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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/22 11:01, 提供元: フィスコ

オプティム Research Memo(1):創業来26期連続の増収・過去最高営業利益で着地

*11:01JST オプティム Research Memo(1):創業来26期連続の増収・過去最高営業利益で着地
■要約

オプティム<3694>は、AI・IoT技術を得意とするベンチャー企業である。主力の「OPTiM Biz」及び「OPTiM AIR(旧 OPTiM Cloud IoT OS)」のデファクトスタンダード化を通じて、第4次産業革命の中心的役割を果たす企業を目指している。当初から世の中にないサービスを作り出すことを念頭に技術開発を行っており、関連の特許を数多く所有する(登録数606件、2026年3月時点)。様々な業界の大手企業が同社のパートナーであり、技術力やポテンシャルは内外からも高く評価されている。2014年に東京証券取引所(以下、東証)マザーズ上場、2015年には東証第1部に昇格し、2022年4月の東証区分再編に伴いプライム市場へ移行した。

1. 事業内容
同社は、これまでオプティマル事業の単一セグメントとしてきたが、アグリテック分野が大幅に成長し、重要性が増加したことにより、2026年3月期より報告セグメントをAX(AI Transformation)事業、アグリテック事業の2区分に変更した。AX事業には、情シスAXサービスをはじめとして、DX・AXサービスプラットフォーム「OPTiM AIR」を活用した、アグリ分野以外の各産業のAXサービス(建設・土木、医療、オフィス、コミュニケーション、その他)を展開する。情シスAXサービスの中には、様々なデバイスをクラウド上で管理し、組織内の運用管理、資産管理やセキュリティポリシーの設定などを行う15年連続シェアトップのモバイルマネジメントサービス「OPTiM Biz」「OPTiM Biz Premium」が含まれる。全社売上高の77.5%(2026年3月期)、全社営業利益の110.1%(同)を構成する。アグリテック事業は、ピンポイント農薬散布などドローンやAIを活用した画期的なスマート農業サービス(Agri Buddyなど)を幅広く展開する。事業が急成長しており、売上高の22.5%(同)を構成する。先行投資フェーズであるため、営業損失460百万円(営業利益率-17.4%)であるが、利益率は改善傾向である。創業以来、技術と知財戦略を軸に革新的な市場を切り拓き、複数のサービスで国内トップシェアを獲得。ライセンス収益を基盤とした堅固なビジネスモデルを構築し、AI・IoT分野では各業界の有力企業と連携を強化している。

2. 業績動向
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比10.9%増の11,731百万円、営業利益が同0.8%増の1,969百万円、経常利益が同4.7%増の1,950百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.4%減の1,114百万円となり、創業来26期連続の増収とともに、営業利益で過去最高を更新した。売上高の成長をけん引したのはアグリテック事業(同9.0億円増)とAX事業のAXサービス(その他サービスを除く、同4.2億円増)である。アグリテック事業では、スマート農業サービス、特に、ドローン農薬散布AXサービスが気候変動による病害虫の増加や、ヘリからドローンへの移行の流れを受け、日本最大のドローン農薬散布サービスに成長した。AX事業では、情シスAXサービスが「OPTiM Biz」を中心に堅調に成長したのに加え、オフィスAXサービス「OPTiM文書管理シリーズ」や コミュニケーションAXの新サービス「OPTiM Support & Growth Portal」、建設・土木AXサービス「OPTiM Geo Scan」なども成長に寄与した。

3. 成長戦略・トピックス
同社のアグリテック事業は、ドローンによる農薬ピンポイント散布サービスを中心に普及拡大してきたが、スマート農業サービス・プラットフォーム「Agri Buddy」として次のフェーズに入った。「Agri Buddy」は、農作物栽培から販売までのあらゆる工程に対応したスマート農業サービスの提供を目指しており、日本の農業特有である単一の生産者がすべての工程を担う「垂直統合栽培モデル」からスマート農業サービスを活用した「水平分業栽培モデル」への転換を図ることを目的とする。提供サービスは、均平化用・田起こし用・収穫用の自動トラクターによる業務や刈払ロボットによる畦畔除草業務なども含まれ、ドローン系業務から大幅に拡充し、実サービスは既に開始されている。米以外の作物(柑橘系など)へのドローン系サービスの展開も加速しているという。日本の農業の障壁の1つである「農地集約」の遅れを解決する手段として期待が膨らむ。

4. 今後の見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高で前期比10.6%増の12,980百万円、営業利益で同0.5%増の1,980百万円と連続増収及び営業増益を見込んでいる。引き続き第4次産業革命の中心的な企業になるべく、潜在市場規模約160兆円の開拓に向けた積極的な成長投資を継続する。売上高については、同社の巡航速度である同10%成長であり、創業来27期連続となる過去最高売上高の更新を目指す。利益については、人材を中心とした積極投資を前提にゆるやかな利益成長を予想している。セグメント別では、AX事業のセグメント利益は49.8億円(同0.1億円減)と前期並みを予想する。成長が加速するアグリテック事業に関しては、セグメント損失が3.5億円(前期は4.6億円の損失)と先行投資のピークを越える。各業界でAI活用が活発になっているなか、競合技術・サービスも一部で出現している。同社が優位性を確保する重要な時期であり、進行期の積極投資は賢明な判断だと弊社では考えている。

■Key Points
・2026年3月期は創業来26期連続の増収・過去最高営業利益で着地、アグリテック事業が成長けん引
・2027年3月期はスマート農業サービスが伸び二ケタ増収見込み。成長投資を継続しつつ過去最高営業利益を目指す
・スマート農業サービスプラットフォーム「Agri Buddy」を提供開始。「OPTiM Biz Premium」の拡販推進
・株主優待を通じた還元策を開始。上場維持基準の適合に向け取り組み加速へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)


《HN》

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