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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/06/09 14:06,
提供元: フィスコ
坪田ラボ Research Memo(6):2025年3月期は売上高、経常利益、当期純利益で過去最高を更新
*14:06JST 坪田ラボ Research Memo(6):2025年3月期は売上高、経常利益、当期純利益で過去最高を更新
■業績動向
1. 2025年3月期の業績概要
坪田ラボ<4890>の2025年3月期の業績は、売上高で前期比101.5%増の1,357百万円、営業利益で235百万円(前期は649百万円の損失)、経常利益で281百万円(同636百万円の損失)、当期純利益で205百万円(同641百万円の損失)となり、売上高、経常利益、当期純利益で4期ぶりに過去最高を更新した。また、期初計画比でも売上高、各利益ともに上回り順調な決算となった。
売上高は、国内外で4件のライセンス契約を締結したことに伴う契約一時金の増加が増収要因となった。中国の大手眼科医薬品メーカーであるShenyang Xingqi Pharmaceutical Co, Ltd.と特定特許に関する独占実施許諾契約を締結(契約金総額18百万USD)したほか、BYPTと「TLG-001」に関するライセンス契約を締結した(契約金総額10.3億円)。また、別の海外製薬企業とも非臨床・臨床データに関するライセンス契約を締結した。国内では同社が開発中の点眼薬に関する知的財産権の評価及び製品化を視野に入れた実施許諾契約を受けるか否かを評価するための独占評価契約をロート製薬と締結し、1億円を受領した。この点眼薬は、重度の眼表面疾患やドライアイの予防・治療に効果を発揮する可能性があり、国内における新たな治療オプションとして期待されている。パイプライン別で見ると、「TLM-003」関連で11億円弱、「TLG-001」関連で2億円弱、残りがその他パイプラインの契約一時金やコンサルティング収入、ロイヤリティ収入などとなる。
売上総利益は前期比1,155百万円増加の1,176百万円となった。前期は「TLG-001」の治験期間が長期化したことに伴う契約損失引当金328百万円を売上原価に計上し、売上総利益の減少要因となっていたが、こうしたマイナス要因がなくなり、売上総利益の大幅増につながった。販管費は同270百万円増加の941百万円となった。主には従業員数の増加(前期末比10名増の17名)に伴う人件費増によるもので、そのほか研究開発費が48百万円増加した。研究開発費は期初計画の410百万円に対して実績が254百万円と155百万円下回ったが、計画のなかに特許関連費用1億円を含めていたためで、同要因を除けば実質55百万円の下振れとなっている。同社は研究開発の大半を外部委託しているため、パイプラインの進捗状況によって費用も変動しやすい傾向にある。
なお、2024年8月に慶應義塾大学医学部との連携強化や研究成果の実用化を加速させることを目的に、本社を慶應義塾大学のインキュベーション拠点である「CRICK信濃町」(信濃町キャンパス2号館9階)に移転した。
財務内容は健全で当面は手元資金で事業活動を推進
2. 財務状況
2025年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比207百万円増加の2,503百万円となった。主な変動要因は、現金及び預金の減少で344百万円、売掛金の増加で528百万円、未収消費税等の増加で62百万円、固定資産の減少で13百万円である。
負債合計は前期末比12百万円減少の915百万円となった。主な変動要因は買掛金の増加で115百万円、未払法人税等の増加で81百万円に対して、契約負債の減少で87百万円、契約損失引当金の減少で121百万円である。また、有利子負債は同26百万円減少の90百万円と着実に減少した。純資産合計は同220百万円増加の1,587百万円となった。新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ7百万円増加し、当期純利益205百万円を計上したことによる。
自己資本比率は収益拡大に伴う純資産の増加に伴い前期末比3.8ポイント上昇の63.4%となった。ネットキャッシュは売掛金の増加に伴い同318百万円減少の1,448百万円となったが、当面の事業活動を進めていくうえでは問題のない水準を確保していると考えられる。ただ、現在の収益の大半は契約一時金及びマイルストーンの獲得によるものであり、これらが計画どおりに進展しない場合には、資金調達が必要となる場面も出てくると思われる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
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