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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/06/04 12:05,
提供元: フィスコ
CRI・MW Research Memo(5):欧米ゲーム市場への参入、インドでの二輪車向け展開に期待
*12:05JST CRI・MW Research Memo(5):欧米ゲーム市場への参入、インドでの二輪車向け展開に期待
■CRI・ミドルウェア<3698>の業績動向
3. トピックス
2025年9月期中間期のトピックスとしては、ゲーム事業での欧米市場の開拓加速、エンタープライズ事業でのインドの二輪車市場への展開開始が挙げられる。ゲーム事業では、同社を高く評価するDICOドイツ社と、欧州及び米国向けの販売代理店契約を締結した。DICOドイツ社はゲーム開発のほか、世界中のゲーム会社に対して開発支援やローカライズ、品質保証、パブリッシング支援など多岐にわたるサービスを提供しているため、同社はDICOドイツ社の持つ幅広いネットワークを利用して「CRIWARE」の導入を進めていくことが可能となる。同社の海外事業の再構築への本気度がうかがえ、今後、他の販売代理店とも契約締結を検討していく可能性があると考える。エンタープライズ事業のモビリティ分野では、萩原電気ホールディングス<7467>の子会社である(株)萩原エレクトロニクスと協業し、新市場となるインドでの「CRI Glassco」展開を目指し、萩原エレクトロニクスのインド海外子会社とサポート体制を構築する計画である。ノーコード開発で開発コストが削減できるため、「CRI Glassco」のインドでの普及・拡大が期待される。
中間期好調を受け、2025年9月期の業績予想を上方修正
4. 2025年9月期の業績見通し
2025年9月期の業績については、売上高3,530百万円(前期比11.5%増)、営業利益550百万円(同49.3%増)、経常利益556百万円(同45.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益411百万円(同35.0%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。また、中間期が好業績だったことから、通期業績予想を売上高で170百万円、営業利益で166百万円、経常利益で162百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で99百万円、それぞれ上方修正している。
日本経済は、海外経済が緩やかな成長を続けるもとで、緩和的な金融環境などを背景に、所得から支出への前向きな循環メカニズムが徐々に強まることから、潜在成長率を上回る成長を続けると考えられている。また、企業収益は、内外需要が緩やかに増加していくもとで、改善傾向をたどると見られている。一方設備投資は、緩和的な金融環境が下支えとなるなか、人手不足対応やデジタル関連の投資、成長分野・脱炭素化関連の研究開発投資、サプライチェーンの強靱化に向けた投資を含め、増加傾向を続けると考えられている。このような環境下で、同社は引き続き、今後成長が見込める事業と市場を見据えた研究開発体制を整備し、事業基盤の拡大、グループシナジーの創出に注力する方針である。特に下期においては、中国の再拡大、欧米の再立ち上げなど海外ゲーム市場への展開を加速するとともに、「CRI Glassco」ほか「CRI SOLIDAS」、「CRI Clovis」など新製品の売上高拡大を図る。加えて、オンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus」をはじめ、リアルタイム処理技術、動画・静止画に関わる技術を集約した新製品の研究開発を引き続き実施する計画だ。なお、下期は、「CRI Glassco」については立ち上がったばかりで不透明、リアルカジノもカラオケも下期の許諾売上を見込めないという前提に立っているため、修正後の通期業績予想は、中間期の上振れ分のみをオン、下期は概ね期初予想のままとなっているようだ。したがって、「CRI Glassco」の中間期の勢いが下期に反映されていない点で、やや保守的な印象である。
セグメント別では、ゲーム事業の売上高予想を60百万円増額した。下期の施策は期初から変更していないが、国内のミドルウェア/ツールで、新製品「CRI Clovis」の拡販、ヤマハ<7951>の立体音響「Sound xR」とのアライアンス効果による「CRIWARE」の採用増、ゲーム向け「CRI TeleXus」の採用タイトル増に向けた営業強化に注力する計画だ。海外では、中国、欧米ともに、ドアノック商材として映像製品を前面に攻勢をかける一方、複数の販売代理店と契約することで販売代理店網を構築して直販力・営業力を強化する。当面は、中国と北米は直販と販売代理店、欧州は販売代理店DICOドイツ社を通じて拡販する。音響制作については、コロナ禍で中断していた主催イベントの開催を予定しており、ツーファイブの企業としての知名度向上も狙う。また、日本の声優需要が高い中国においては、グループ会社が中国にあるという地の利と現地コネクションを最大限に活かして受注を拡大する方針である。上方修正は、中間期に上振れた分だけ乗せたと考えられるが、ミドルウェア/ツールで20百万円、音響制作で40百万円の修正となっている。
エンタープライズ事業については、売上高予想を110百万円増額した。ゲーム事業同様に下期の施策は期初と変わりない。組込み分野で、遊技機のサンド事業を終了し経営資源を成長分野にシフトするなか、新製品「CRI SOLIDAS」の拡販に注力するほか、非ゲーム向けに「CRI TeleXus」の大型案件を予定している。一方、カラオケの一括許諾とリアルカジノの年間許諾の売上は、下期はないことがわかっているため織り込んでいない。モビリティ分野では、「CRI ADX-AT」と「CRI Glassco」のソフトウェア投資が完了したことで回収フェーズに入るが、中間期に急増した「CRI Glassco」については、採用車種拡大を期待するものの、中間期に立ち上がったばかりのうえ下期の販売環境が読めないことから、下期は期初のまま多くを織り込んでいないようだ。クラウドソリューション分野では、引き続き受託から許諾へのシフトを進める方針で、新製品は2026年9月期に投入される見込みである。以上のことから、組込み分野が40百万円の下方修正、モビリティ分野が150百万円の上方修正、クラウドソリューション分野が期初予想のままとなった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《HN》
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