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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/12/02 11:06,
提供元: フィスコ
セレコーポレーション Research Memo(6):通期業績予想は据え置き、計画達成を堅持
*11:06JST セレコーポレーション Research Memo(6):通期業績予想は据え置き、計画達成を堅持
■セレコーポレーション<5078>の今後の見通し
1. 2026年2月期の業績見通し
2026年2月期の連結業績は、売上高25,888百万円(前期比8.2%増)、営業利益2,258百万円(同11.9%増)、経常利益2,260百万円(同10.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,527百万円(同7.8%増)を予想している。
企業価値の極大化と物心両面の「しあわせ」の実現という理念を掲げた長期経営ビジョン「ビジョン2030」の実現に向けた取り組みを本格化させる。基本方針としては、「選択と集中」による経営資源の絞り込みを通じたニッチ戦略の遂行と、差別化を通じた付加価値の提供により資産価値の最大化を志向している。
具体的施策として、人財開発においてはアメーバ経営やセレフィロソフィの浸透・実践を進め、新人事制度や働き方改革によって人的資本経営の質的向上を図る。また、技術面では生産改革と設計施工改革を同時進行で推進し、現場レベルの生産性及び品質の向上を目指す。さらに、デジタル領域では新システムの導入及びDX改革を進め、業務効率化と精度向上の両立を目指す。
このような戦略的取り組みの成果として、2026年2月期の業績予想では、特に賃貸開発事業において大幅な増収増益が見込まれており、全体として売上高は前期比8.2%増、親会社株主に帰属する当期純利益は同7.8%増と、堅調な成長を維持する見通しである。選択と集中による戦略とデジタル・人的資本・技術の三位一体改革が奏功しつつある状況であり、定量的成果により裏付けがなされていることから、通期計画達成の蓋然性は高いと弊社では見ている。
2026年2月期中間期においては、売上高・利益が期初予想を下回ったものの、下期に賃貸開発事業の物件引き渡しが集中することから、通期では計画達成を見込んでいる。特に賃貸住宅事業では着工スピードの向上と工期短縮による生産性改善が見込まれており、減収率の縮小と利益率の維持が期待される。また、原価上昇への対応、効率化投資、人財育成といった中期的テーマを同時に進めており、安定的かつ持続的な成長に向けた地盤強化が進行中である。
中間期の業績が計画を下回った主な要因は賃貸開発事業の引き渡し案件のずれ込みにあるため、通期業績予想が据え置かれていることは、同社が下期での業績回復に確信を持っていることを示唆している。賃貸経営事業の安定的な成長と賃貸開発事業の確実な下期売上計上が、通期目標達成及び中長期ビジョン実現のカギとなるだろう。
2. セグメント別の業績見通し及び重点施策
(1) 賃貸住宅事業
売上高は10,526百万円(前期比4.5%減)、セグメント利益は1,052百万円(同4.6%増)、通期では着工スピードの向上と工期短縮による生産性向上を図り、セグメント利益はおおむね計画どおりに推移する見込みである。「My Style vintage」の販売強化を通じた自社管理捕捉率の向上、新規紹介先の開拓による管理受託基盤の拡大、収益力の改善と原価高騰の抑制、さらにICT導入による現場管理業務の効率化という多面的な施策を展開している。カンパニー別の重点施策については以下のとおりである。
a) アセットマネジメントカンパニー
アセットマネジメントカンパニーにおいては、旗艦ブランド「My Style vintage」の販売に特化し、管理契約につながる自社管理捕捉率の向上を図る。「My Style vintage」の受注高は前年同期比130.2%と大きく伸長している。加えて、金融機関や士業、コンサル業などを対象とした優良紹介先の開拓を進めると同時に、既存パートナー組織の高度化により紹介件数の拡大を図る。自社オウンドメディアの構築による集客力強化とインサイドセールスの品質向上により、反響受注及び収益性の向上も見込まれるほか、環境配慮型アパートの提案力を強化し、一棟単価の引き上げを実現している点も注目に値する。東京ゼロエミ住宅仕様に適合する省エネ住宅を中心に、SDGsへの貢献と高付加価値商品の供給を両立しており、脱炭素時代を見据えた先進的な取り組みにより、一棟単価は前年同期比111.4%と伸長している。
b) 建設カンパニー
建設カンパニーにおいては、原価高騰抑制と収益力改善のために、既存サプライヤーとの定期的なコストレビューや新規サプライヤー開拓を推進している。サプライヤーとのコストレビューや新規開拓による原価管理の徹底、省エネ法に適合する設計・仕様の確立による建築物のエネルギー性能向上、重要構造体である基礎・鉄骨の品質向上を通じて、建築物の基本性能と収益性の両立を図る。加えて、省エネ法申請の効率化により設計・許可プロセスの短縮化を図るとともに、構造体施工品質のさらなる向上にも注力している。ICT導入による現場管理の効率化、顔認証システムやWebカメラ設置による安全性確保など、建設現場のIT化も着実に進められており、施工管理台帳の電子化や現場情報の一元管理といった効率化施策も功を奏している。
また、施工特約店制度を導入しており、高齢化や人手不足に対応する安定的な建設体制の構築に取り組む姿勢は中長期的な観点から評価される。東京ゼロエミ住宅に関しては、2024年10月より性能基準が引き上げられ、それに伴って申請手続きが厳格化された。今後は社内体制の整備や技術面での対応強化が進められる予定である。円滑な申請許可取得のためには、業務フローの見直しや関係当局との連携強化が不可欠であり、この点についても適宜状況を確認のうえで対応がなされる見込みである。
c) 千葉工場カンパニー
千葉工場カンパニーにおいては、全員参加型の改善活動やルール整備による生産性向上、部品前倒し生産による標準化など、製造現場の生産効率向上が進められている。また、2025年3月より新たなカンパニー制が導入され、組織の独立性が強化された。これに伴い、システムの改修や改善活動などの取り組みは、従来の本社並行的な進行ではなく、千葉工場カンパニー単独での主導的な実施に移行している。資材高騰への対策としては、共通部品の一括調達や価格比較によるコスト抑制がなされており、原価低減への意識が全体に浸透している。また、ジョブローテーションやISO基準に準拠した教育標準推進委員会を通じて、多能工人財の育成が体系的に行われており、人的資源の柔軟性とレジリエンスを高めている点は、労働集約型業務における競争力強化に寄与している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
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