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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/09/17 13:06,
提供元: フィスコ
コーア商事HD Research Memo(6):長期事業計画に従って、中・長期の成長戦略を推進(1)
*13:06JST コーア商事HD Research Memo(6):長期事業計画に従って、中・長期の成長戦略を推進(1)
■コーア商事ホールディングス<9273>の中・長期の成長戦略
1. 10ヶ年長期事業計画の概要
同社グループでは、2023年12月に蔵王第二工場への設備投資を決定し、将来の事業運営について一定程度の見通しが立ったため、2024年4月に新たに長期事業計画の財務目標を公表し、2030年6月期の連結売上高40,000百万円、連結営業利益8,000百万円の達成を目指している。2024年6月期実績の売上高22,134百万円、営業利益4,382百万円から、6年間で売上高・営業利益ともに年平均成長率10%強の拡大を目指す意欲的な計画である。また、セグメント別には、現状は原薬セグメントの方が利益貢献は大きいが、今後は原薬セグメントの収益基盤の維持に加え、医薬品セグメントの成長により利益を拡大し、2030年6月期には両セグメントの営業利益を各々4,000百万円の同規模にする計画である。
医薬品セグメントでは、稼働中の蔵王第一工場でのバイアルラインの稼働率向上に加えて、2027年7月に稼働開始予定の蔵王第二工場でのプレフィルドシリンジの生産開始に伴い、売上高・営業利益が大きく伸びる計画だ。プレフィルドシリンジは製造時点で薬剤が封入してある使い捨てタイプの注射器であり、感染症予防及び針刺し事故の危険性軽減や薬剤調整作業にかかる時間の短縮、保管効率化や運搬の簡便化等の利点により採用が進んでいる。生理食塩水などを中心に、無菌製剤や大量生産が可能なワクチン製剤、バイオ医薬品でも採用が進んでおり、今後の需要の増加が見込まれる。同社が扱うマキサカルシトール注射剤は、副甲状腺ホルモンの合成・分泌を抑え、血中の副甲状腺ホルモン濃度を下げる薬で、通常、透析患者の二次性副甲状腺機能亢進症の治療に用いられる医薬品である。LTLファーマ(株)をはじめ、数社が販売しているが、他社の製剤はすべてアンプルであるのに対し、同社の製剤のみがプレフィルドシリンジである。プレフィルドシリンジの製剤は、感染予防と医療従事者の安全性と作業効率向上の観点から有用である。マキサカルシトールのプレフィルドシリンジ製造に他社が参入するには、設備投資の必要性のほか既存製品の薬価が影響するため利益率確保が難しく、参入障壁が高いと見られることから、同社の医薬品セグメントは長期的に大きく成長すると予想される。
2. 長期事業計画の成長戦略
長期事業計画では、第1にグループのコーポレート・スローガン“New Business Model Innovation”を掲げ、商社機能と製造機能を併せ持つビジネスの独自性とそのシナジー効果を十分に活用して、国内の医薬品業界に新しいビジネスモデルを確立する。第2に、コーア商事を原薬輸入商社から医薬品専門商社へ転換し、ジェネリックのみならず長期収載品※1・AG※2への展開、新しいモダリティへの対応であるライセンスイン活動※3を推進する。第3に、コーアイセイは、注射剤を主としたジェネリック医薬品メーカーから特長のある注射剤国内トップメーカーを目指し、蔵王工場シリンジラインの増強や、バイアルラインの本格稼働に向け、新規品目を追加していくとともに、医薬品倉庫や注射剤製造設備等へ投資し、生産能力強化や安定供給体制を推進する計画である。
※1 既に特許が切れ、同じ効能・効果を持つジェネリック医薬品が発売されている新薬。
※2 先発医薬品メーカーから許諾を得て製造される、原薬、添加物及び製法等が新薬と同一のジェネリック医薬品。
※3 知的財産が絡む場合において、開発、製造、販売の権利を買うこと。
成長戦略によって医薬品セグメントの成長を加速させ、現在の原薬セグメント中心の収益構造から2030年6月期までに2本柱の事業ポートフォリオとすることで、より安定した事業基盤を持つ企業グループを目指す。また、成長投資と株主還元にも配慮し、設備投資、回収・リターン、株主還元というサイクルを回すことで、持続的な成長と資本コストを意識した経営、すなわち、ROEの向上、流動性改善策(積極的なIR活動の実施、株主還元策、資本政策等)の検討などによる企業価値向上を図る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
《HN》
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