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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/01/31 13:11,
提供元: フィスコ
戸田工業 Research Memo(1):中期経営計画「Vision2026」を策定
*13:11JST 戸田工業 Research Memo(1):中期経営計画「Vision2026」を策定
■要約
戸田工業<4100>は、磁器の絵付け、歴史的建造物などに欠かせない顔料である弁柄の製造業として創業、2023年11月に創業200周年を迎えた老舗化学素材メーカーである。酸化鉄で培った微粒子合成技術を深化させ、光学レンズ研磨剤用高純度酸化鉄、オーディオ・ビデオテープなどで使われる磁性酸化鉄、複写機・プリンター向けのトナー用材料、自動車や家電などのモーターやセンサーに使用される磁石材料、スマートフォンで多用される積層セラミックコンデンサー(以下、MLCC)向けの誘電体材料、電気自動車(以下、EV)などで利用拡大が続くリチウムイオン電池(以下、LIB)用材料などで事業を拡大してきた。現在、機能性顔料事業(各種顔料、環境関連材料、触媒等)と電子素材事業(磁石材料、誘電体材料、軟磁性材料、LIB用材料等)の2事業で事業展開している。
1. 中長期の成長戦略
同社は、200年の歴史に学び原点に回帰し、2030年度のありたい姿の実現に向け、既存事業では選択と集中を加速し、次世代事業の早期事業化を目指し中期経営計画「Vision2026」を策定した。数値目標として2027年3月期に売上高385億円、営業利益率5%を目指すとした。しかし成長の一つの原動力と見られたLIB用材料がEV変調で状況が変化、売上面での見直しが必要と見られる。ただし希土類磁性コンパウンド、誘電体材料、軟磁性材料は順調な成長が見込まれ、営業利益率5%の達成、高付加価値製品の拡大でさらなる収益性の向上に期待したい。
2. 2025年3月期上期の業績概要
2025年3月期上期の連結業績は売上高14,508百万円(前年同期比14.5%増)、営業損失267百万円(同256百万円の損失拡大)、経常損失266百万円(同1,236百万円悪化し赤字転落)、親会社株主に帰属する中間純損失879百万円(同1,680百万円悪化し赤字転落)となった。機能性顔料事業は売上高3,955百万円(同6.8%減)、セグメント利益437百万円(同19.8%減)となった。売上面では複写機・プリンター向け材料が需要回復の遅れで低調に推移、営業利益も減収影響で低迷した。電子素材事業は売上高10,552百万円(同25.2%増)ながら、セグメント利益は771百万円(同25.2%減)と低迷した。希土類磁性コンパウンドの売上が堅調に推移、加えて戸田マテリアルズ(株)(以下、TDMI:2025年1月1日 戸田イスCORPORATIONから商号変更)の連結子会社化で大幅増収も、EV市場低迷を受けカナダ連結子会社の受注が急減、LIB用材料の需要低迷で利益は大幅減益となった。全体の利益面では減収影響で共通費(同112百万円増加し-1,476百万円)の回収ができず、LIB用材料生産の稼働率激減も影響し、大幅な営業赤字を余儀なくされた。また営業外では持分法適用関連会社のLIB会社も不振となり持分法による投資利益が187百万円(同381百万円減少)、9月末の円高により為替差損86百万円(前年同期は417百万円の為替差益、同期比で503百万円の減益要素)となり、経常損失266百万円の計上となった。さらに減損損失309百万円を特別損失に計上、親会社株主に帰属する中間純損益では879百万円の赤字計上となった。
3. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績予想は上期の収益低迷、下期もLIB関連の回復が見込めないなどで、売上高29,500百万円(期初計画比2,500百万円減額、前期比12.4%増)、営業損失100百万円(同800百万円減額、前期比217百万円悪化し赤字転落)、経常損失400百万円(同1,500百万円減額、前期比1,568百万円悪化し赤字転落)予想と、一段と厳しい計画となった。売上高ではTDMIの連結子会社化による増収であり、これを除くと5%程度の減収となり、実質的にさらに厳しい数字となると見られる。
■Key Points
・中期経営計画「Vision2026」を策定、2027年3月期に売上高385億円、営業利益率5%を目指す
・2025年3月期上期はLIB関連の低迷で前年同期比14.5%増収、経常損失266百万円と赤字転落
・2025年3月期は前期比12.4%増収、営業損失100百万円、経常損失400百万円と大幅減額修正予想。成長期待分野が伸びるも不振分野を補えず厳しい状況に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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