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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/05 12:04, 提供元: フィスコ

BS11 Research Memo(4):重点施策「Value4」を強力に推進中

*12:04JST BS11 Research Memo(4):重点施策「Value4」を強力に推進中
■日本BS放送<9414>の業績の動向

3. 2026年8月期における主要トピックス
同社は中長期戦略の中で、戦略実行に向けた「6つの“力”」として「実行力」「変化対応力」「改革推進力」「戦略構築力」「マーケティング力」「企画力」を定義しており、これら「6つの“力”」を強化・実践するための重点施策として2026年8月期から、「I. 放送事業収入の最大化」「II. 独自IPコンテンツの開発加速」「III. アニメビジネスの収益基盤拡充」「IV. 企業価値向上のための戦略的投資」の4つの施策「Value4」を推進中である。

I. 放送事業収入の最大化
後述する重点施策の「独自IPコンテンツの開発加速」とともに、本業の放送事業収入の最大化に向けた施策を展開している。施策の柱としてタイムテーブルの戦略的強化や視聴者ニーズの徹底分析を継続し、番組購入のみならず、同社独自IPとなる自社制作番組を強化しタイムテーブル拡充につなげる方針を明確化している。レギュラー番組では『鶴瓶のええ歌やなぁ』や『黒谷友香、お庭つくります』といった人気番組において年末年始に拡大版を放送し、新規視聴者の獲得に努めた。前者は故八代亜紀さんの三回忌を偲ぶ内容を軸として年末のゴールデンタイムに放送し、年始には「お正月2時間スペシャル」としてゲストに堺正章さんを迎えたほか、番組後半は「紅白常連歌手SP」として紅白出場歌手の総集編を放送した。後者は、黒谷さんがこれまでつくりあげてきた「友の庭」の軌跡をビフォーアフター形式で振り返る、新春拡大スペシャルを放送した。またコラボレーション施策として『京都の紅葉生中継2025』や『冬の京都2026』を地方局と共同制作し、放送した。アニメ番組では、アニメファンを引き付ける番組編成を継続しており、2025年10月クールに話題の新作を含む40作品を、2026年1月クールも同様に40作品を放送した。

II. 独自IPコンテンツの開発加速
放送事業収入の最大化と並行して独自IPコンテンツの開発を加速させる。実際、2026年8月期中間期は、番組購入費が前年同期比47百万円減(24.4%減)の一方、番組制作費は同320百万円増(21.6%増)と、番組制作に資金を集中投入した。これによりIPを活用した既存コンテンツ強化と新規コンテンツ開発を推進中だ。前者の例では前述のレギュラー番組強化に取り組んでおり、後者では子会社の国土社が刊行した児童書を原作としたドラマ『雨上がりのスカイツリー』を制作し、2026年2月より配信プラットフォーム「U-NEXT」にて先行独占配信した。本業の番組放送だけでなく配信サービスにも展開可能な独自IPコンテンツ開発を推進している。

III. アニメビジネスの収益基盤拡充
引き続きアニメビジネスにおける収益拡大を図る。クールごとに新作をはじめとする良質なアニメコンテンツを確保するとともに、新規事業を推進する。前者については、集中して資金を投下している番組制作費の一部を活用して施策を進める。2025年10月クールにおいては、『終末ツーリング』『千歳くんはラムネ瓶のなか』『グノーシア』といったアニメファンを引き付ける作品が放送された。また2026年1月クールでは『Fate/strange Fake』『鎧真伝サムライトルーパー』『エリスの聖杯』といった注目作が放送された。後者については(株)壽屋とのコラボによる「BS11×KOTOBUKIYA コトブキヤくじ」の販売や、毎年恒例の『アニメロサマーライブ2025“ThanXX!”powered by Anison Days』の元日独占放送等、イベントと放送のコラボレーションの実績を積み上げている。

IV. 企業価値向上のための戦略的投資
企業価値向上のための戦略投資として、IPコンテンツへの投資のほか、投資効果を最大化すべく、2026年8月期中間期は広告宣伝費を前年同期比47百万円増(15.6%増)と、新聞広告やWeb広告を中心とした宣伝活動にも注力した。一時期、潮流からWeb広告に主眼を置いたが、視聴者接点の拡大を目指す観点から視聴者との親和性を考慮し、新聞広告にもあらためて注力しており、持続的成長を実現する環境構築を進めている。

4. 費用の状況
売上原価項目となる番組関連費用のうち、番組購入費は、独自IPコンテンツの開発を加速させる施策の下、ドラマ分野のコンテンツ調達を見直した結果、前年同期比24.4%減の146百万円となった。同社が主要収益源とすえる、平日10時〜19時台の「ドラマゾーン」におけるメイン視聴者層(50歳以上の女性)の嗜好を意識した番組編成を維持したうえで、2026年8月期中間期は、より費用対効果の高いドラマコンテンツを厳選した。具体的には、根強い人気を誇る中国時代劇や韓国ドラマ、過去に人気のあった国内時代劇を中心とした番組編成とした。一方、番組制作費は、同21.6%増の1,808百万円と大幅に増加した。IPコンテンツ拡充に向け既存IPの強化や新規IPの開発のほか、良質なアニメ作品の拡充等に取り組んだ。番組関連費用全体としては、おおむね期初予想どおりの実績であり、同16.3%増の1,955百万円、主要費用項目全体に占める割合は、同1.7ポイント増の75.4%に上昇した。

また、売上原価となる放送関連費用は、衛星利用料の見直しにより、放送委託費が同3.5%減の235百万円となった。技術費は、同3.0%減の30百万円となった。販管費となる広告関連費用に関しては、広告宣伝費は同15.6%増の348百万円、販売促進費は前年同期と同水準の26百万円となった。広告宣伝費については、重点施策の企業価値向上のための戦略的投資として、新聞広告やWeb広告を中心とした宣伝活動を積極化している。

5. 財務状況
(1) 財政状態
2026年8月期中間期末時点の資産合計は、前期末比355百万円減少し26,543百万円となった。主な要因は、現金及び預金が69百万円増加したものの、売掛金が175百万円減少、有価証券が99百万円減少したほか、固定資産の減価償却が進んだことにより有形固定資産が156百万円減少したこと等によるものである。負債合計は同416百万円減少し、2,055百万円となった。主な要因は、買掛金が101百万円、未払法人税等が51百万円、流動負債項目の未払金が88百万円、未払費用が79百万円、未払消費税が72百万円と、それぞれ減少したこと等による。純資産合計は同61百万円増加し24,487百万円となった。主な要因は、利益剰余金について、前期末の配当534百万円の支出により減少した一方で、親会社株主に帰属する中間純利益596百万円の計上により61百万円増加したこと等による。この結果、2026年8月期中間期末時点の自己資本比率は92.2%(前期末比1.5ポイント増)、流動比率は883.0%(同147.8ポイント増)となった。

(2) キャッシュ・フローの状況
2026年8月期中間期末の現金及び現金同等物残高は4,057百万円と、前年同期末比547百万円減少した。営業活動によるキャッシュ・フローは、527百万円の獲得(前年同期は993百万円の獲得)となった。税金等調整前中間純利益876百万円の計上、法人税等の支払額349百万円等があったことによる。投資活動によるキャッシュ・フローは、1,057百万円の獲得(前年同期は2,006百万円の使用)となった。主に定期預金の払戻による収入1,000百万円等があったことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは、514百万円の使用(前年同期は535百万円の使用)となった。主に配当金の支払い534百万円があったためである。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)


《MY》

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