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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/11 13:06, 提供元: フィスコ

坪田ラボ Research Memo(6):2026年3月期は契約一時金の計上がなく、2期ぶりに損失を計上

*13:06JST 坪田ラボ Research Memo(6):2026年3月期は契約一時金の計上がなく、2期ぶりに損失を計上
■業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
坪田ラボ<4890>の2026年3月期の業績は、売上高で前期比85.3%減の200百万円、営業損失で787百万円(前期は235百万円の利益)、経常損失で760百万円(同281百万円の利益)、当期純損失で761百万円(同205百万円の利益)となり、2期ぶりの減収、損失計上となった。また、複数のライセンス契約交渉が長引き、期末までに契約締結に至らなかったことで契約一時金収入を計上できなかったことが要因となり、期初計画比でも下振れた。費用面では、パイプラインの順調な進捗に伴い研究開発費が、同23百万円増加した。その他経費を抑制したことで販管費は同22百万円減少した。


財務内容は健全、今後は業績状況を見ながら資本政策を検討
2. 財務状況
2026年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比1,184百万円減少の1,318百万円となった。主な変動要因は、流動資産では現金及び預金が569百万円、売掛金が531百万円、未収消費税等が19百万円それぞれ減少し、固定資産では有形固定資産が16百万円減少した。

負債合計は前期末比460百万円減少の454百万円となった。主な変動要因は、流動負債では買掛金が126百万円、未払法人税等が81百万円、契約負債が87百万円、契約損失引当金が181百万円それぞれ減少し、固定負債では長期借入金が22百万円減少した。純資産合計は同723百万円減少の863百万円となった。当期純損失761百万円の計上による利益剰余金の減少が要因である。

自己資本比率は65.5%と前期末比2.1ポイント上昇したが、現金及び預金の減少に伴いネットキャッシュ(現金及び預金-有利子負債)は同547百万円減少の900百万円となり、1年間の事業費用に近い水準まで低下した。こうした状況を踏まえ、同社は中長期的な成長に向けた投資資金を確保するため、2026年6月に第三者割当による第8回〜第10回新株予約権(行使価額修正選択権付)を発行した。当該発行による潜在株式数は590.46万株となり、希薄化率は約23%となる。当初行使価額※ですべて行使された場合、資金調達額は約20億円となる。資金使途としては、自社主導による臨床開発(特に海外を含むPOC試験)費用で11億円、パイプライン拡充のための導入・M&A等の戦略投資で6億円、残りがRelight Tech事業の立ち上げに係る研究開発、製造及び販売体制構築費用となる。同社では、研究開発の進展やパイプラインの導出等で企業価値向上の成果を株価上昇につなげ、その過程で段階的に資金調達することで、既存株主への配慮と中長期的な成長投資の両立を図る方針である。

※ 当初行使価額は、第8回が285円、第9回が342円、第10回が428円で、下限行使価額はいずれも127.5円としている。行使期間は2026年6月18日から2029年6月15日まで。


2027年3月期は契約一時金の計上で黒字転換する見通し
3. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の業績は、売上高で1,100〜1,500百万円(前期比は549.9〜749.9%増)、営業利益で5〜50百万円(前期は787百万円の損失)、経常利益で45〜90百万円(前期は760百万円の損失)、当期純利益で45〜90百万円(前期は761百万円の損失)と増収増益で計画している。売上高はライセンス契約一時金の計上と、導出済みパイプラインの開発進捗に応じたマイルストーン収入の計上が主な増収要因となる。ロイヤリティ収入については限定的であると見ている。費用面では、国内外の有力なアカデミア及び共同研究先との連携を通じて、研究開発及び知的財産の強化に取り組む方針で、研究開発費として同122百万円増加の400百万円を計画している。

売上高、各利益ともに幅を持たせて計画を策定しているのは、個々のライセンス契約締結の時期が変動する可能性を考慮し、保守的かつ合理的に見積もったことによる。売上高のレンジに対して、営業利益のレンジが小さい印象を受けるが、売上高の水準に応じて研究開発費を柔軟に調整する方針であるためだ。

主要パイプラインのなかで現在導出交渉を行っているのは、TLM-017(中国、欧米)、TLM-023(日本)、TLG-001(アジア、欧米)、TLG-005D(日本、欧米)、TLG-005P(欧米)である。このうち、TLM-017の中国、TLG-001のアジアについては詳細協議に入っており、2027年3月期中に導出される可能性がある。また、TLM-023についても日本での導出活動を積極的に進めている。新規化合物による新たな作用機序による近視進行抑制剤であり製薬企業からの注目度も高く、2027年3月期中の導出を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



《HN》

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