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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/02/12 12:05,
提供元: フィスコ
城南進研 Research Memo(5):「りんご塾」の法人契約好調、個別指導部門は小学生増加基調続く(2)
*12:05JST 城南進研 Research Memo(5):「りんご塾」の法人契約好調、個別指導部門は小学生増加基調続く(2)
■城南進学研究社<4720>の業績動向
(4) デジタル教材・ソリューション部門(単体)
デジタル教材・ソリューション部門(単体)では、オンライン学習教材「デキタス」「デキタス・コミュ(演習問題)」を学校・学習塾及びスポーツクラブなどに提供しており、ビジネスモデルとしてはBtoBtoC型となるが、BtoC型でのサービス提供も行っている。小中学生を対象としたオンライン教材で、教科書の内容に沿った授業や演習問題が5教科すべてラインナップされている。オンライン環境とパソコンまたはタブレットがあれば自分のペースでいつでも学習できることや、同社グループの講師陣が監修を行っていることが特長である。そのほか、「りんご塾」の法人向けのサブライセンス事業が含まれる。
2025年3月期中間期の売上高は前年同期比9.4%減の97百万円となった。「デキタス」の前期までの売上に貢献していた法人向け大規模案件の契約が満了となり、減収要因となった。ただ、公立学校向けでは横浜市や海老名市、秦野市、綾瀬市など神奈川県内の自治体のほか、名古屋市や大分県など複数の自治体で、不登校生徒への学習サポート用教材として試験導入が進んでいる。これらの正式導入が決定されれば、2026年3月期以降の売上増に貢献することになる。
また、「りんご塾」のサブライセンス提供については提携先の明光ネットワークジャパン<4668>で2024年春から導入が開始されたほか、複数の学習塾などから引き合いがきており、今後の拡大が見込まれている。2024年9月末時点で「城南コベッツ」のFC教室に約90教室、明光ネットワークジャパンが運営する「明光義塾」で約100教室に導入され、その他法人契約も含めると230教室超まで拡大しており、2025年3月期中には500教室超を目指している。レベニューシェアに加えて、研修サービス、初期導入費用などの売上が見込まれており、今下期以降の売上増に貢献する見通しだ。
そのほか、大手企業の従業員向け福利厚生サービスの1つとして2023年10月よりサービスを開始した「みんなのまなびライブラリー※」も徐々に導入が進んでいる。当初の想定よりも小規模からのスタートとなっているようで、売上目標に対してはやや下回っているものの、サービスコンテンツを乳幼児から社会人向けまで拡充していく予定にしており、今後の展開が期待される。
※ BtoBtoCのデジタル学習ポータルサイト。グループが開発・運営する複数のサービスをオンラインで利用することが可能で、法人企業の顧客に向けたソリューションサービスの1つとして拡販を進めている。売上高は発行ID数のレンジごとに定められた月額利用料金を計上する。
(5) グループ会社
a) 児童教育関連
児童教育関連のうち、千葉県を中心に「星のおうち」「あっとほーむママ」「ルミナ保育園」など認可保育園8園(千葉県6園、東京都1園、神奈川県1園)と児童発達支援教室「フォレストキッズ」1教室(神奈川県川崎市)を運営している城南ナーサリーの売上高は、前年同期比3.2%増の205百万円と増収基調が続いた。運営園数は変わりなかったものの園児数が増加したほか、2023年6月より開始した児童発達支援教室の売上がフル寄与したことが増収要因となった。「フォレストキッズ」は専門の資格を持ったスタッフが児童の特性に合わせた個別支援計画を作成し、療育(治療と保育・教育)サービスを提供する教室である。現状、発達障害児童※の数に対して児童発達支援施設が不足しており、潜在的なニーズがあると見て新規参入した。生徒数は順調に推移しており損益分岐点に近づいているので、諸条件が整えば教室数を増やす予定だ。利用料金は障害福祉サービスの1つとして提供するため、国の補助金で大半が賄われる(3〜5歳児は無償)。自治体によって教室の設置基準などが変わってくるため、各地域の条件にあわせて開設していくことになる。
※ 「対人関係が苦手」「言葉の遅れ」「行動や興味の偏り」「落ち着きがない」「読み書きの習得の遅れ」など生まれつき脳の機能に偏りがあることで、発達に障害が生じている児童のこと。
埼玉県内で認可保育園「ふぇありぃ保育園」を14園運営している城南フェアリィーの売上高は、同6.7%増の300百万円となった。運営園数に変わりなかったものの園児数の増加が増収要因となった。両子会社ともに売上高は過去最高を更新し、既存園の定員充足率も、少子化が進む中でも高水準を維持した。両園ともに「くぼた式育児法」を採り入れており、サービス面で差別化を図っていることが人気の要因になっていると考えられる。なお、城南フェアリィーについては合理化推進の一環で、2025年4月に同社が吸収合併する予定となっている。
一方、神奈川県内でネイティブ英語環境下での学童保育施設「城南Kids After School」を5校運営している城南KIDSの売上高は、同21.2%減の83百万円と2期連続で減収となった。生徒獲得競争が激化するなかで、2024年3月に1校舎を近隣の校舎に統合したこともあって生徒数が減少し減収要因となった。2024年12月にはさらに1校舎を近隣の校舎に統合し4校体制にしており、収益体質の改善に取り組んでいる。
b) 英語教育関連
英語教育関連のうち、TOEFL(R)TESTやIELTS対策など留学試験対策専門予備校を1校運営するリンゴ・エル・エル・シーの売上高は前年同期比2.6%減の30百万円となった。前期は新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、留学需要が回復したものの、為替の円安が進んだことや生徒獲得競争の激化が売上高の伸び悩みにつながった。
企業向けビジネス英語研修及び英会話スクールを運営するアイベックの売上高は、同6.9%増の54百万円と3期振りの増収に転じた。前期は大口案件の失注が響いて落ち込んだが、国内企業からの需要が回復したことや中国・韓国からの受注も獲得したことが増収要因となった。「iBEC(アイベック)メソッド」は、異文化対応能力やクリティカルシンキングなどグローバルビジネス環境に対応できるリーダーの養成メソッドとして定評があり、対象市場・販路を広げることで収益回復を目指す。
c) その他
スポーツ関連では、スイミングスクールなどの運営を行う久ケ原スポーツクラブの売上高が前年同期比3.4%増の193百万円と若干ながら増収に転じた。水泳の授業を行う学校が少なくなり習いごとの多様化が進むなかで、スイミングスクールに通う小学生が減少、または通う頻度が減少しているが、退会防止策の実施や新サービスの導入、並びに「デキタス」など学習サービスを付加することで増収となった。
一方、イオマガジンの売上高は同9.1%減の41百万円と減収に転じた。同子会社は「デキタス」のシステム開発やコンテンツ制作などを担っているほか、大企業や大学などで利用されているオンライン学習管理システム「Moodle(ムードル)」※の国内における正式パートナーとして導入支援・サポートを行っている。
※ 「Moodle」はオープンソースのeラーニングプラットフォームで、世界230ヶ国以上、約3.2億人が利用しており、日本でも大企業や多くの大学などで利用されている。同子会社は2016年に正式パートナーとして認定され、サーバー構築から設定、運用、カスタマイズ開発を行っており、2021年7月より利活用促進のためのサポートサービスも開始している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
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