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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/09/17 11:03,
提供元: フィスコ
網屋 Research Memo(3):データセキュリティ事業とネットワークセキュリティ事業の2軸で展開(1)
*11:03JST 網屋 Research Memo(3):データセキュリティ事業とネットワークセキュリティ事業の2軸で展開(1)
■網屋<4258>の事業概要
2. 事業セグメント
(1) データセキュリティ事業
データセキュリティ事業は、国内外6,200以上の契約実績(累計)があるログ管理製品「ALogシリーズ」を中心に展開している。ログはファイルサーバだけでなく、ほかのサーバやネットワーク機器のログまで広範囲に管理できるため、内部不正対策やサイバー攻撃対策、障害原因の追究、ワークスタイルの変革などの課題解決に活用される。ログは、監視カメラと同様に事件後の追跡素材や証拠資料として重要な役割を担う。たとえば社内関係者によるデータ持ち出しの監視、外部からのサイバー攻撃検知、テレワーク下での労務管理など、あらゆる企業運営に関わる挙動をログで把握できる。同社は、独自のログ翻訳変換技術と人工知能(AI)による不正予兆検知により、専門知識やノウハウがないユーザーでも高度なログ活用を可能にしている。
同事業で販売する製品は、販売代理店を経由した間接販売が中心の事業で、主な販売代理店は大手のITベンダーや製品を再販売するディストリビュータ(流通業者)となっている。いずれも顧客は大手企業であるため、債権回収リスクの低減にもつながっている。
売上高は、2024年4月からライセンス売切り型からサブスクリプション型へ全面移行したことで、年間契約による月額利用料が定期かつ継続的に発生する収益構造となった。主な売上原価は、開発費・保守サポート要員の労務費・外部委託費である。SOCサービス、教育事業等の新規事業も加わり、2025年12月期までにデータセキュリティ事業にてARR20.6億円を目指す方針である。
従来の「ALog」は、主に情報漏洩など内部不正抑止を目的としたログ管理製品であった。重要データが格納される大規模なファイルサーバやストレージサーバの操作を記録・分析することで、社内の情報漏洩を監視・抑制する用途で活用された。しかし最近では、企業の情報システムを構成するあらゆるサーバ、ネットワーク機器、セキュリティ機器等からログを取得し、侵入経路や被害範囲を追跡するSIEM製品として主に活用されている。
「ALogシリーズ」の特長は、複雑なログを分かりやすく視認できるものに分析変換する加工技術である。他社製品の多くは大量かつ複雑なログをそのまま記録・保管する機能が中心であるが、同製品は、ログを見える化する解析処理技術を備えている。これにより、有事の際には即時の事後追跡に役立てることが可能となる。また、複雑な設計を要さないよう、サイバー攻撃の検知・追跡やテレワーク下での勤怠管理など、あらかじめ設計されたテンプレートを標準提供している。従来のログ管理製品が抱えていた、大量かつ複雑なログを効果的に活用しきれないという課題を解消する。さらに、AIを搭載することで過去のログから不審・不穏な挙動を自動判定することも可能になり、事後追跡としてのログの活用から、予兆検知による不正の未然防止として利用目的が拡大している。
2023年2月28日には、ログ管理製品「ALog」がクラウド対応したSaaSモデルの「ALog クラウド版」を販売開始した。従来は顧客が「ALog」ソフトウェアライセンス及び「ALog」用の専用サーバを購入し、顧客自身で運用する必要があった。このため、「ALog」の主要な販売領域は、システム運用スキルを持つ大手企業に限られていた。一方、「ALog クラウド版」はインターネット上のSaaSとして提供されるため、顧客によるサーバの購入やシステム運用の必要がなく、準大手・中堅・中小企業でも導入が容易になった。大手企業への導入はすでに進んでいるため、同社は「ALog クラウド版」を企業数が多い準大手・中堅・中小企業に向けて販売を強化する方針である。今後は製品競争力の高まりに加え、市場シェア拡大が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)
《HN》
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