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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/11/12 11:03, 提供元: フィスコ

ベルシス24 Research Memo(3):CRM事業を中心に国内及び海外で事業展開し、経営資源を集中する体制を構築

*11:03JST ベルシス24 Research Memo(3):CRM事業を中心に国内及び海外で事業展開し、経営資源を集中する体制を構築
■ベルシステム24ホールディングス<6183>の事業概要

1. セグメント
同社グループは、持株会社である同社と、(株)ベルシステム24、(株)スカパー・カスタマーリレーションズ、Horizon One(株)、(株)シンカー、(株)ベル・ソレイユ、BELLSYSTEM24 TAIWAN, Inc.、BELLSYSTEM24 VIETNAM Inc.の連結子会社7社と、持分法適用会社3社(True Touch Co., Ltd.、CTCファーストコンタクト(株)、(株)TBネスクストコミュニケーションズ)で構成される。コンタクトセンター業務を中心とするCRM事業を主たる事業として、日本全国及びベトナム・タイ・台湾で事業を展開している。同社グループの報告セグメントは、CRM事業とその他の2つである。

(1) CRM事業
ベルシステム24(同社100.0%子会社)によるCRM事業には、クライアント企業の商品やサービスに関する質問などに対応するカスタマーサポート業務、クライアント企業の商品・サービスなどの販売促進をサポートするセールスサポート業務、クライアント企業のIT製品などの操作方法などに関する質問に対応するテクニカルサポート業務、クライアント企業のデータ入力やWeb制作などを請け負うBPO(Business Process Outsourcing:業務プロセスを外部委託)などがある。いずれも電話での対応を軸に、Webやメールのほか、ソーシャルメディアやチャットにも対応している。Horizon Oneは、同社が株式の51.0%を保有し、人事・経理分野におけるコンサルティングとBPOを提供している。2023年7月には、データマーケティング事業やAIソリューション開発を手掛けるシンカーの株式70.0%を取得した。また、2025年1月には、カスタマーセンターに関わるコンサルティング及び教育関連も展開するスカパー・カスタマーリレーションズの株式51.0%を取得し、コンタクトセンターでの生成AIの活用を目指している。

その他の持分法適用会社では、凸版印刷(現 TOPPANホールディングス)が51.0%、同社が49.0%出資した(株)TBネクストコミュニケーションズが、2020年10月にコンタクトセンター業務を中心とするアウトソーシングサービス、コンサルティングサービス業務を開始した。CTCファーストコンタクトは、同社の持分比率は48.0%で、テクニカルヘルプデスク等、ITをベースとしたBPOサービスをはじめ、マニュアル作成サービス及び教育・研修サービスなどを行っている。

海外にも事業展開をしており、2017年7月にはベトナムのコンタクトセンター専業の最大手であるBellsystem24-Hoa Sao Group Joint Stock Companyへ出資し(持分比率49.0%)、2023年3月には持分比率を80.0%に引き上げて連結子会社化し、社名をBELLSYSTEM24 VIETNAM Inc.に変更した。同子会社は、ベトナム国内でコンタクトセンター事業を展開している。さらに、2020年1月にはタイのコンタクトセンター事業者大手のTrue Touch Co., Ltd.に出資し(49.9%保有)、同年3月に開設した台湾支店を2024年11月に子会社化(100.0%保有)し社名をBELLSYSTEM24 TAIWAN, Inc.に変更するなど、CRM事業の海外展開を活発化している。

(2) その他事業
その他事業は、モバイル・PC等を通じ、一般消費者向けの月額課金によるコンテンツ販売や、事業者向けに気象予報コンテンツの販売を行う同社のコンテンツ事業のほか、100.0%子会社であるベル・ソレイユの事業である。ベル・ソレイユは、「障がい者の雇用の促進等に関する法律」による特例子会社の認定を受け、オフィスカフェ運営、チョコレート製造、野菜・胡蝶蘭栽培、事務・清掃作業を展開している。


CRM事業が売上収益のほとんどを占める

2. 収益構造
(1) 売上収益の内訳
これまでの事業再編によるCRM事業への経営資源集中の結果、全社売上収益に占めるCRM事業の比率は2016年2月期の92.7%から2026年2月期中間期には99.8%に拡大し、その他事業の比率は7.3%から0.2%に縮小している。

CRM事業の内訳は、2025年2月期までは基礎業務とコロナ等国策関連業務として開示していた。2023年2月期は政府によるコロナ禍対策の一環であるワクチン接種や給付金など、各種支援に関する案内対応業務の増加に伴って、コロナ等国策関連業務が大幅増収となり同社の好業績に貢献したが、2024年2月期からはワクチン関連業務の減少に伴い大幅減収となった。コロナ等国策関連業務が大きく縮小したことから、今後のビジネスの進捗を明確にするべく、2026年2月期より、注力分野である次世代コンタクトセンター業務(スマートコンタクトセンター業務)及びクライアント企業のバックヤード業務支援にかかる業務(スマートビジネスサポート業務)に売上収益内訳区分を変更した。2025年2月期中間期におけるCRM事業の売上収益構成比は、スマートコンタクトセンター業務が85.8%を、スマートビジネスサポート業務が14.2%を占めている。

(2) CRM事業の業種別売上収益
CRM事業のベルシステム24単体における売上収益上位300社のクライアント業種別分類では、サービス業、運輸・通信業、金融・保険業、卸売・小売業の比率が大きい。2026年2月期中間期には、サービス業が177億円(前年同期比11億円増)、運輸・通信業が153億円(同4億円増)、金融・保険業が123億円(同8臆円減)、卸売・小売業が82億円(同1億円減)、製造業が41億円(同3億円増)、その他が43億円(同4億円増)であった。サービス業では、人材紹介は減少したが、ネット関連、公共系サービス等での新規サービスが増加した。運輸・通信業では、通信キャリアを中心に増加した。金融・保険業では、生損保を中心に保険関連が堅調であった。卸売・小売業では、2025年2月期から四半期単位での横ばいが継続している。製造業では、選挙業務により第2四半期に増加した。その他では、新電力サービス関連、不動産関連が増加した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)


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