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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/09/18 11:01, 提供元: フィスコ

GVATECH Research Memo(1):成長著しいリーガルテック企業

*11:01JST GVATECH Research Memo(1):成長著しいリーガルテック企業
■要約

GVA TECH<298A>(ジーヴァテック)は、2017年に設立したリーガルテック企業である。法務部門を持つ大企業・中堅企業や法律事務所向けに「LegalTech SaaS事業」を展開し法務のデジタル化(DX)を支援している。また、社内に法務機能を持たないスタートアップや中小企業向けに登記手続きをサポートする「登記事業」を展開している。LegalTech SaaS事業では、法務案件やナレッジを一元管理し、事業部門とのやり取りも含めて標準化・可視化することにより、法務部門がより専門的な業務にリソースを割けるよう法務オートメーション「OLGA(オルガ)」を提供している。登記事業では、登記変更に必要な書類作成をサポートする「GVA法人登記」、商業登記簿謄本を取得する「GVA登記簿取得」、商標登録に必要な資料作成をサポートする「GVA商標登録」を提供する。これらのサービスにより、手戻りが少なく、コストを抑えた手続き運用を可能にした。同社は、法務業務における社会課題やニーズを的確に捉え急成長しており、2024年12月に東京証券取引所(以下、東証)グロース市場に上場した。

1. 2025年12月期中間期の業績概要
2025年12月期中間期の業績は、売上高で前年同期比53.6%増の747百万円、営業損失で147百万円(前年同期は238百万円の赤字)、経常損失で151百万円(同242百万円の赤字)、中間純損失で152百万円(同244百万円の赤字)となった。売上高は、LegalTech SaaS事業では顧客平均単価の上昇、登記事業ではサービス利用件数の増加(過去最高)が寄与し、増収となった。利益面では、依然として成長投資フェーズにあるため赤字となったが、売上増加とコスト最適化の取り組みにより、四半期会計期間・累計においても赤字幅が縮小した。

2. 2025年12月期業績見通し
2025年12月期の業績は、売上高で前期比49.1%増の1,737百万円、営業損失で250百万円(前期は523百万円の赤字)、経常損失で259百万円(同531百万円の赤字)、当期純損失で261百万円(同532百万円の赤字)を予想している。売上高は、LegalTech SaaS事業及び登記事業ともに前期比で大幅な増収を見込む。利益面では、売上高の推移を見極めつつ効率的にコストを投下し、各費用をコントロールすることで赤字幅の縮小を図る。なお、同社は投資フェーズの最終段階と位置付けており、第4四半期会計期間での黒字化を見込んでいる。

3. 成長戦略
同社が対象とする潜在市場の規模は、LegalTech SaaS事業が約4,155億円、登記事業が約6,997億円と大きい。LegalTech SaaS事業は法務オートメーション「OLGA」の機能拡充及び外部連携を進め、複数モジュール導入と全社展開によるアカウント数増加に注力し、顧客平均単価の引き上げを目指す。直近では、人事データ一括登録、「AI変更覚書」、マルチリンガル機能を実装した。さらに外部連携ではSalesforceとの連携、Salesforce、トムソン・ロイター(株)及び(株)リセとの販売協業により、顧客獲得効率を高める。新規獲得は、営業人員の増強と適正な広告投資の継続により拡大を図る。一方、登記事業では、簡易な登記申請に特化しつつ、登記以外の領域へ拡張を進める。さらに登記関連記事のSEO※強化、中小企業向けサービスを展開する企業向けのOEM展開、税理士チャネルを通じて流入を増やし、新規の積み上げとリピートで利用件数を伸ばす。収益面では、外注業務の内製化などで効率化するとともに、売上とのバランスを取りながらコストコントロールを強化し、投資回収フェーズへの移行を進める。

※ Search Engine Optimizationの略で、ネット検索エンジンにおける検索表示順位の向上を目的として、キーワード設計やコンテンツ最適化、表示速度・モバイル対応などの技術的最適化を行うこと。

■Key Points
・法務業務の社会課題やニーズを的確に捉え、LegalTech SaaS事業と登記事業を展開し急成長中
・2025年12月期中間期は赤字も、成長投資フェーズは最終段階にあり同第4四半期は黒字化を見込む
・LegalTech SaaS事業は顧客平均単価の向上、登記事業はサービス利用件数の増加施策に注力し、さらなる成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)


《HN》

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