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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/06/10 11:05,
提供元: フィスコ
カナモト:「変革こそ是」、成長と還元で次世代モデルへ着実な進化
*11:05JST カナモト:「変革こそ是」、成長と還元で次世代モデルへ着実な進化
カナモト<9678>は、1964年設立の建機レンタルの大手企業である。現在では全国にグループ全体で約560の営業拠点を展開し、特に北海道・東北・九州において圧倒的なシェアを有する。主力の建機レンタルに加え、情報機器や福祉機器、計測機器など、多角的なレンタル事業を展開し、総合レンタル企業としての地位を確立してきた。また、地域密着型の営業体制や整備・保守機能を備えた一貫した事業モデルにより、高い資産稼働率と収益性を維持している。さらに、デジタル化や省力化施工への対応、脱炭素・ESGを意識した取り組みも進めており、「変革こそ是」の精神で時代の変化に呼応しつつ成長してきた企業である。
【2025年10月期第1四半期決算概要】
同社の2025年10月期第1四半期(2024年11月1日〜2025年1月31日)の連結業績は、売上高が53,673百万円(前期比7.1%増)、営業利益は4,993百万円(同67.2%増)、経常利益は5,212百万円(同62.9%増)、四半期純利益は3,238百万円(同82.1%増)となった。大幅な増益は、建設投資の底堅さを背景に、大型インフラ関連工事や災害復旧工事の進捗によりレンタル需要が堅調に推移したことに加え、一昨年から取り組んできたレンタル単価の見直しが進んだことによるものである。また、稼働率の改善、資産回転効率の向上など、経営効率化の成果も寄与した。財政面では、総資産は324,901百万円(前期比0.6%増)、純資産は150,844百万円(同0.8%増)であり、自己資本比率は43.4%と安定的な財務基盤を維持している。業績・財政の両面において、順調な滑り出しを見せた四半期決算であった。他方、今年2月から平均8%上昇の給与改定を行ったことから第2四半期以降に人件費増加が寄与しはじめる。人件費増加は1Qあたり7億円を見込んでおり2025年10月期においては20億円程度の増加を見込んでいる。こうしたことから同社としては慎重なスタンスを維持しており業績予想を据え置いている。
【中期経営計画:Progress 65 〜成長と効率化の両立〜】
同社は中期経営計画「Progress 65」において、持続可能な成長と資本効率の両立を掲げ、2029年に向けた明確なビジョンを描いている。本計画は、(1)成長戦略と資本効率の改善、(2)DX戦略の強化、(3)サステナビリティへの取り組み、の三本柱で構成されており、連結売上高2,354億円、営業利益210億円、ROE8%超、総還元性向50%超の達成を目標としている。
成長戦略では、建機レンタル資産の稼働日数引き上げや単価の適正化に加え、重複する営業拠点の統廃合やエリアマーケティングの高度化を通じた資産の最適配置を進める。周辺事業との統合による「レンタルモール」構想も進展しており、収益性と市場シェア拡大を同時に狙う。また、M&Aによる周辺事業領域への進出も継続的に推進するほか、現状では売上構成比約4%にとどまっている海外展開についても、パートナー企業との提携強化を図るなどして将来に向けた布石を打つ構えだ。
DX戦略においては、BIM/CIMやICT建機の導入を核とした建設現場の高度化、生成AIやテレマティクスを活用したデータドリブン経営への移行など、業界全体の省人化・効率化に資する技術革新をリードする構えである。建設現場の人手不足は確実な状況でありAI搭載の安全装置など急速に需要が増えつつある。オペレーションの質的転換に向けて万全の体制を整える。加えて、サステナビリティ経営では、人権方針の制定、スコープ1・2のCO2排出削減、人的資本投資の拡充といったESG施策を推進。特に社内研修制度の拡充やeラーニング活用により、人材の自律的な成長支援を図ると同時に、多様な人材の活躍推進にも取り組んでいる。
また、同社は安定配当と自己株式取得を組み合わせて総還元性向50%超という高い目標を設定し株主還元を実施する。同社は従前より株主還元への意識が高く、上場以来、いかなる時も減配を行ってこなかったという揺るぎない実績を有している。中期経営計画「Progress 65」で掲げる総還元性向50%超という目標は、単なる数値目標にとどまらず、こうした企業姿勢の延長線上にある。堅調な業績推移を背景に、引き続き、成長と還元を両立させる経営を実践していくだろう。期待感を持って注目したい。
《HM》
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