トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/10/30 18:53, 提供元: フィスコ

「DeFiの“旧来パラダイム”を刷新する」- 24歳CEO、Tea-Fiの挑戦

*18:53JST 「DeFiの“旧来パラダイム”を刷新する」- 24歳CEO、Tea-Fiの挑戦
 

※2025年10月30日執筆
以下は、フィスコ・マーケットレポーターのタマラ・ソイキナ(X @web3tama/以下、タ)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報発信に積極的な個人の方々と連携し、より多様な視点を投資家の皆様にお届けすることに努めております。
近年、Web3およびブロックチェーン技術の発展に伴い、DeFi(分散型金融)の可能性が注目されています。一方で、複数ウォレットやシードフレーズ管理、チェーン切替、ネイティブトークンによるガス代といった運用負荷が、一般ユーザーの定着を阻む「断片化」を生んでいるのも事実です。今回は、アカウント抽象化を活用した「SuperApp」とプロトコル所有流動性(Protocol-Owned Liquidity)を中核に、ユーザー体験とサスティナビリティの両立を掲げるTea-FiのCEO、マタン・ドイッチ氏(以下、ド)に話を伺いました。

タ「さっそくですが、Tea-Fiの概要と解決しようとしている課題について教えてください。」
ド「Tea-Fiは、スワップ、送金、利回り運用、法定通貨レールまでを1つのアプリに統合することで、ユーザーがチェーンやガス代を意識せずにDeFiへ参加できる環境を提供します。断片化された体験を“見えない裏側”にしまい、フィンテック並みのシンプルさをDeFiにもたらすことが目的です。」
タ「特に『ガスレス』はユーザーにとって分かりやすい魅力ですよね。その仕組みを簡単に説明していただけますか?」
ド「Easy-Gasは、ユーザーが保有するステーブルコイン等でガス代を支払えるようにする仕組みです。ネイティブトークンを事前に用意できなくてもトランザクションが失敗しないため、ユーザーが初めて利用する際の離脱を大きく減らせます。技術的にはERC-2771(メタトランザクション)やERC-4337(アカウント抽象化)を活用しつつ、リレイヤー/バンドラー/ペイマスターを組み合わせ、セルフカストディを維持したまま実現しています。現在は40以上のチェーン、200以上のトークンに対応しています。」
タ「実績面について教えてください。ユーザー規模や稼働状況を示すデータなどありますか?」
ド「直近では、接続ウォレット150万超、月間オンチェーンMAU10万超、累計取引2,000万超、累計取引額5.6億ドル超、TVL500万ドル超を記録しています。とりわけDeFi特化L2のKatanaでは、Tea-Fi由来のユニークアクティブウォレットが全体の約3分の1に達し、エコシステム内の主要DAppとして機能しています。表面的な提携ではなく、インフラ層からの深い連携が定着と継続利用の鍵だと考えています。」
タ「インセンティブ設計のサスティナビリティの点ではどうですか。多くのプロジェクトが“高インフレで短命”になりがちですよね。」
ド「Tea-Fiはインフレ的エミッションではなく、プロトコル所有流動性を軸にしたTeaPOTフライホイールで循環させます。スワップやボールト利回り、ウォレット/カード利用、外部連携(PAA)から生じる収益を共通トレジャリーであるTeaPOTに集約し、そこから$TEAトークンのバイバック、アクティビティ連動報酬(TeaDrops)、エコシステム投資、パートナー支援へと再配分します。「実体のある収益」を源泉に回すことで、短期的な「ファーム・アンド・フリー」を抑制し、長期的なコンパウンド効果を狙います。」
タ:「TGEが近づく中で、トークンの配分設計と、エコシステム内でどのように価値を循環させているかを教えてください。」
ド:「TGEに向けて、私たちは公正でサスティナブルなトークンモデルの構築に注力しています。総供給量3億枚の$TEAトークンは、エコシステム拡張・コミュニティ報酬・流動性供給・長期開発を支えるために配分されます。
最大の割合はトレジャリーおよびコミュニティ報酬に割り当てられ、次いでエコシステム成長と流動性確保に配分されます。これにより、プラットフォーム上の実際の活動やサスティナブルなエコシステム成長と価値が直結する構造を保っています。」
「トークンのユーティリティ設計は、以下の3つの次元で構成されています。」
Stake(ステーク)/veTEA:ステーキング報酬の強化および報酬倍率の向上
Use(ユース):トランザクション手数料、報酬ブースト、SuperApp機能へのアクセス
Govern(ガバナンス):報酬配分、パートナーシップ、プロトコルアップグレードに関する意思決定


「スワップ、ステーキング、カード決済など、すべての行動がTeaPOTフライホイールを回転させ、ネットワーク全体で価値が複利的に循環する仕組みとなっています。」
タ「ユーザーが何も設定せずに運用できる『Vaults』について詳しく教えてください。」
ド「Vaultsは、戦略選定やリバランス、複利運用、チェーン間ルーティングといった煩雑な裏側をすべて担い、ユーザーはリスク許容度を選ぶだけで運用を開始できます。発生した利回りはTeaPOTに還流し、バイバックと報酬原資として再循環します。プロダクト利用とトークン価値捕捉が一体のループになっているのが特徴です。」
タ「最後に、今後のマイルストーンと今後の注力ポイントを教えてください。」
ド「直近の重点は、モバイル対応スマートウォレット、EVM/L2の更なる拡張、Easy-Gasを活用するPAAの増加、TeaCardのエリア拡大などです。トークンについては間もなくTGEを予定しており、$TEAトークンはユーティリティ/ガバナンス(veTEA)/価値捕捉の三層でエコシステムをつなぐ役割を担います。当初のKPIはユーザーのリテンションを最重視しています。」

以上


《HM》

記事一覧

  • 2025/10/31 20:05:欧州為替:ドル・円は動意薄、材料難で様子見
  • 2025/10/31 19:27:ステップ---25年9月期増収増益、期末配当金の増配を発表
  • 2025/10/31 19:26:中部鋼鈑---2Q減収なるも、新電気炉の安定操業と生産性の改善、積極的な営業活動を推進
  • 2025/10/31 19:23:rakumo---通期連結業績予想の修正(上方修正)を発表
  • 2025/10/31 19:22:京葉瓦斯---3Qも増収・2ケタ増益、原料価格の下落や電力小売費用の減少により売上原価が減少
  • 2025/10/31 19:20:システムズ・デザイン---SBT認定取得
  • 2025/10/31 19:18:日本国土開発---オーストラリア・ブリスベン所在のハイグレード大規模オフィスビルへの不動産共同投資に参画
  • 2025/10/31 19:11:欧州為替:ドル・円は伸び悩み、前日海外高値を意識
  • 2025/10/31 18:30:欧州為替:ドル・円は154円台を維持、米金利高は一服
  • 2025/10/31 18:15:日経平均テクニカル: 3日続伸、「陽の大引け坊主」で終値52000円突破
  • 2025/10/31 17:48:31日の香港市場概況:香港市場は大幅続落
  • 2025/10/31 17:44:31日の中国本土市場概況:上海総合指数は続落
  • 2025/10/31 17:25:欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、主要中銀の政策決定を消化
  • 2025/10/31 17:23:東京為替:ドル・円は堅調、米金利高で
  • 2025/10/31 16:50:東証グロ−ス指数は続伸、イベント通過し安心感広がるが上値は重い展開
  • 2025/10/31 16:46:日経平均寄与度ランキング(大引け)〜日経平均は大幅に3日続伸、アドバンテストやファーストリテが2銘柄で約407円分押上
  • 2025/10/31 16:36:日米ハイテク企業の好決算を背景にリスク選好【クロージング】
  • 2025/10/31 16:35:日経VI:低下、取引時間中は高値警戒感強まる
  • 2025/10/31 16:30:東証グロース市場250指数先物概況:年内利上げ機運後退や買い戻しで続伸
  • 2025/10/31 16:16:東京為替:ドル・円は堅調、米金利高でドル買い再開