トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/04/08 14:09, 提供元: フィスコ

プレミアアンチエイジング:2025年7月期中間期は営業黒字回復、下期は「DUO」の建て直しにより業績底入れへ

*14:09JST プレミアアンチエイジング:2025年7月期中間期は営業黒字回復、下期は「DUO」の建て直しにより業績底入れへ
プレミアアンチエイジング<4934>は、アンチエイジングをテーマとしたスキンケア、ヘアケア、リカバリーウェアなどの製品の開発及び販売を行っている。主力製品である「DUO(デュオ)」のクレンジングバームは国内市場シェアNo.1と強固なポジションを確立しており、40代から50代の女性から高い支持を得ている。特に、炭由来の黒色のバームが特徴的な「ザ クレンジングバーム ブラックリペア」が人気商品である。

同社の事業セグメントはスキンケア、ヘアケア製品などを扱うアンチエイジング事業、及び子会社のベネクスを通じて行っている、着用することで血行促進により疲労回復、筋肉の凝りの緩和を促進するリカバリーウェアなどを扱うリカバリー事業に分かれている。2025年7月期中間期の売上高構成比はアンチエイジング事業が82.2%(うちスキンケア製品が約9割を占める構造)、リカバリー事業が17.8%である。

同社のビジネスモデルの特徴は(1)多角的な販売チャネル、(2)これまで積み上げてきた会員基盤、(3)ブランド間のクロスセル戦略などである。(1)については、ECサイトにおける通信販売を中心としつつ、ドラッグストアなどへの卸売販売も組み合わせ、多角的な販売チャネルの構築を実現している。特に通信販売では、定期販売によりストック型の安定的な収益を獲得している。(2)については、390万人を超える会員(2025年1月末時点)を擁している。新たな商品企画や既存商品の改善などの際にはアンチエイジングや美容などに感度の高い顧客と対話を実施するため、顧客の悩みやニーズに対してソリューションとなる製品を効率的に開発することができる。(3)については、同社のブランドの大半はメインターゲットが類似しており、ブランド間のクロスセルを着々と進めている模様である。

2025年7月期中間期の業績は、売上高が前年同期比19.9%減の8,528百万円、営業利益が977百万円(前年同期は205百万円の損失)、経常利益が970百万円(同199百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益が581百万円(同1,685百万円の損失)であった。事業セグメント別には、アンチエイジング事業は売上高が同28.1%減の7,012百万円、営業利益が794百万円(同360百万円の損失)、リカバリー事業は売上高が同68.6%増の1,515百万円、営業利益が同21.3%増の183百万円であった。中間期の業績計画は売上高が8,500百万円、営業損益が150百万円の損失であったが、売上・利益ともに計画を上回って着地した。

売上高は、アンチエイジング事業が競争激化の影響などにより低迷が続いたものの、好調なリカバリー事業が補完した。営業利益は減収効果を受けたものの、広告宣伝費の抑制及び固定費の適正化などによるコストコントロールにより黒字回復した。広告宣伝費について、リカバリー事業はテレビCMやデジタルマーケティング投資を積極的に行ったが、アンチエイジング事業については新規顧客の獲得効率が改善しなかったことから一部費用の抑制を実施した。

2025年7月期通期業績は、売上高が前期比14.0%減の17,500百万円、営業利益が同7.9%増の150百万円、経常利益が同19.4%減の130百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同130百万円の見通しである。アンチエイジング事業は主力のクレンジングバームの市場が伸び悩むなか、競合環境の激化によりシェアの取り合いに陥っており、厳しい外部環境が続いている。同社はそのなかで、下期に「DUO」のブランドリニューアルによる新製品投入や、既存ブランドよりもやや若い世代をターゲットとした新たなスキンケアブランド「Lalaskin(ララスキン)」の拡販施策の実施などにより業績の底入れ及び好転を目指す。好調なリカバリー事業についてはリカバリーウェア市場が拡大していることを踏まえ、さらなる売上成長のためのマーケティング投資を実行する計画である。

中長期的な成長戦略について、まずは基幹ブランドである「DUO」の再強化を最優先し、収益改善に注力する。足元では広告の効率化により新規流入数が減少しているなか、会員基盤をもとにした既存顧客の活性化、定期契約の長期化によるLTV(Life Time Valueの略であり、取引期間中に顧客から得られる価値の総額のこと)の最大化、他ブランドとのクロスセル強化などのための施策を実施していく。その上で、他ブランドの育成、リカバリー事業の強化、さらには新たな成長分野への投資を推進していくとしている。

株主還元については、各期末に100株以上保有している株主に対し、株主優待として4,000円相当の同社製品を進呈しており、優待利回りは4.6%(2025年3月21日終値ベース)と魅力的な水準である。株主配当は現時点では実施していないものの、同社は株主利益の最大化を重要な経営目標の1つと捉えており、中長期的には一定の配当原資が積み上がった時点で利益の還元が期待される。


《HM》

記事一覧

  • 2025/12/14 10:00:個人投資家・有限亭玉介:【掉尾の一振『IPOの急騰』あるか】あたくしが選ぶ注目株はコレ【FISCOソーシャルレポーター】
  • 2025/12/14 09:00:ユーロ復権シナリオ【フィスコ・コラム】
  • 2025/12/13 17:00:株ブロガー・さなさえ:さなさえ:フィジカルAI相場_日本が牽引するロボット技術に注目【FISCOソーシャルレポーター】
  • 2025/12/13 16:29:来週の相場で注目すべき3つのポイント:日銀金融政策決定会合、米雇用統計、米CPI
  • 2025/12/13 15:45:国内外の注目経済指標:日銀は0.25ptの追加利上げ決定の公算
  • 2025/12/13 15:43:為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、日銀利上げ予想も円買い拡大の可能性低い
  • 2025/12/13 15:40:新興市場見通し:個別材料株やIPO銘柄に資金が集中しやすい
  • 2025/12/13 15:38:米国株式市場見通し:AI関連株の過熱警戒感があらためて台頭の方向に
  • 2025/12/13 15:35:国内株式市場見通し:金融政策決定会合を受けた2026年の日銀の利上げペースを探る動きが中心に
  • 2025/12/13 15:28:英ポンド週間見通し:もみ合いか、英MPCの政策決定に反応も円売りが下支え
  • 2025/12/13 15:27:豪ドル週間見通し:下げ渋りか、将来的には利上げ局面に入る可能性
  • 2025/12/13 15:25:ユーロ週間見通し:底堅いか、日銀利上げ予想も根強い円売り
  • 2025/12/13 15:22:為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、日銀利上げ予想も円買い拡大の可能性低い
  • 2025/12/13 15:20:国内外の注目経済指標:日銀は0.25ptの追加利上げ決定の公算
  • 2025/12/13 14:18:国内株式市場見通し:金融政策決定会合を受けた2026年の日銀の利上げペースを探る動きが中心に
  • 2025/12/13 14:17:新興市場見通し:個別材料株やIPO銘柄に資金が集中しやすい
  • 2025/12/13 14:15:米国株式市場見通し:AI関連株の過熱警戒感があらためて台頭の方向に
  • 2025/12/13 10:00:個人投資家・有限亭玉介:フィジカルAI関連_年末年始相場で注目!新テーマできらめく銘柄【FISCOソーシャルレポーター】
  • 2025/12/13 09:47:12日の米国株式市場は下落
  • 2025/12/13 09:43:米国株式市場は下落 ブロードコム急落でAI・半導体関連に売り波及