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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/04/04 11:12,
提供元: フィスコ
グノシー:上方修正や株主還元から見る大きな変化点、時価総額1,000億円へ
*11:12JST グノシー:上方修正や株主還元から見る大きな変化点、時価総額1,000億円へ
グノシー<6047>が大きな変化点を迎えている。Gunosyの黒字化、ゲームエイトの拡大で業績予想を上方修正し、安定的な利益創出の確度が高まったことによる初配当の実施も発表している。時価総額152億円に対して、ネットキャッシュは53億円を保持、営業利益は今期予想で680百万円まで回復している。同社が掲げる時価総額1,000億円達成に向けて、その動向には注目しておきたい。
同社は、「グノシー」や「auサービスToday」などを運営するメディア事業(25年5月期第1四半の売上高に対して62.2%)、ゲーム攻略サイト「Game8」を運営するゲームエイト事業(同37.8%)、インドのデジタルクレジットサービスを提供する「slice」等に投資を行う投資事業の3つの事業を展開している。メディア事業では、コンテンツパートナーからコンテンツを調達してユーザーに無料でサービス提供し、ユーザーに広告を配信する広告枠などを広告主に提供することで広告主から収益を獲得している。ゲームエイト事業もゲーム攻略メディアからの広告収入が軸となっているが、ゲーム攻略メディアへの攻略記事執筆や広告施策の提供など企業へのマーケティングソリューションも提供。新規事業として、ソニーペイメントと合弁会社の設立を決議、ゲーム・エンタメ領域の決済を領域として取り込みつつある。投資事業の「slice」への出資は、2019年より累計で30億円以上を出資しており、sliceは、インドでクレジットカードが普及してない中で、デジタルクレジットサービスの成長を目指している。インド北東部を中心に展開する指定商業銀行NESFBとの合併が完了し、インドのスタートアップとして、希少な銀行ライセンスを持つのは初の快挙として注目される。
2025年5月期第2四半期累計の売上高は前年同期比17.5%減の3,075百万円、営業損益は366百万円の黒字(前年同期は205百万円の赤字)で着地した。メディア事業では、収益性の状況や広告市況の不確実性を踏まえて引き続き広告宣伝投資を抑制して事業を運営しているなか、ユーザー数は前四半期同水準を維持。2Qのみの営業利益は、1Qのみ36百万円から68百万円へと前四半期比でも拡大している。また、ゲームエイト事業も前四半期が好調に推移した反動があったが、引き続き国内メディアソリューション事業が安定推移したことに加え、海外事業においても引き続き高い収益性を維持。累計の売上高は前年同期比21.2%増の1,161百万円、営業利益は同49.4%増の303百円となった。海外メディアでは円安の追い風もあったようだ。そのほか、事業ポートフォリオの整理や事業運営コストの改善を進めてコスト削減を実現したことで、全体として1Qに続き2Qのみでも営業黒字転換を果たした。通期の売上高は前期比16.7%減の6,120百万円、営業利益は同9.6倍の680百万円と、営業利益が従来の450百万円から大幅に上方修正されている。
業績予想の上方修正と同時に、株主還元も発表している。業瀬予想の着実な達成が見込まれること、投資有価証券の売却による実現利益が発生したことおよびsliceがインド発のフィンテックバンクへの発展を遂げ、今後の成長可能性が大きく高まったと判断できることを踏まえ、連結株主資本に対して5%の水準での株主還元を実施することを決議している。そのうち、4%を配当として、1%を自己株式の取得として還元を行っていく。
同社は、時価総額1,000億円を中長期の方針として成長を目指しており、2027年5月期に事業サイドで営業利益/EBITDAが900百万円、ROICが15%以上、投資サイドでIRR30%以上を目指す。まず既存のメディア事業においては「グノシー」の収益性の向上及びKDDIとの協業アプリである「auサービスToday」「ニュースパス」の同社との連携強化に注力し、アクティブユーザー数の維持から拡大を推進する。また、ゲームエイト事業は国内最大のPV数を誇るゲームメディアとして競合も少ない。大きなヒットタイトルがない中でも国内・海外ともにPVは堅調に推移しており、高い収益力を有している。国内の底堅い成長に加えて、特に海外においてはまだまだ成長余地が残っており、SC(Store and Commerce)事業の開始と相まってゲームエイト事業も業績を押し上げる柱として寄与するだろう。さらに、投資事業に関しては、インドのsliceが持分法適用関連会社から除外されることになったと発表しているが、投資に関してはグループの中長期における成長の重要な柱であることに変わりはないとして、従前と同様に長期保有する方針であるとしている。インドのクレジットカード普及が遅れているなかで、sliceの成長は注目しておきたいところだろう。
《HM》
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