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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/04/14 11:07, 提供元: フィスコ

美樹工業 Research Memo(7):2026年12月期は前期反動により減益を予想。営業利益率は改善する見込み

*11:07JST 美樹工業 Research Memo(7):2026年12月期は前期反動により減益を予想。営業利益率は改善する見込み
■美樹工業<1718>の業績動向

2. 2026年12月期の業績予想
2026年12月期の業績予想について、同社は売上高40,000百万円(前期比10.6%増)、営業利益1,800百万円(同30.3%減)、経常利益1,800百万円(同29.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,100百万円(同30.0%減)と見込んでいる。前期が想定以上の好決算となったため減益予想となったが、営業利益率は2024年12月期比で改善を見込んでおり、実態は順調と言える。

日本経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などにより緩やかな回復が続くものの、世界情勢の緊張や物価の上昇の長期化などから、依然として先行き不透明な状況が続くと見られている。建設業界においては、公共・民間ともに建設投資は堅調に推移すると予測されているが、引き続き金利上昇や建設コスト高騰などの影響に注視する必要がある。こうした環境下、同社は中期経営計画に沿って事業を展開する計画である。重点施策として、東京支店において首都圏エリアの事業活動を推進するとともに、新たに参入した蓄電池事業で系統用蓄電所の企画販売及び施工の本格始動に注力する方針である。

売上面では、前期の順調な繰越工事高と受注工事高に、現状想定される案件を積み上げることで、2ケタの増収を見込んでいる。建築工事の施工能力は最大に近い水準にあるが、進行中の大型工事の進捗加速や住宅リフォーム事業の伸長などが実現すれば、さらなる上振れの余地もある。利益面については、販売管理費の急激な増加は想定していないものの、物価上昇に伴う建設コストの増大により売上総利益率の低下を見込んでおり、営業利益は減益となる見通しである。また、中東情勢などの地政学的リスクに起因する原油価格の高騰は、さらなる利益の下押し要因となる可能性がある。

なお、半期別の業績予想において、上期は前年同期比31.8%の増収・同6.7%の営業減益に対し、下期は同6.0%の減収・同47.1%の営業減益と、進捗に偏りが生じている。これは2026年12月期特有の事情として、上期に進行工事の完成が集中する一方、下期は2027年12月期以降に向けた準備(仕込み)の期間にあたり、売上高の計上が相対的に抑制される想定のためである。

セグメント別の業績予想について、同社は建設事業が売上高26,500百万円(前期比17.4%増)、営業利益1,250百万円(同36.3%減)、住宅事業が売上高13,250百万円(同0.6%減)、営業利益543百万円(同9.5%減)と見込んでいる。

建設事業の売上高は、前期の繰越工事と受注工事の好調に加え、1棟売りマンション2棟(埼玉川口、大阪玉造)の引き渡しを予定しているため、2ケタ増収を見込んでいる。利益面では、物価上昇への対応として官公庁案件でのスライド条項適用は進んでいるものの、同社が主力とする民間案件においては、発注者との交渉によりコスト増を完全に転嫁できない状況を想定している。このため、原価上昇が利益を圧迫し、営業利益は減益となる見通しである。なお、工事の進捗については、上期に岡山駅前のホテルや西脇市のごみ処理施設(2026年12月期完工予定)などの大型案件が稼働する。一方、下期は淡路島のごみ処理施設や大型病院の設備工事といった次期に向けた仕込み段階に入るため、施工能力は実質的に上限に近い状況にある。受注環境自体は良好であり、随時発生する小型工事の取り込みは見込まれるものの、新規の大型案件については2027年12月期以降の着工となる公算が大きい。また、海外の紛争や円安によるさらなる原価高、夏季の高温や労働時間管理など人員面の余力低下といった複数の懸念材料が存在する。今回の業績予想は、これらの不透明な外部環境を慎重に織り込んだ、保守的な策定となっている。

住宅事業においては、物価や金利の上昇に伴う消費者の購買動向の変化に加え、廉価タイプや平屋、賃貸アパートなどニーズの多様化が顕著となっている。このため、適切な用地仕入れや価格設定を含め、企画力に主眼を置いた施策の重要性が高まっている。同社は対応策として、セキスイハイムの新商品(コストパフォーマンスを重視したユニット住宅)の訴求、特定のブランドに限定せず顧客の潜在的な土地・住宅ニーズに応える新業態「いえとちテラス」をショッピングモール内へ出店し、潜在的な顧客ニーズの掘り起こしに注力する。分譲事業については、進行している案件に加えて、収益性の高い自社分譲地を新たに確保する方針である。利益面では、資材価格や燃料費の高騰を背景に減益を予想している。ただし、前期に一服感の見られたリフォーム事業が再び成長軌道に乗ることで、利益の上振れに寄与する可能性を内包している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)


《HN》

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