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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/03/06 12:43, 提供元: フィスコ

AHCグループ Research Memo(3):福祉事業の先行者として多様な事業所をドミナント展開(1)

*12:43JST AHCグループ Research Memo(3):福祉事業の先行者として多様な事業所をドミナント展開(1)
■AHCグループ<7083>の事業概要

1. 事業モデルと強み
同社の福祉事業と介護事業の事業モデルは、事業エリアを限定し、立地を見極めて事業所を開設し、利用者を募集して稼働率を高めることで収益を確保する点に特徴がある。サービス対価は事業所を設置している都道府県の国民健康保険連合会及びサービス利用者より受領する。同社が集中して展開するエリア(ドミナント)は、東京23区、埼玉県、千葉県、三重県、愛知県などである。

同社の主な強みとして以下の5つが挙げられる。
1) ドミナント展開
首都圏でのドミナント展開により、知名度の向上や集客等の点で優位性が確立している。

2) 多様なニーズに対応する福祉事業所の展開
「社会福祉に特化した人生の総合サポート企業」を目指し、多様な業態を展開する。未就学児童から小・中・高校生、成人からシニアまでのライフステージで、療育や就労をはじめとするニーズに応じた多様な業態を展開し、顧客生涯価値(Life Time Value)の高い事業を行う。

3) 先行者としてノウハウ蓄積・ブランド構築
2013年の障害者総合支援法施行から程なくして福祉事業に参入したことから、先行者としてノウハウを蓄積しブランドを構築している。

4) 人材採用・育成力
福祉施設の運営には、有資格者(児童発達支援管理責任者、サービス管理責任者など)の配置が必須要件となる。同社では、有資格者の継続的輩出ができるよう資格取得要件を満たす(実務経験を得られる)体制ができているため、積極的な新規開設が可能となる。

5) 先進的な事業モデルへの挑戦(IT/AI活用)
就労継続支援B型事業所「パパゲーノ Work & Recovery」、ITスキルを学べるオンライン学習サービス「manabyのeラーニング」など、業界では先進的な事業モデルを展開している。

2. 障害福祉サービス市場の拡大
福祉業界では障害者数全体は増加傾向にあり、そのうち、障害福祉サービス及び障害児サービスの利用者数も2025年8月時点で171万人(前年同月比5.9%増、厚生労働省「障害福祉サービス等の利用状況」より)と増加傾向であり、この増加は継続していくものと考えられる。市場拡大の要因としては、発達・精神領域を含む支援ニーズの顕在化や家族介護力の低下で利用が増える一方、国の地域生活・就労・児童支援の政策誘導(報酬・加算)と事業者側の供給力の向上などが挙げられる。

3. 福祉事業
同社では、社会参加を目指す障害や難病を持つすべての人に可能な限り網羅的に福祉サービスを提供し、ライフステージや要望に総合的に対応すべく多様な事業所を展開している。以下は主な事業所タイプである。

「放課後等デイサービス・児童発達支援」は知的障害・発達障害を抱える未就学児・小学生・中学生・高校生を対象とした事業所であり、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進、その他の便宜を供与する、いわゆる「療育支援」を行う。2014年に開設して以来、首都圏を中心に「アプリ」「TODAY」「Aプラス」「アプリキッズ」「ほしぞら」「ひまわり」のブランドで43事業所(2025年11月期末、以下同)を展開している。

「就労継続支援B型」は就労の機会等を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上や維持が期待される障害者を支援する事業所であり、様々な障害によって雇用契約どおりの就業が困難な障害者に、生産活動とそれを通じた工賃の支払いの場を提供している。2016年に開設して以来、東京都、千葉県、愛知県、三重県に「TODAY」「ラシーヌけんこうソムリエファーム」のブランドで8事業所を展開している。今後の成長が期待される新業態「パパゲーノ Work & Recovery」も「就労継続支援B型」のタイプに属する。

「共同生活援助(グループホーム)」は、障害のある方に対して、共同生活を営む住居を提供する事業所であり、日中活動を行っている障害者に対して、主に夜間において、食事の提供、入浴・排泄の介助、その他の日常生活上の援助を行う。2019年に開設し、「ビートル」のブランドで、34事業所を展開する。加えて、障害者の重度化・高齢化に対応するために創設された共同生活援助の新たな類型である日中支援型共同生活援助を2021年に開設して以来、首都圏を中心に「ビートルケア」のブランドで4事業所を展開している。

「生活介護」は、介護を必要とする障害を持つ人に対して、身体機能や生活能力の向上のために必要な援助を実施する事業所であり、主に昼間に入浴や排泄・食事等の介護、調理・洗濯・掃除等の家事、生活等に関する相談及び助言や創作的活動、生産活動の機会を提供する。2020年に開設し、「アプリケアワークス」のブランドで4事業所を展開する。

このほかにも就労移行支援、相談支援などの事業所も展開する。なお、サービス対価は事業所を設置している都道府県の国民健康保険連合会及びサービス利用者より受領する。その他附帯事業として、福祉のライセンス事業(助言・指導を行うサービスを提供)、商標等使用許諾、管理業務(経理・人事・総務の支援業務)の受託を行う。

福祉事業の売上高は順調に伸びており、セグメント利益は2022年11月期以降、右肩上がりで成長してきた。事業所数は2019年11月期の40事業所から、2025年11月期には97事業所まで増加した。2025年11月期は、売上高で前期比8.9%増の3,748百万円、営業利益で同12.2%減の219百万円となった。期初計画を超える7事業所を新規開設するとともに、営業活動の強化による新規利用者の獲得やサービス品質の向上を通じた利用実績の伸長が増収の要因である。一方で新規事業所の開設費用等の影響によりセグメント利益は減益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)


《HN》

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