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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/03/09 11:03,
提供元: フィスコ
TOKAI Research Memo(3):顧客件数増加に加え、情報通信事業の法人向け、建築設備不動産事業が拡大
*11:03JST TOKAI Research Memo(3):顧客件数増加に加え、情報通信事業の法人向け、建築設備不動産事業が拡大
■TOKAIホールディングス<3167>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) エネルギー事業
エネルギー事業の売上高は前年同期比1.4%減の72,169百万円と若干の減収にとどまったが、営業利益(間接費用等配賦前営業利益で決算短信とは算出方法が異なる。以下同)は同24.6%増の6,025百万円となった。LPガス事業における顧客件数増加、顧客獲得費用の見直し、在庫評価益が営業利益の主な増益要因となった。顧客獲得費用については、2024年7月に「LPガス商慣行是正に向けた改正省令」※が施行された影響で、既存集合住宅(他社契約)向けの営業が実質困難となったことが減少要因となった。
※ 賃貸集合住宅等の顧客獲得の際に行っていた物品や金銭の授受など過大な営業行為に対して制限を設けた。
売上高の内訳を見ると、LPガス事業は前年同期比1.1%減の60,321百万円となった。顧客件数は同6千件増の814千件となり、家庭用の販売量は同1%増、平均販売単価も同1%増と堅調に推移したものの、工業用及び卸売用の販売量が同4%減と減少し、仕入価格に連動する販売価格も下落したことが減収要因となった。第3四半期累計の平均気温は同0.4℃低下したが、節約志向の高まりや省エネルギー機器の普及等により世帯当たりガス消費量は同0.9%減少した。
顧客件数は前期末比で8千件の増加となった。内訳は、新規獲得で12千件、M&A・商圏買取で10千件、休止・解約で14千件となり、エリア別では既存エリアが横ばい、新規エリアが8千件の増加となった。省令改正の影響で競合他社からのリプレイスが困難となるなかで、新規獲得ペースは鈍化したが、休止・解約件数も前年同期の16千件から14千件に減少するなど、件数では省令改正の影響はほぼ中立要因だったと見ることができる。一方、損益面では、顧客獲得コストの減少につながった。M&A・商圏買取では2025年7月に愛媛県松山市をサービスエリアとするLPガス事業者をM&Aした。今後の顧客件数の増加は、M&A・商圏買収の動向がより重要なカギを握ると見られる。
一方、都市ガス事業の売上高は同2.6%減の11,847百万円となった。顧客件数は74千件と横ばい水準で推移したが、販売単価の下落が減収要因となった。
(2) 情報通信事業
情報通信事業の売上高は前年同期比5.9%増の45,936百万円、営業利益は同17.8%増の4,461百万円となり、2期ぶりに過去最高業績を更新した。このうち、コンシューマー向け事業は売上高で同2.4%減の17,173百万円、営業利益で同50.9%増の1,085百万円と2期ぶりに増益に転じた。顧客件数は格安スマホサービスの「LIBMO」が、大手キャリア経由での獲得が進み同6千件増の84千件と過去最高を更新したものの、ブロードバンドサービスが同2千件減の669千件と減少に転じたこと、ARPUの低い大手キャリア経由の契約比率上昇が減収要因となった(売上総利益への影響はない)。一方、営業利益は販売代理店の見直しを進めたことが増益要因となった。具体的には、サービス解約率の高い販売代理店の整理を行い、顧客獲得費用の効率化を推進した。
法人向け事業は売上高で前年同期比11.7%増の28,763百万円、営業利益で同10.0%増の3,376百万円となった。企業向け高速通信サービスが、2025年4月に自社の光ファイバー回線を福岡県まで延伸した効果により伸長したほか、クラウドサービスも順調に拡大するなどストック型ビジネスが好調を持続した。一方、システム受託開発については横ばい水準にとどまった。利益面では、賃金改定や人員増に伴う人件費の増加をストック型ビジネスの増収効果で吸収し、2期ぶりに最高益を更新した。
(3) CATV事業
CATV事業の売上高は前年同期比2.4%増の27,843百万円、営業利益は同4.6%増の5,209百万円と連続増収増益となり、過去最高を更新した。地域密着の事業者として地域に根差した情報発信や番組制作に注力したことで、放送サービスの顧客件数が同3千件増の925千件となった。また、放送顧客に対して高品質かつ競争力のある価格でインターネットサービスのクロスセルを推進した結果、通信サービスも同18千件増の426千件と順調に増加し、増収要因となった。利益面では、人件費を中心に販管費等が増加したものの、増収効果で吸収した。
(4) 建築設備不動産事業
建築設備不動産事業の売上高は前年同期比7.9%増の19,629百万円、営業利益は同65.0%増の1,734百万円となり、売上高は4期ぶり、営業利益は6期ぶりに過去最高を更新した。土木工事事業が公共予算執行の遅れなどにより低迷したものの、静岡エリアを中心に建築・設備工事事業や不動産販売・管理事業が伸長し、増収増益要因となった。
(5) アクア事業
アクア事業の売上高は前年同期比5.3%増の7,697百万円、営業利益は同10.6%増の646百万円と増収増益基調が続き、営業利益は6期ぶりに過去最高を更新した。大型商業施設等での催事営業に加えてWebやテレマーケティング等の非対面営業を推進したことにより、顧客件数が同27千件増の214千件と会社計画を上回るペースで伸長したことが要因だ。特に、2023年より提供を開始した給水型浄水ウォーターサーバー「しずくりあ」の販売が伸び、顧客件数の増加要因となった。既存の宅配水サービスの解約希望者に対して月額平均利用料を半分程度に低減する「しずくりあ」を提案することで解約防止につなげている。
(6) その他・調整額
その他の売上高は前年同期比4.1%増の4,107百万円となった。介護事業がデイサービスの利用者数減少などにより同0.8%減の1,058百万円、婚礼催事事業が婚礼施行組数の減少により同2.4%減の960百万円となったものの、受注増加により船舶修繕事業が同2.6%増の1,166百万円、その他の売上が増加したことで補った。一方、本社費用を含めた営業損失は5,745百万円(前年同期は5,527百万円の損失)となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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