.8%減)、営業利益52百万円(同20.0%減)と減収減益となったものの、引き続き利益を確保した。
前期に完全子会社化した上埜タイルは、2026年9月期期首から業績が反映されており、売上高1,027百万円(前年同期比なし)、営業利益73百万円(同)を計上し、グループ全体の収益拡大に寄与している。
(4) 重点課題の達成状況
同社が「重点課題」として掲げるサイディング、サッシ、ブランド事業(タイル「マリスト」、システムバス「アルティス」)の各課題の達成状況は以下のとおりである。
サイディングの売上高は1,872百万円(前年同期比15.7%減)となった。新規住宅着工の低迷の影響を受けたが、採算性は改善傾向にある。サッシ(マンション+戸建て)の売上高は2,287百万円(同16.0%増)、サッシ(戸建住宅のみ)の売上高は1,834百万円(同16.6%増)と堅調であった。先進的窓リノベ補助金制度などによる需要を取り込んだ。
ブランド事業では、「マリスト」の売上高は639百万円(前年同期比17.2%増)となり、堅調に推移した。「アルティス」の売上高は323百万円(同21.2%増)となった。通期目標590百万円に対する進捗率も54.7%となり、順調に拡大していると評価できる。新規顧客開拓については421件、売上高は412百万円(同7.8%増)となった。顧客件数、売上高ともに増加傾向にあり、新規開拓が順調に進んでいることを示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《HN》
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