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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/29 12:01, 提供元: フィスコ

三井松島HD Research Memo(1):グループ各社の着実な成長により増収増益

*12:01JST 三井松島HD Research Memo(1):グループ各社の着実な成長により増収増益
■要約

三井松島ホールディングス<1518>は、2023年に創業110年を迎えた歴史ある企業である。創業以来、祖業である石炭事業を継続してきたが、同事業に関しては、同社が権益を持っていた鉱区が終掘になったことを受け2024年3月期をもって終了した。石炭事業の終了が決定する以前から同社は、世界規模での環境保全意識の高まりに伴い脱炭素社会の到来が見込まれることを受け、石炭事業に依存しない事業ポートフォリオの組み替えを推進してきた。2025年3月期からは、新たな収益基盤として「生活消費財」「産業用製品」「金融その他」の各セグメントにおいて利益拡大に取り組み、M&Aを中心とした成長戦略を推進し企業価値の向上を目指す。

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比8.1%増の65,468百万円、営業利益が同25.7%増の9,573百万円、経常利益が同17.7%増の9,944百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同22.3%減の6,716百万円となった。産業用製品セグメント及び金融その他セグメントが業績拡大をけん引し、増収、及び経常利益までの各段階利益で増益となった。増収の主な要因は、産業用製品セグメントにおいては子会社(株)ジャパン・チェーン・ホールディングスの販売拡大が、金融その他セグメントでは2024年7月に子会社化した(株)エム・アール・エフの業績が通期で寄与したことである。利益面においても、各グループ会社の収益拡大を背景に営業利益及び経常利益はいずれも増加した。また、営業外収益として受取配当金436百万円を計上したことも経常利益の押し上げ要因となった。石炭事業終了後に進めてきた事業ポートフォリオの転換は着実に成果を上げており、M&Aによって取得した事業群が新たな収益基盤として機能し、収益構造の多角化と安定化が進展している点は評価でき、同社が目指す持続的な利益成長に向けた基盤整備は順調に進んでいると弊社では考える。

2. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高が前期比3.9%増の68,000百万円、営業利益が同1.3%増の9,700百万円、経常利益が同0.6%増の10,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.7%増の7,100百万円を見込む。各セグメントにおいて良好な受注環境が継続していることを背景に、売上高及び各段階利益で前期実績を上回る計画である。前期は2025年3月期に計上した特別利益の反動減による一過性の影響などにより親会社株主に帰属する当期純利益が対前期減益となったものの、次期は利益成長軌道への回帰を見込んでおり、同利益は7,100百万円を計画している。注目すべき点は、同社の収益構造が従来の事業収益中心から、事業収益と投資収益を組み合わせた形へと変化しつつあることである。M&Aによって獲得した事業群が安定的な利益を創出する一方で、MM Investments(株)による株式投資収益も利益成長に貢献する体制が整いつつある。今後は既存事業の着実な成長に加え、投資事業の運用成果も収益拡大の重要なドライバーとなる可能性があり、同社の利益創出力を評価するうえでは投資収益の動向にも注目する必要があると弊社では考える。

3. 中長期の成長戦略
前中期経営計画期間(2019年3月期〜2024年3月期)では石炭事業からの撤退を進める一方で10社のM&Aを実行し、事業ポートフォリオを転換した。さらに経営戦略2024(2025年3月期〜2027年3月期)ではM&A投資と積極的な株主還元を推進し、当期純利益50億円超の収益基盤の構築やPBR1倍以上の達成を前倒しで実現した。新たな成長戦略として中期経営計画2030を策定し、2030年3月期に当期純利益100億円以上を目標に掲げた。成長戦略の柱は、(1) 「ニッチ・安定・わかりやすい」の投資方針を軸としたM&Aによる連続的な成長、(2) 上場株式投資による収益源の多角化、(3) グループ会社による着実な収益拡大の3点である。特にMM Investmentsによる株式投資は設立以来高い運用実績があり、新たな収益源としての成長が期待される。また、これらの成長戦略に対して総額400億円規模の投資を計画している。同社の特徴はM&A機能を内製化している点にある。豊富なM&A経験を持つ経営陣のもと、事業会社出身者を中心とした専門チームを構築し、事業承継案件やカーブアウト案件など多様な案件への対応力を蓄積してきた。こうした独自のM&A実行力は、今後も継続的な成長を支える重要な競争優位性になると弊社では考える。

■Key Points
・2026年3月期は増収、及び経常利益までの各段階利益で増益、経営戦略2024を1年前倒しで達成
・2027年3月期は各グループ会社の安定的な成長に加えて、株式投資による収益も寄与し増収増益を見込む
・中期経営計画2030を策定、2030年3月期に当期純利益100億円以上を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)


《HN》

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