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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/03/11 20:04, 提供元: フィスコ

株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(4)

*20:04JST 株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(4)
ヘッドウォータース<4011>

一般的に、こうした事業モデルは「設計・開発・運用」という一過性のプロジェクト型として捉えられがちですが、実態は異なります。 例えば、先ほど申し上げた「AIオペレーター」の事例では、2年前にリリースした当初の回答精度は約95%でした。しかし、約2年間の運用を経た現在では、概ね99%程度の水準にまで精度が向上しております。
これはどういうことかと言いますと、エージェントを構築し運用していく過程で様々なデータが蓄積され、それによって精度が継続的に向上していくということです。その結果、これまで不可能だったことが可能になり、蓄積されたデータを活用してさらに新しいエージェントを創出することができます。
さらに、これらのエージェントを汎用化してプロダクトへと展開し、他の領域でも利用できる形で提供していきます。精度が高まったものを中心に新たな提案を行い、さらなる業務改革を推進していく。こうしたサイクルを絶えず回し続けなければ、優れたエージェントは育ちませんし、世の中を変えるようなエージェントが普及していくこともありません。

したがって当社のモデルとしては、一度お客様の業務に入り込んだ後は継続的にデータを取得しながら、エージェントを成長させ続けます。年間を通じて一定の予算をいただきつつ、これを当社の責務として遂行していくというビジネスモデルに、現在は一定の形として整理されております。この独自の「X-Tech FDE」モデルの確立を、現在目指しているところです。

先ほども申し上げた通り、近年のシステム開発において「5年かけて開発する」といった手法をとると、その間に次々と新しいテクノロジーが登場してしまいます。その結果、5年前の設計や計画が、完成時には全く通用しなくなっているというケースも少なくありません。 例えば、ChatGPTをはじめとするLLM(大規模言語モデル)が登場してからまだ3年ほどですが、このスピード感の中で「5年かけて開発する」と言っていては、計画そのものが無意味になってしまいます。
そのため、システムを常にモダンな状態に保ち、可能な限りクラウドへ移行させることが重要です。クラウド上で次々と提供される新しい機能をフルに活用し、データ統合ツールなども積極的に取り入れながら、システムを近代化し続けます。 セキュリティ面についても、クラウドプラットフォーマーが日々強化している機能を適切に活用しながらシステムを構築します。 つまり、既存の優れたリソースを最大限に活用し、「作らなくてよいものは作らず、使えるものはすべて使う」という姿勢を徹底しております。
外部のアジュール(Azure)をはじめとするクラウドサービスはもちろんのこと、当社がこれまで開発してきたAIモデルや、AIを活用するための様々な機能についても、再利用できるものは徹底して再利用してまいります。これらを高度に組み合わせることで、安定性を確保しながらハイスピードで開発を進める。これこそが、現在求められている姿であると考えております。
「X-Tech FDE」のベースとなるのは、ある程度成熟し、使い勝手の良くなった多様な機能をフル活用することです。それにより、安定した環境下でハイスピードなエージェント開発と提供を実現する。このようなモデルを構築していくことになります。

当社は、2020年の上場当初から「AI実装の一気通貫モデル」を提唱してまいりました。その後、多くの企業がこのモデルに注目し、同様の資料を作成されているケースをよく見受けますが、実際には言葉で言うほど簡単なことではありません。
100名から200名程度の規模の会社が、全工程を網羅する「一気通貫モデル」を標榜しても、現実的には対応しきれないケースも多いのが実情です。それぞれの工程において、一定のリソースと強固な体制が不可欠だからです。
その体制があることを前提として初めて、コンサルテーションから入り、AIエージェントを実装し、運用しながら精度を高め、さらに向上した機能をプロダクト化して循環させていくというサイクルが可能になります。つまり、一気通貫の機能を有してこそ、当社の「X-Tech FDE」は成立するのです。この点は、結果として高い参入障壁になると考えております。

続きまして、AIエージェントの市場環境認識についてお話しいたします。 皆様もご存じの通り、数字で見ても日本の、そして世界のAIエージェント市場は年率40%台半ばといった高い成長率が見込まれております。また、当社が得意とするIoT系やフィジカル領域のAI市場においても、高い成長率が見込まれております。
我々は現在、まさにこの成長市場の中心的な領域に位置しております。この市場成長を上回る企業成長を、着実に実現してまいる所存です。

当社の差別化要素および強みについてですが、先ほど申し上げた「一気通貫でサービスを提供できる体制」を最大の強みとしております。これが具体的にどのようなメリットをもたらすかと言いますと、あらゆる企業と競合することなく、共存が可能になるという点です。
例えば、コンサルティングに強みを持つ企業に対しては、上流工程をお任せし、当社はその後の実装や運用を担うことができます。また、大手システムインテグレーター(SIer)は大規模なシステム構築を得意とされていますが、当社は現在、数十億円規模の案件を主戦場とはしておりません。そのため、例えば全体予算のうち5億円規模のAI特定分野を当社が担当し、大手SIerと共同でクライアントへ提案するといった形は、親和性が高いケースが多いと実感しております。
私たちは、必ずしも当社単独で前面に立つ必要はないと考えています。組めるパートナー企業とは積極的に連携していく方針です。コンサルティングファームやシステムインテグレーターの多くは、AIエージェントの開発や、RAG(検索拡張生成)の精度向上といった領域に関しては、まだ十分な実績を持っていません。そこを当社が補完する形で共同提案することが、現在非常に増えております。
現在進行中のプロジェクトもいくつかございますので、然るべきタイミングで皆様に発表できるかと存じます。
また、意外な事実としてお伝えしたいことがございます。当社では当初、日本国内のアカデミックなAI企業、つまり「独自の高精度なAIエンジンを開発している」という企業との連携も想定しておりました。優れたエンジンがあれば、それを当社がチューニングや学習によって精度を高め、クライアントのシステムに組み込むという座組みです。実際に何度かお話をいただき、検討したこともございました。
しかし、結果として判明したのは、現時点においては国内の独自エンジンよりも、GoogleのGemini、AnthropicのClaude、そしてChatGPTといったグローバルモデルの方が、現状では圧倒的に優れているという事実です。

株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(5)に続く


《MY》

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